吸血鬼の家へ
「お、前っ!? ブルーダラクの、吸血鬼!?」
目の前に現れた金髪の少女。その赤い瞳が、俺を真っ直ぐに見つめている。
「はあ? ここに来てまだとぼける訳?」
彼女は怒りとあきれを程々に混ぜた感じで大きくため息。俺を見る目が鋭さを増していく。
近くで見れば、釣り目がちの綺麗な顔だ。気が強そうでわがままな……ああいや、失礼だがそんな印象を抱かせるお嬢さんだ。
歳は十代中頃か。背丈は百六十程、ほっそりとしたスレンダーな体型に長めの手足。その強気さに見合った美少女だ。
「家出した私を連れ戻しに来たんでしょ? これだからコールロードは」
「い、家出って、お前」
「私にちょっかい出すつもりなら覚悟しなさいよ。それと……関係ないドラーニャまで巻き込まないで!」
きっぱりとそう言い切り、俺とドラーニャの間に割って入る。それはまるで小さな妹を守る姉のようで、切迫した状況だというのにどこか温かい気持ちにさせてくれる。
「え、ええと、その、詳しい話を聞か」
「話すことなんてないわよ! とっととっ! 出ていけっ!」
「うおっ!?」
先手とばかりに、彼女の手から無数の血の塊が飛ばされてきたのだ。
吸血鬼の散華。
手のひらに圧縮した血の塊をいくつも作り、それを敵に向かって投げつける技だ。血の塊は水しぶきのように、文字通りの血の飛沫となって相手の体に無数の穴を開ける。
吸血鬼の足跡と違いこちらは近距離技。遠くを狙うのは難しいが、その分飛沫は広がり……。
「くっ!」
俺は迷わず、派手にバックステップしてそれを躱す。直後俺のいた地面はまるで散弾銃をぶっ放したように、派手にえぐられたのだ。血の飛沫と侮るなかれ。液体は速度があれば、コンクリートのように固くなるのだ。
だが狙いはそこじゃない。この技は自分の傍に近づいた相手を払う技なのだ。俺はバックステップを、強要されたのだ。
「言っておくけど、次は脅しじゃないわよっ!」
「ま、待て! よく分からないが人違いだ!」
彼女の本命は……中距離攻撃!
「はっ、誰と間違えるって?」
ザッと彼女は左手左足を前にし、右手を後ろに引いてそこから血の槍を作り出す。血で出来た槍は力を溜めるように、まるでネジのように、ギリギリとうなりながら真っ直ぐにねじれて……いや、俺も初めて見る技だ!
完全にやり投げの姿勢で、彼女は目の前の獲物に狙いをつけて……。
「あんたの血は、紛れもなくコールロードでしょうがっ!」
「っ!?」
全身のばねを使い、その槍を打ち出した!
槍は空中で力を解放するように、ねじれをほどいて強烈に回転していく。まるでドリルを打ち出すように、投げられた瞬間よりも加速し、俺の心臓めがけて一直線に飛ぶ!
「お、れはっ……」
迫る槍、向けられた敵意、そして、コールロードの名……。
俺は……俺はっ!
