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VRゲームで鳥をもふもふしたいだけ!  作者: 音夢


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26/68

24羽目:どこの世界にも論争はあるんだね

 マルクスさんに借りた《森識鑑定鏡バイオスコープ》を使って、素材の採取を進めていく。マルクスさんは付き添いなので、別の素材を探している間に、2人で目的のものを分担して集めることにした。


『素材リスト』

【マナスライムのコア】×10

【マナリーフ】×50

【ルミナハーブ】×10

【セレスの根】×5

【エーテルモス】×50

【星鉄】×5

透明石英クリアクオーツ】×10


「私は鑑定スキルもあるし、数が多いマナリーフと、ちょっと気になってたセレスの根を採るね」


「おっけ!じゃあうちはルミナハーブ担当だね!お互い見える範囲で探そうか。終わったらそっち手伝うよ!」


「うん、そうしよう。じゃ、またあとで」


 ルミナハーブは木に絡まる蔦のような植物らしい。とりあえず、蔦が絡んでいる木を探してみよう。


「……お、この蔦かな?よし、森識鑑定鏡(バイオスコープ)を装着っと」


 左目にスコープを装着して蔦を覗くと、視界に情報が浮かび上がった。


【グリモヴァイン】

 魔力に触れると葉の模様が動き出し、魔法の構造や流れを視覚的に表現する。


 使い方:魔法陣や呪文の構造を可視化するために使用。魔導書に挟むと、使用者の魔力に反応して補足情報を表示する。

 その他:食用可。魔力が強い者が調理すると葉が反応して苦味が増すことがある。

 ※「これを教科書に挟めば勉強しなくていい?甘いな。内容を理解してないと反応しないぞ。そしてカンニング、ダメ。絶対。」


 なんだろ、最後の方は誰かの経験談みたいな一言コメントだね。

 目的の物とは違うけど、いつか何かに使えるかもしれないしね!少しおすそ分けしてもらおう。


 次の木の蔦をチェック。


【フェイリーフ】

 自然魔力に敏感で、風がない場所でも葉が揺れたり、音を立てたりする。


 使い方:森や自然の中で魔力の流れを探るために使用。妖精の通り道や精霊の気配を感じ取ることができる。

 その他:食用可。精霊の加護を受けているとされ、無理に採取すると森の怒りを買う。仲良くなって分けてもらうのが良い。

 ※「どんな種族でも、女性に年齢や彼氏の有無を聞くのは絶対NG」


 ねぇ、最後の絶対誰かの個人的感想だよね??しかも、やらかしましたね?

 これはまたチャンスがあれば採るでいいかな?精霊さんとお話できるならゆっくり話したいしね!


 そして、ようやく見つけたぞ!


【ルミナハーブ】

 魔力が動くと、葉がそれに反応してお辞儀するように閉じる。


 使い方:魔力の流れを可視化する補助剤として使用される。

 その他:食用可。清涼感があるため味は賛否両論あり。

 ※否定派:「魔法薬の味がする」「口の中がスースーして落ち着かない」

 ※賛成派:「味が苦手? それは魔力の味に慣れてないだけよ。一度でも魔力眼がキマると、もう戻れないわ」

「確かに独特だ。でも、それがいいんだよ。魔力が舌の上で踊るような感覚……あれは他のハーブじゃ絶対に出せない」


 ……もはや、最後は完全にミント論争じゃない?これ、森の精霊のコメントなの?それともどこかの偏屈なおじいちゃんのコメント?まあいいや、これが目的の素材だし、多めに採っておこうっと。

 さて、みぃの方はもう集まったかな?


「おーい、こっち終わったよー!そっちはどう?」


「ちょうど終わったところ」


「さすがみぃ!しかし、このスコープすごいね、なんか最後のコメントが個人の感想みたいで笑っちゃった。セレスの根とマナリーフには何て書いてあった?」


「えっとね、セレスの根は――『食べた者の魔力が安定し、心が落ち着く。一部の魔法学校では、試験前のお守り茶として学生に人気。酒精後の魔力の乱れによる頭痛や吐き気にも効果あり。』って書いてあったよ」


「……それ、完全に魔法世界の二日酔い対策じゃん」


「私も思った。あとマナリーフは――『軽く炙って塩で味付けするといい軽食になる。過剰摂取すると魔力が暴走する』って」


 それもう、食べすぎて魔力暴走からのセレスの根で鎮静っていう、魔法世界の食生活あるあるみたいになってるじゃないの。ファンタジー世界の揚げ物と胃薬兼酔い止めみたいな関係かな?


「あとはマナスライムの核とエーテルモスだね。マルクスさんと合流して残りのも集めちゃおうか」


「だね!チャチャッと終わらせちゃお!」




「おやぁ、もう集まったんですかぁ?お二人とも、なかなかやりますねぇ」


 どこからともなくマルクスさんが現れて、……ちょっとびっくりした。



「エーテルモスとマナスライムの核って、どこで採れるの?」


「マナスライムなら、この先の洞窟によく出ますぅ。洞窟内ではエーテルモスも採れますからぁ、まずはそちらからにしましょぉ」


 森の奥へ進むと、いかにも何か出そうな洞窟が現れた。

 中は暗くて、奥まで見通せない。


「……けっこう暗いね?」


「はいぃ、でもご安心を〜。この魔力石ランタンがあれば大丈夫ですぅ」


 そう言ってマルクスさんがバッグから取り出したのは、キャンプ用のアルコールランタンに似たアイテムだった。魔力石が内蔵されていて、淡く青白い光を放っている。


 しかし、おじいちゃんよ。必要な道具一式を人数分ちゃんと持たせてくれるって、優しさがダダ漏れじゃない?

ーーお店の中では。


お師匠様:「ぶえーくしょい!!!誰だぁ?噂してやがるのは。はっ、マリーか?!ふふっ・・・ふふふっ・・・」

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