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魔法探偵 天宮晴人の探し物  作者: 工藤啓喜
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2章


深春は、ただの絵本探しなんか、突っぱねられるかと思い不安だったのだが、晴人達が予想以上に快く引き受けてくれて安堵していた。

しかし、安堵したせいか、一つ気になった事があった事を思い出した。

深春は、この事務所を紹介してもらう時に、人から妙な話を聞いた。探偵は、不思議な能力を使うという噂で、その不思議な能力を使って事件を解決しているらしいという。昔から優れた能力の事を、奇術や妖術や魔術という言い回しをしているから、その類のものだろうと思った。が、深春は、不思議な能力がやはり気になって思い切って聞いてみることにした。


「あ、あの…」

「ん?どうしました?」


晴人が、答える。


「ちょっと…お聞きしたい事があって…」

「聞きたい事?」

「は、はい」

「何でしょう?」


晴人は、笑顔で答える。やはりイケメンなのは間違いない。深春は顔が少し赤くなる。呼吸を整えて、質問する。


「答えにくかったり、教えたくなかったりしたら全然答えてくれなくてもいいんですけど…」

「ええ。」

「ここの、探偵事務所を紹介してもらった時に、不思議な能力を使って事件を解決するって話を聞いていたんです。不思議な能力ってなんなんですか?」

「?ああ。アレの事か。」


深春のストレートな質問に晴人が笑って答えた。


「俺は、魔法使いなんです。」

「はい?」

「魔法使い。」


晴人はニコニコしながら、そう答えた。あまりにも、ぶっ飛んだ解答に、深春は口をあんぐり開けたまましばらく固まってしまった。そんな深春を見て晴人は軽い感じでさらにこう言った。


「俺は、魔法が使えるんだ。」

「ま…ほ…う?」

「そ。魔法。」


深春の頭にクエスチョンマークが浮かぶ。晴人はその様を見て、嬉しそうにニヤニヤしていた。すると馨が、テーブルの下から晴人の足をを軽く蹴る。


「痛っ。何するのさ二階堂さん。」

「お前の言い方が嫌らしいからだろうが。…気持ちはわかるが、もっと真面目に答えてやれよ。」

「真面目だって。俺が魔法使いなのは事実でしょ」

「まぁ…な。」


深春は、理解が追いつかないという感じで二人を見ていた。人前で、平然と魔法、魔法と言い始める二人の感覚がわからなかった。馨の隣に座っていた友里が、パソコン作業をしている手を一旦止めて、髪をかきあげて言った。


「いきなり、魔法使いと言われても、ピンとこないと思うので、見せて差し上げたら宜しいのでは?」


友里からの提案に、晴人と馨が顔を合わせてそれだ、と言い合っていた。まさか友里まで魔法使いとか言いだすとは思わず、深春はまた呆然としてしまった。


「よし、じゃあやってみますか。」

「へ?」

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