「えっ!?」
「お、同じ技で相殺!?」
バアンッ、と派手に弾ける音が森に響く。
俺は瞬間的に作った血の槍で、飛んできた血の槍を迎撃したのだ。
「同じじゃない。吸血鬼の足跡の応用だ。一直線に打ち出す血の流れを近距離に合わせただけ。お前のそれは、オリジナルだな」
血を槍状に固定し、それをねじるなんて発想には流石に驚いたぞ。
「高速下で硬化する液体の性質と、形を自在に変化できる柔軟性で力を溜めるという二重の発想、恐れ入る」
「あ、あんた……結構やるみたいねっ! でも次はっ!」
「だが一つ、これだけは言わせてもらう。俺を、コールロードと呼ばないでくれ」
俺はまだ続けようとする彼女……カプチーナを遮って告げる。
「俺の名はカイ……カイ・ブルーダラクだ!」
「は……はあああっ!?」
「か、カプチーナと同じ、ブルーダラク!?」
俺の言葉でカプチーナもドラーニャも動揺する。まあ、特にカプチーナにしてみればそうなのだろうな。何せ……。
「わ、訳の分からない事言わないでっ! あんたに流れる血は紛れもなく」
「そうだ。俺に流れる血はコールロードのモノ……だが、俺が父様から賜った名は正真正銘カイ・ブルーダラクだ! この血がそれを否定しようとも、その事実だけは譲るつもりはない!」
「っ!」
誰に否定されようとも俺は、この名を叫び続ける。俺の出生を知りつつ、それでも受け入れてくれた父様のためにも。
「改めて言う。俺は、君を連れ戻しに来たというコールロードじゃない」
そうして俺は、彼女達の方へ歩み寄る。
「話を、聞かせてくれないか」
「あん、た……本当に何者なの?」
カプチーナは動揺しつつ、けれどもう戦う構えは解いて、俺を見つめる。
「何者かは今名乗った通りだが……俺がここに来た目的は、ブルーダラク領に向かう事。そこでブルーダラクの吸血鬼に会って、協力関係を結ぶつもりだ」
俺の言葉に、カプチーナとドラーニャは何とも言えない表情で互いに顔を見合せるのだった。
――
「カイ君、どうぞ。お茶です」
「ああ、ありがとう」
ドラーニャがその大きな皮手袋で、器用にティーカップを差し出してくる。透明度の高い赤い茶を受け取ると、ほんのりと甘い香りが鼻をくすぐる。種類は分からんが普通に紅茶の類だ。
「それで……ええと、何から聞けばいいのかしら……」
家の中へと招かれ、木のテーブルに向き合って座るカプチーナは……こういう場に慣れていないのか、目を泳がせながら言葉を探している。
いや、俺だってこの展開には驚いているんだぞ。
「なら俺から聞かせてもらおう。カプチーナ・ブルーダラク。君は一体何者で、何故ブルーダラク領ではなく、この森で隠れ住むように暮らしているのか」
家の中は質素な木造の、けれど調度品のそれぞれにどこか気品の良さを感じさせる。高貴な者の隠れ家、という表現がしっくりくる内装だ。
「あ、え、ええと、その……わ、私はブルーダラクの血筋……ち、父はラムレズ、は、母はチャイマーで、ええと」
色々と動揺して……ああいや、何というかテンパってる、という感じがしっくりくるな。まだそういう経験のない子供が無理に背伸びして格式ばろうとしている感じがちょっと可愛い。
「すまん、堅苦しくしたな。ここは君達の家なんだから、普段の口調で話すといい」
「なっ!? ば、バカにしないでっ! わ、私は、そのっ!」
「カプチーナ、ここはカイ君の言葉に甘えたほうがいいよ」
「う、ううー……」
カプチーナは顔を真っ赤にして、それでもこれ以上無理な話し方を続けようとは思わなかったのだろう。ため息をついて続ける。
「分かったわよ。ええと、その……私はさっき名乗った通りカプチーナ・ブルーダラク。別に何の地位もない小娘よ」
何の地位もない小娘……まあ、言葉通りに受け取ろう。
ブルーダラクの血筋といえどもまだ要職についているわけではないのだろう。本来の俺達の歳ならそんなものだ。
