グインガル。
「そ、そうですか。」
なるほど、この御方は手を下していない。先程見た女中もそうだが、足を踏み入れて解る。
ここは、ダメだ。
グインガル。その名を聞いてこの大陸で知らぬ者無しと謳われる程、轟いた我であっても苦戦するであろう大群を赤子の手を捻るが如く軽くあしらい。
それを中庭に並べ、楽しむ残虐性を持つ。魔族とは異なる異形の怪物、、、、その軍勢。
あの女中は、女中であろう事実。その武力。
なんてものに手を出してくれたのだ。
確かに止められなかった我の責任もある。領域も一枚岩では無い、若い力有り余るドラゴンは相手を図ろうとしない。我々の空と大義名分がある分、尚付け上がる。
我々は、破れた。隷属する他あるまいな。
領域など有って無い様な物。今ではいい笑い者だな、、、、、。我も若ければ、身を呈して止める事くらいは、、、いや、きっと先導していたかも知れないな。
結果は、変わらぬだろが、、、、。
あそこに居るか、ここから見せ付けられるかの違いしかない。
命有ってのだ、、、、、。
なんとか種の根絶は避けられた。後でアイツらが本当に生きていたら百年位、地下廊にぶちこんでやりたいわい。
まぁ我も生きていたらだがな。
「この大陸の地理とか、国の情報、通貨など教えてくれませんか?」
不意に声を掛けられ、姿勢を正す。
「地理?情報?通貨?」
「はい、教えてくれませんか?」
「それは、、、なんですか?」
「え、、、、、。」
何やら顎に手を当てながら考えているご様子。正直に打ち明ける必要があるかもしれない。
「地理とは、例えばですね。ここは大陸の何処でしょうか?」
「ここは大陸の端ですな。」
「方角は?」
「方角とは?」
「陽が登るのが東、沈むのが西です。あとは、それに対して上が北、下を南と言います。彼方から陽が登るので東ですね。」
白い紙に、炭を尖らせた形をしたものを取り出し絵に書き込みながらの説明。窓の外を指差し彼方が東であると示す。
「ふむ、多分。東と思われます。あの山脈が我々の領域です。」
山脈を見下ろす様に、映し出された絵に指を差す。
自分達がいつも直接見ているかの様な程、鮮明な絵に驚きを隠しきれない。その様子に苦笑いを浮かべ優しく答えてくださる。
「これはモニターです。これはカメラからの映像、、いわば目みたいなものです。それをこの画面でみんなで見れます。」
「いまいち解りませんが、これがこの空飛ぶ島についているのですか?」
「そうなります。」
勝てる筈がない、島と評したがこれに目があると言うことは巨大な生物である事だ、これを従わせる程の力を持っているとは、、、、。この御仁は、神かその類いの筈。
「この島は、生きておられるのですね。」
「まぁ、そんな所です。」
苦笑いを浮かべ長くなりそうだと内心思うダフネフ。
ありがとうございました!
まだ続きそうです。(笑)
良かったらお楽しみ下さい!




