新たな門出
投稿したつもりがなってませんでした(´;ω;`)
再投稿致します。よろしくお願い致します。
天災は、前触れなく訪れる。
人間が統治する“帝国”と獣人が統治する“王国”
両軍の小競り合いによって生じた火種は、国々に緊張感を抱かせるには十分すぎる程、熾烈さが増していき指揮を執っている。両軍の疲労が謙虚に現れている。
「全軍、突撃!!!」
誰が発したのか。これで幾度目になるのか。戦う兵士の頭には、それすら分からなくなる程に毎日の様に繰り返される戦により、疲労が溜まっていた。
突如、両目を覆いたくなる程の閃光と共に衝撃が両軍を襲った。
爆風。木の葉の様に舞う両軍。
なんとか後方により直撃を免れた兵士が体勢を立て直し、敵軍の方角に向く。
そこには、青々としていた草原は無く。何処までも続く、荒野が広がっていた。
先ほどまでの戦が夢だと言われた方がまだ、納得出来る。
「ウェイン無事か!?」
壮年の男性が、青年に声を掛ける。見慣れた顔に青年は自然と頬が緩むが、先ほどの戦が現実だったと思い知らされ強張る。
「はい、私は無事です。どういった状況なのでしょうか?」
「わからん、だが妙なのは確かだ。ここは、帝国領じゃあねぇな。」
大陸中央から北東に位置する広大な平原が出来ている。若いころ放浪の旅をした彼からしても思い当たる節が無いのか。顎ヒゲに手をやり考える。
「なぁ~、あんたらも迷子か?」
突如、後ろから声を掛けられ二人は構える。
「獣人・・・・」
剣を構えたウェインを手で制す。
「いやぁ~~悪いね。まだ、現状が把握出来て無いもんでね。」
「ま、しゃ~無いわな。」
翼人の青年が一歩前に出て答える。後ろには、彼の同僚なのか“狼人”“猿人”の兵士が控えている。傭兵なのか、装備はバラバラであり統一性は見やたらない。
唯一、胸に付けている紋章のみが共通している。
「ま、俺はガンガス。こっちの狼がロッチ。そして、猿が「俺は猿では無い!!!」ロドスだ。」
憤慨する猿人を他所に自己紹介を済ますガンガス。
「おっと、名乗られたら名乗らねぇとな。俺がロウだ。そして、こっちの若けぇのが、ウェインだ。長い付き合いになりそうだな、よろしく頼むよ。」
「よろしくお願いします。それでなんですが、ここは何処か分かりますか?」
「俺はさっぱりなんだが・・・・」
首を横に振りガンガスが答える。視線を猿人に向ける。
「遥か、西の端っこ方・・・・・魔王領に飛ばされている可能性がおっきいね。」
「わかるんですか?」
ウェインの問いに、肩を竦めながら答える。
「ん?あぁ勘みたいなもんだがね。風っていうんかな?匂うんよ。」
「匂いですか?」
鼻をしきりに動かすが、さっぱり分からないといった様子のウェイン。
「常人にはわかる筈が無い。彼奴は、游民の出だから分かる様なもんで、浪人の俺にもさっぱりだ。」
「游民族だと・・・・」
固まるロウの様子が気になり、耳打ちをする。それは彼にとって聞きなれない言葉だった。
「游民族ってのはな、路銀を貯めては各国を転々と渡り歩いてるって言う集団だ。一人だったり、十人単位だったりとその正確な人数を把握出来ていない。幻の民族だ。」
「それの何が問題なんです?」
「あぁ~それは「殺しっすよ。」!?」
いつの間にか背後に回られており、警戒を解いたつもりの無い二人は固まる。
「元っすよ。だけど・・・・あんま詮索しないで頂きたい。」
ロドスの雰囲気が突然変わり、無言でただ頷く事しか出来ない二人。
その様子に満足したのか、笑顔に戻る。
「長い旅になりそうすっからね。ね?リーダー。」
「え?わたしが?」
突然リーダーと呼ばれ、戸惑うウェイン。
「まとめ役は必要すっからね?ガンガス、ロッチ?」
なにか思い当たる節があるのか、同意と頷く二人。
「でもいいんですか?ガンガスさん」
「何故、俺に振るか分らんでも無いが・・・我々は元々フリーの傭兵。パーティーなどでは無い。」
何かを諦めたのか、ロウに視線を向けるが笑って返される。
「頑張れリーダーさん。」
「ロウさんからかわないで下さい。」
「で、どうする?リーダー」
ロッチの問い掛けに思考を巡らす。
「とりあえず、現状把握の為に小さい村を目指しましょう。」
「まぁ妥当な所ですね。街じゃないって事でいいですね?」
「はい、街じゃない方がいいでしょう。」
「「了解!」」
幾度となく繰り返した戦の中で、国同士はどうであれ兵士同士は敵と言う認識が薄れていった。国など関係の無い所でまして、そこに金銭が発生しない状況が尚更、彼らを争いから遠ざけた。
「で・・・・・どっち?」
「あっち?あははははははぁ~~~~すいません、わかりません。」
「しょうがないっすね。あっちすよ。」
「わかるんですか?」
「いや?さっぱり。」
ロウとガンガス、ロッチは小さく溜息を吐く。お互い視線が交差し、自然と笑みがこぼれる。
まだまだ帰れそうに無いという正しい共通認識を残し。
新リーダーの後を追う。そんな中、ガンガスは先ほどの会話を思い出す。
「ガンガス、ロッチ・・・・ありゃやべーわ。」
「そうか?弱そうだが・・・・」
いつもの雰囲気はなりを潜め、真剣な表情のロドスに何があるのか先を促す。
「ありゃ元王族だね。」
「「!?」」
「どっちだ?」
「若い金髪のにーちゃんの方。じいさんの方は、護衛?いやあの様子だと、ちょっと違うかな?どうする?接触する?」
ガンガスとロッチの顔がにやける。
「その顔は、凶悪すっから止めた方がいいっすよ?」
「ついに来たか、この日が・・・・・」
「「我らが、王を!!!!!」」
「で?どうする?」
「えっとすね・・・・ここはこうして・・・だね」
「こうきたら?」
「こうじゃないすか?「いや・・・・・・だろ?」さすがっすね!!!」
三者が円になり打合せは終了し、向き直る。
「行くっすよ?」
「「応!!!」」
「なぁ~、あんたらも迷子か?」
ありがとうございました!
どうしても登場させたかったキャラを登場させる事が出来ました!
今後ともよろしくお願い致します。




