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中学生の引きこもり暇だったので世界政府特殊 部隊のエースになりました  作者: 九賀 りんたろう


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8/10

リモートワークはおもったより疲れます(もうやりた くないです・・・)訓練変④

『それじゃ、さっそくスライドを共有するぞ』

画面が切り替わり、パソコンのモニターにシンプルな黒背景のプレゼン資料が映し出された。そこには大きく白字で【基礎戦闘知識 講義1:戦場の基本原則】と書かれている。

 

「……なんか、急に学校の授業っぽくなったな」


『教え方はシンプルが一番だからな。いいか? 戦闘ってのは単に銃を撃ち合ったり拳で殴り合ったりすることじゃねぇ。一番大事なのは“思考力”と“判断速度”だ』

 

画面が切り替わり、3つの大きな項目が箇条書きで表示された。

【1. 環境認識(どこに何があるか)】

【2. 優先順位の決定(誰を、何を真っ先に処理すべきか)】

【3. 撤退ラインの設定(どこまで追い詰められたら逃げるか)】

 

「撤退ライン……? 逃げることも知識に入るのか?」

 

『当たり前だろ。死んだら終わり、勝ちも負けもねぇんだよ。特にレイレイ、お前みたいに身体能力が追いついてない奴が生き残るための唯一の武器は“事前の準備”と“状況判断”だ』

 

ゼロの声から、いつものふざけた調子が消え、少しだけ真剣なトーンが混じる。

 

『たとえば、お前が見知らぬ建物に入ったとき、最初に確認するべき場所はどこだ?』

 

「え……? 敵が潜んでそうな陰とか?」

 

『ブッブー、ハズレ。正解は“非常口と隠れられる遮蔽物”だ。入った瞬間に逃げ道と盾になる場所を頭に叩き込む。これができてねぇ奴から真っ先に死んでいく』

 

「なるほど……言われてみれば確かに」

 

『よし、じゃあここからが本番だ。画面にいろんなシチュエーションの動画とマップを出す。お前ならどう動くか、10秒以内に答えてみろ』

 

画面には、入り組んだ路地裏の立体マップが表示され、カウントダウンの数字が点滅し始めた。

 

「え、いきなり実践形式!? 待て待て、10秒は短いだろ!!」

 

『何言ってる、お前は戦略家として組織に入ろうとしてるんだぞ。予期せぬ現場の状況に10秒も迷ってたら、チームメンバーが蜂の巣だぞ! ほら、10、9、8……!』

 

「くそっ……! えーっと、まずはあの物陰に隠れて——」

 

画面越しの座学とはいえ、ゼロのスパルタ指導はまったく手加減がなかった。俺はヘッドホンを耳に押し当てながら、必死に画面へかじりついた。

 

 

講義1をしただけで2時間経っていた。


 

……あ、これ、もしかして実践の訓練より辛いんじゃね……?


 

「じゃあ次は2だ!」

 

ゼロの容赦ない声がヘッドホン越しに響いた。

 

画面が切り替わり、今度は入り組んだ市街地のマップが表示される。画面の上では、いくつかの赤点(敵)と青点(味方)がリアルタイムで動き回っていた。

 

【講義2:優先順位の決定】

「待て待て待て! 講義1だけで2時間ぶっ通しだったんだぞ!? 少しは脳みそ休ませろ!」

 

俺はデスクに突っ伏しながら抗議した。

 

『甘いこと言ってんじゃねぇ。実際の現場でお前の脳みそが疲れたからって、チームに迷惑かけんのかよ? ほら、この状況を見ろ。路地裏に敵が3人、屋上にスナイパーが1人、味方のメンバーは2人だが1人が足をやられて動けねぇ。お前が司令塔ならどう指示を出す? 制限時間は15秒!』

 

「15秒!? ちょっと増えたけど全然足りねぇよ!!」

 

『15、14、13……!』

 

「くっそ……! ええと、まずは屋上のスナイパーを抑えないと全員狙い撃ちにされる……でも足をやられた味方を放置したら、路地裏の敵にトドメ刺される……!?」

 

『ほら迷ってる! あと5秒! お前の指示ひとつで仲間が死ぬんだぞ、思考を止めるな!』

 

「あぁもう! スナイパーの射線を切るために煙幕を焚いて、その隙に味方を後退させる!!……いやてか、この情報だけじゃ味方の戦力が分からねぇだろ! 誰が何の武器持ってて、どんな動きが得意なのかも分からずに最適解が出せるかよ!!」

 

『ブッブー、時間切れ!』

 

「そんなパッと地図見せられて急に戦略なんて立てられるかよ! 現場の人間がどういうタイプかも分からないのに!」

 

『ははっ、味方の適性まで考慮しようとしてたのは大したもんだ。発想自体はかなりいいし、敵の動線まで読めてたのは惜しかったな。……だが甘い!』

 

「甘い!?」

 

『煙幕を焚いた位置が最悪だ。そこ、マップをよく見ろ。真上に壊れかけの非常階段があるだろ? 煙幕で視界を奪っても、路地裏の奴らはその階段を使って頭上から回り込んでくる』

 

「あ……! いや、てか急に見せられてマップの立体構造まで頭に入るかよ!!」

 

『まぁでも戦術や味方の活かし方は合ってたのに、地形の罠を見落としたせいで全滅だ。……まあ、仲間の個性を戦力として組み込もうとした思考プロセス自体は上出来だけどな』

 

「ほんとにか……!? じゃあ合格点——」

 

『なわけねぇだろ! 現場の「惜しい」は命取りだ! ほら、地形まで把握した上でもう一回答えろ!』

 

「褒めて落とすんじゃねぇよーーー


最後までありがとうございます。

ぜひブックマーク、感想お願いします!!

次回もお楽しみに!!


明日2本あげる予定です!!

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