「なんでここにいるかって言われたら、これももう言ったけれど、家出したからよ」
「家出……ああ、ええと、人間の勢力下にある森に、か?」
「そうよ。悪い? 別に私人間なんて怖くないし」
おっと。そう言ってカプチーナが鼻を鳴らすのを見るに……これはだいぶ認識の甘そうなコだ。言いきる実力があるかどうかはさておき、人間を舐めているのは間違いない。
人間がそんな扱いやすい生き物なら苦労しないというのに。
「ならドラーニャ、君は?」
「あ、はい。私はカプチーナが心配でついてきました。お守り役という感じでしょうか」
「ちょっ、ちょっとドラーニャ!?」
冷静に答えるドラーニャに思わずといった感じで声をあげるカプチーナ。
「あんたそんなつもりでついてきたの!? あんたも領を出たいっていうから連れてきたのに!」
「だって、カプチーナが心配だったもの。あなた一人じゃ料理も洗濯もできないじゃない」
「うっ!?」
痛いところを突かれたらしい。カプチーナは恥ずかしいのを隠すように、ジトっとした目を向けるドラーニャから目を逸らして。
「……安心しろ、カプチーナ」
「え?」
「俺もできない」
えっ、という視線をドラーニャとカプチーナ両方から向けられる。うん、ちょっと意外に思われるらしいな。
「料理なんて、火を通しておけば大丈夫なんて思っていた」
「あっ……わ、分かるそれっ!」
「えっ!?」
「洗濯なんて水で洗って干せば十分だろう」
「そうそう! なのにこの布はゴシゴシするなとかこれは陰干しとかわけわかんないこと言うのよドラーニャは!」
「ちょ、ちょっと二人ともー?」
思わぬところで家事できない仲間ができたな。ドラーニャがおバカな子供をたしなめる目を向けているが、俺も一緒に目を逸らそう。
「それで、二人がどうしてここにいるのかは何となく分かったが、なんで家出なんて」
俺が話を戻すようにそう尋ねるが、その言葉を聞いた途端、活き活きしたカプチーナはすっとなりを潜めて……。
「別に……何だっていいでしょ」
ふむ、ナイーブなお年頃だな。
「あんたこそ、親とうまくいってるわけ? 言葉を返すけど、あんただって人間の国と隣接する森に来てんじゃない。家出じゃないの?」
「家出じゃあない。どちらかといえば海外出張とか単身赴任とかか?」
「カイガ? タンシ……え、何?」
うんまあ、ここら辺該当する単語が分からん。
「それに俺の場合、親とどうこうなることがもうないんだ。父様と母様は、もう死んでる」
「えっ」
「……」
カプチーナは俺の言葉に固まって。ドラーニャは、俺の雰囲気から答えを既に知っていたような感じだな。
「今の話からすると、カプチーナは父様と母様と喧嘩でもしたのか?」
「あ、う、うん……そう、だけど」
俺の境遇を知った手前、何か言いづらいのだろう。あまり気を使わせたくはないな。
「何も知らない俺からこんなことを言うのはお節介だが、ほとぼりがさめてここの生活にも飽きたら……帰ってやったらどうだ?」
「あ……う、ん」
煮え切らない感じだが、どこか彼女も踏ん切りがついたような、そんな答え方だった。悪いな、俺にも思う所は多少あるからな。
流石に親に向かって不満を抱く娘に『羨ましい』なんて、直接は言えないが。
「それで、だ。俺はブルーダラク領に行きたいんだが、行き方を教えて欲しい」
「……ええと、カイ、確かあんた協力関係を結ぶとか言ってたわね。どういうこと?」
「話せば長くなるが」
俺はかいつまんで、俺の今置かれている状況を説明した。流石に異世界から来た云々は話がこんがらがりそうなのでカットしたが。
「荒野の吸血鬼……って、あんただったの!?」
「知ってるのか?」
「あ、う、うん……道理で女を口説きなれてるわけね」
と、そんなことを言ってカプチーナもドラーニャも俺からちょっと距離を置くように身を……ちょちょ、ちょっと待って!? どういう知り方をしているのか伺っていいだろうか!?
