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老骨に鞭を!  作者: G-wen
1章 事の顛末は、、、、大概、神が悪い。
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騒音とドワーフ

【改訂版】になります!

サクッサクッと小気味のいい音が部屋に響く。


 目を擦り、ベッドから起き上がり戸を開け窓の外を見る。


 新鮮な空気が白い髪を揺らし、ひんやりした空気が肌を心地よく撫でる。


 朝だ。森の木々は既に目を覚まし小鳥達は忙しなく行動を開始する。


 少し見下ろす様に畑を見る。



 日が登り始めたばかりで辺りがまだ薄暗く人影がぼんやりとだが確認出来る。


 じぃ様が鍬を入れては起こしている。土に空気を含ませる様に力強くそして優しく。一通りの作業を終え切り株に腰を下ろし満足気に辺りを見渡している様子を眺める。

 

 「じぃ様ぁ〰️〰️!」


 手を大きく振り声を掛ける。自分に気付いたのか、手を上げ答える。


 パジャマを脱ぎ、服に袖を通す。


 じぃ様お手製の初めて作ってもらった青の甚平、じぃ様とお揃いでお気に入りである。


 扉を開け外に出る。朝霧が森を包み、草が少し濡れている。水滴が肌に当たり足を濡らすが、不快では無い。


 気にせず畑へと駆ける。


 「じぃ様おはよう!」


 「あぁ、おはよう。」


 この手が好きだ。少し乱暴だが優しさに溢れ、この少しゴツゴツとした大きな手で頭を撫でてくれる。


 「何か手伝うよ?」


 「おぉ、ありがとう。その前に顔を洗って来なさい。」


 元気良く返事をして、イドと呼ばれる水汲み場まで走る。


 家の裏手に作られた其所は、先日あの馬鹿を落そうと10m程掘っていたら水が吹き出て慌ててじぃ様を呼び様子を見せた事によって出来た物だ。


 驚いた様子の爺様が神力を使い、水を浄化して石を組んで、今の形を作った。


 喜んだ様子で、頭を撫でてくれた。それが堪らなく嬉しくなり、馬鹿の事をすっかり忘れてしまった。


 バケツを落とし、紐で上げる。最初こそ意味がわからなかったが、使って初めて利便性に気付く。かなりいい物だ、今なら何故あんなに喜んだのか分かる。


 バケツから桶に移し、手で掬う。


 かなり冷たい、、、、覚悟を決め顔を洗う。


 


 ギンギンだ。何度やっても慣れない息が詰まる感覚そして、冷たい水が意識を覚醒させる。


 



 エルフ達が去った後に、じぃ様に聞いた話を思い出す。


 草をむしり、水を与え、虫を取る。

 かなりの手間だ。面倒では無いのか?そう思い畑仕事をしているじぃ様に尋ねた。


「じぃ様なら美味しい野菜を一瞬で作れるのに、そうしないの?」


 僕の問いかけに、頭を撫でてくれながら畑を見て答えてくれた。


「なぁ、ロキや、、、畑とは自然の一部であり、恵みその物なんじゃ。」


 僕にも分かる様に言葉を続ける。



 爺曰く、畑に不要な手間など無いと。何年何十年はたまた数千年以前から人が繰り返して来た農耕。初めてこの作業を始めた人に敬意を送り、また自然の恵みに感謝を送り作業を行う事が重要なのだと。


 手間とは、美味しく頂く為のスパイス。


 時間を掛け語れば、あーして欲しい、こーして欲しいと野菜は答えてくれる。


 それを叶えたなら、野菜達はより美味しく育ってくれる。

 それが、農業であり。育てると言う事だと。


 


 気が付けば、陽は既に山から顔を出しており、少しずつ大地を暖めていく。


 陽の光に照らされた畑作業やっているじぃ様を確認して手を振りながら駆け寄る。


 いつもと変わらない日常。


 小さな事で喜んで、悲しんで、僕には新鮮で素敵な日々、、、、のはずだった。


 







 爺は一人切り株に腰を下ろし、思いにふける。


 ここに越してから早、数週間。遂に畑が成った。


 はじめは、木を切り家を建てた。次に手を付けたのが畑作業。切り株を抜き、小石を取り除き一度土を起こして空気を含ませる。抜いた根を畑の中心に並べ燃やし出来た灰を満遍なく撒き、土と混ぜる。

