夜空猫
声の主が分からないため少女は真っ直ぐに伸びた道路を歩き始めはした。
「え、あれ?聞こえてないのかしら?ちょっと、止まりなさいよ!」
そう言うので少女は止まります。キョロキョロ見渡して、やっぱり誰も居ないのですから少女はまた歩き始めす。
「待ってって言ってるでしょーが!」
「おいおい、誰だか知らねーが嬢ちゃんに挨拶したいなら出てきな」
蛇が存在をみせない声に対して文句を言います。
「そうです、これ以上邪魔するなら……殺します」
水神さんは枝から飛び出して龍になります。
かなり大きいです。
水神さんは水なので龍もまた水です。
辺り一帯の温度が少し下がったような気がします。
少女は何やら納得したのか掌をポンッと叩きます。
マイナスイオンだと思ったのでしょうか?可愛いですね。
「げっ、本物の神様が何でいるのよ」
降参とばかりに声の主は姿を表しました。
声の主は空中に漂っている猫でした。
しかし、普通の猫ではないようです。
全身に星が瞬く夜の様に見えるのです。
少女はそんな夜空猫を見て目を輝かせています。
水神さんは枝に戻っていきました。
少女はちょっと残念そうです。
「神様が味方って事は敵じゃないわね」
「敵って物騒なこと言ってんな、シャー」
蛇が警戒するように辺りを見渡し始めます。
「ええ、先日人間がこの世界の何かを盗んだらしいの。だからその仲間かと思ったの。ごめんなさいね」
夜空猫が謝れば少女はフルフルと首を振り、大丈夫と伝えます。
「ならここは、危ないかしら」
水神さんがそう言います。少女の身を案じているのです。
「ええ、そうね。引き返した方がいい」
少女は冒険開始と同時に終了を言い渡された気分で凹みました。
その様子を見て蛇が言います。
「別にいいんじゃね?俺が守ってやるから嬢ちゃん、探検しようぜ」
「ちょっと、聞いてましたか?危ないんですよ?」
「なんだァ、お前、守りきる自信無いのか?とんだヘタレだぜ」
「なっ、言わせておけば。私は神様ですよ。この子を守るくらい造作でもない」
水神さんは蛇と張り合って冒険する流れになりました。
「……なら、悪い人間をとっちめましょうよ」
夜空猫は3人にそう言いました。