「ね、ねえ。まさかドラーニャの事も遊び半分で口説こうとしたんじゃ」
「い、いやそれは違っ」
「違うよ!」
「えっ」
え、の声が俺とカプチーナで重なる。ドラーニャが何故か俺の代わりに叫んで、それで言った本人であるドラーニャがハッとしたように顔を赤らめて。
「あ、え、えと。カイ君はそんな不誠実な子じゃないんじゃないか、って、お、思って」
「ひゅー」
「か、カプチーナ!? からかわないでっ!」
ドラーニャは赤い顔のまま、怒ったように睨みつけるがカプチーナは何のその。どうやら片方が一方的に世話している、という関係ではないらしい。
「ねえ、カイ。それでもちゃんと聞いておきたいな。ドラーニャの事、どう思ってるわけ?」
「か、カプチーナ!?」
カプチーナはその赤い目を細めて、これまでと違って真剣にそう尋ねた。俺はその瞳を受け止めて、答える。
「俺は……身分を隠していたのは確かだが、ドラーニャに嘘偽りを言っていたわけじゃない。俺の勢力には腕のいい鍛冶師が必要だし、俺自身が、彼女の事をもっと知りたいと思っている。もっと、彼女に近づきたいと思っている。だから、また言わせてもらう」
俺は立ち上がり、カプチーナからその隣に立つドラーニャに視線を移し……。
「君が、欲しい」
「ッーーー!」
ドラーニャはがたんと近くの椅子をふっ飛ばす勢いで後ずさり、真っ赤な顔を隠すように皮手袋で口元を覆い……。
「だ、だだ、だからいいお返事はできないって言ったじゃないですかっ!」
「ふむ、どうしたらいいお返事をもらえるんだ?」
「どうやったって駄目ですっ! だ、大体何で私なんですか!? み、見た目もこんな貧相なのにっ! あったばかりなのに! ちゃんとした理由を言ってくださいっ!」
ううむ、さっきのはちゃんとした理由だったんだがな。
「もっと納得できる理由が欲しいというなら……そうだな、あえていうなら、君の鍛冶師としての姿勢かな」
「へっ!? そ、そんなの見せた覚えはないですよ!?」
やはり彼女は頑なに、ちょっと怒るような顔でこっちを睨んでくる。やれやれ。
「別に意識していたわけじゃないんだろうな。君は俺に、隠し事をしているだろ?」
「えっ、あ、そ、それはその……そう、ですが」
「今も頑なにその帽子を脱ごうとしないしな。手袋も靴も鞄も。他にも君の言葉の中にいくつも嘘や矛盾を見つけた」
「じゃ……じゃあ、余計に」
「けどな、俺に剣を渡した時君はこう言ったんだ。『なまくらは渡さない』って」
「え?」
正確にはそんななまくら私も渡しませんし、だったか?
「適当な出来でもよかったはずだ。むしろ目を引かないようにそうすべきだったところを、君はちゃんと、きっちりと仕上げた剣を渡してきた。慣れないイニシャルの刻印だって綺麗にできてたし、何よりそうやって渡された剣が、俺の予想をはるかに超える出来栄えだった」
これでも剣を見る目はあるつもりだ。その俺をして、凄まじい剣だと思わせた。
「凄く格好いいと思えた。君にとってはそれが当たり前で、何も嘘をついたり飾り立てたりする必要が無いんだって。だから、その剣が君の真実だと思えた。嘘や矛盾を取り除いた、本当の君の姿だと。その赤く色づく美しい刀身が、君自身だと」
「あ……」
「それが、会ったばかりの君を知りたいと思う理由だ」
ドラーニャは、さっきは頬に当てていた皮手袋を胸の方へと下ろしていた。火照る頬ではなく、その華奢な体を動かしている、心臓の方へと。
「あ、あ、え……と」
「それと、どうも君は貧相だとか自分を過小評価しているようだが、俺から言わせれば女の子としても魅力的だ」
「へっ!?」
「風に流れる美しい血の色をしたショートヘア。その髪に負けないくらい良く染まる頬は愛らしいし、君の美貌も相まって未成熟ながらあどけなさと大人びた雰囲気が綺麗に同居している」
「ちょっ!? ええっ!?」
「そうやってころころと変わる表情も可愛らしい。時折見せる俺を心配するような顔も、俺を突き飛ばしてしまったと慌てふためく顔も。無防備になった瞬間の君は、俺の心をくすぐ」
「やめてくださいぃっ!? も、もういいですっ! もうやめてくださいっ!」
ドラーニャは参ったとばかりにぷしゅーと湯気の立つ顔で叫ぶ。お、降参か?