恵みの雨を受け土が更に喜び、まるで羽毛布団の様に柔らかくなった。


 これからの事を考え、つい口元が緩くなる。

大好物の茄子、トマト、瓜にしようか。はたまたスイカやメロンも良い。気が付いたら真上まで日が登り、辺りには喧騒が響く事に気付く。ふむ、、、。


 カンカンと槌で木を叩く音、ギコギコと鋸で木を切る音、ギギギっと木が軋み倒れる音など多種多様なればそれだけで沢山の人の気配を感じる。

 

 一週間程前に訪れたエルフ達の為の家作りに今訪れている一団。夜になれば酒を飲み交わしているのだろうか談笑が続き、朝には作業の音が辺りに響く。


 毎朝、訪ねて来ては挨拶してから作業に入る為、礼儀には事足りているがちと五月蝿い。

 

 「同意したの間違いじゃったかの?」


 ふと、口に出したらロキが待ってましたとばかりにいい笑顔で振り向く。


 「キュッて、、、してきますか?」


 可愛い顔して可愛い効果音を可愛い仕草で説明してくるが、何をどうするかは実際、想像し難いがまともではない事は想像出来る。


 溜め息を吐きながら頭を撫で、諭す。


 「キュはダメじゃ。」


 「はい!じぃさま。」


 頭を撫でられる事が余程嬉しいのか、目を細め借りてきた猫の様に大人しくなった。その様子を見て内心ホッとする。


 「しかし考えものじゃな。」


 実害が出そうな程の騒音が森中に響く。動物達が逃げ出す可能性すら否めない。ちと考えなければな。


 重い腰を上げ原因の一端へ向け歩きだす。


 十分程歩くと少し開けた場所に出た。そこでは頭に鉢巻を巻いたドワーフ20名程とダークエルフ30

名程、その他先日挨拶を交わしたエルフ達が黙々と作業を行っていた。作業をみな中断して視線が集まる。


 その中から色黒なドワーフの一人が此方に向け歩いてくる。


 「これはこれは神アダムス様と神ロキ様如何なされましたか?何か不便でも?」


 前世な余計な知識、ドワーフはガサツであるという認識。ここに来てから誤認があったと思わざるえない。毎日作業前には必ず挨拶に来るその人である。


 「ちょっと、、いや、かなり五月蝿いんだけどどうにかならない?」


 ロキが頬を膨らましながら抗議する様子を見て器用じゃなと内心感心していると、ふとドワーフに目がいく。額からはドバドバと汗を流しながら目を泳がせていた。此方も器用じゃな、、、。


 「ちと力を貸すかの。」


 呟きながら歩を進め、中心部へと移動する建設途中の建物が20棟程あり周囲を確認する。半径300m位かのと思考しドーム状の空間を作りだす。


 「な、何をなされたのですか?」


 戦々恐々とした様子で此方を伺うドワーフ。


 「いやな、音を遮断する空間を作ったのじゃ。」


 「「おぉー神ノ御技だぁ!」」


 周囲から声が上がる。えっ?魔法みたいなの無いの? 

 

 話を聞く限り、魔法は存在する。空間魔法は一子相伝と云われる程ある種の秘術に値し存在自体が架空の物語の産物の様なものだそうだ。


 一般的には、火、水、土があり上位には、風、氷、岩など多岐に渡る。固有でスキルと呼ばれる物が別個にあり、ほぼオリジナルに近い。属性魔法は、先祖から1個は適正を受けるが複数はかなり珍しいとの事、なるほどと思い周囲を見渡すと作業を止めている為かそわそわした空気が漂っている。


 「まぁ、、、、邪魔したな。」


 手を後ろ手に振りながら、ロキと共に家の方に戻る。


 途中、森の中で行き倒れていた女神を発見し背負って持ちかえった。


ありがとうございました!

短文であり、読みごたえに欠けますが楽しんで頂けたら幸いです。

読んで頂けているって何か嬉しいですね。更に頑張りますのでよろしくお願いいたします!


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