「なら、鍛冶師として俺のもとへ」
「だからダメだって言ってるじゃないですかっ!」
ああ、とうとう怒られた。ふー、と、威嚇する猫みたいにぐるぐる回した目で彼女は俺を睨む。その顔も可愛いって言ったらまた怒るかな?
「……ねえドラーニャ、ひょっとして、私がいるから?」
「あっ、ち、違う! そうじゃないの! そ、そうじゃなくてっ!」
「もう、正体バラしちゃえば?」
「ッ!?」
金髪の少女は、そう言って動揺しきっている赤髪の少女を見つめる。
「荒野の吸血鬼……って言われて驚いたけれどさ、何か、噂とちょっと違うみたいだし。きっと受け入れてくれるって」
「そ、そんなのっ……そんな、の……」
ドラーニャは、これまでの中で一度も見せなかった表情を、そうして浮かべる。
「……分からないじゃ、ないですか」
それは恐らく……一種の、諦め、だったのだろう。
赤く染まった頬の熱がそれで引いていく。俺の方を見ることなく、ただただ暗い地面を見つめて、彼女はそう呟いたのだ。
そんな姿は、一瞬かつてのティキュラの姿を思い出させた。俺の愛しいドラコラミアの少女。彼女も自分の正体を明かした時は、受け入れられるはずがないと震えていたっけか。
……少し、急かしすぎか。
「ドラーニャ。君が俺を信じてくれるまで、俺は気長に待つことにする」
「……えっ?」
「正体なんて、無理に打ち明けなくてもいい」
君の事が喉から手が出るほど欲しいのは事実だが、俺は君という花を……心を手折ろうとしているわけじゃないのだ。
「君の事を知る楽しみは、長く味わうことにするさ」
「……カイ、君」
そうして、彼女からもらったカップに再び口をつける。まろやかな口当たりは、その温かさで俺の心を温めてくれた。
俺の目線の端では、赤髪の少女は再び前を向き、その手を口元に持っていきながら、少しだけ震えていた。今はその顔は、見ないことにする。
「……あ、あんた、その……凄いのね」
そんな言葉が聞こえてそちらを見ると、金髪の吸血鬼、カプチーナは、こちらもちょっと頬を染めて感心したように俺を見つめていた。
「噂通り女ったらしなのは事実みたいだけれど……こ、こういう感じだとは思わなかった」
「だからその噂って何なんだ。ああいや、今はいい。一つだけ確認したい」
そう、これだけはしっかり聞いておかないとな。
「ドラーニャは……蜘蛛、なのか?」
「……へ?」
「な、何? 何言ってんのあんた?」
ああうん、その反応は違うらしいな。
「最近この森で悪さしている奴らの事を知らないか? オークを率いるそいつは、蜘蛛なんだそうだが」
「ふーん、そういう事か。一応聞くけど、知ってどうするワケ?」
「さてな。俺達が人間の国に入れなかった、その落とし前くらいはつけてやろうかと思っている」
ブルーダラク領への道が開けたのなら関わる必要のない事件だが……乗りかかった船だ。最後まで乗り切るつもりだ。
「へえ、そう。あんたって結構お人よしみたいね。自分の従者ならともかく、そうじゃない人間を助ける吸血鬼なんて、珍しいわよ?」
さて、俺は別に人間のために動くなんて言った覚えはないが?
「まあいいわ、なら教えてあげる……とっておきの情報を、ね」
そうして秘密を打ち明けるように、吸血鬼の少女は微笑むのだった。
<現在の勢力状況>
部下:古ゴート族82名、レッサーオーク51名、ギガントオーク67名、ワーウルフ21名、ワーダイル60名
従者:ベーオウ
同盟:大魔王ガルーヴェン
従属:なし
備考:第七悪魔商会と契約中、村の護衛に、黒毛のワーウルフ達と協力関係に
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