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田舎の山奥でこっそりダンジョンの管理人始めました  作者: わたがし名人


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6/10

第6話 やったねイノシシ、仲間が増えたよ



 山の中を凄いスピードで駆けるイツキ。


 こうして探索者としての力を解放して本格的に山を探索するのははじめてだ。今までは一般的な範囲内で動いていたのだ。


 今回、イノシシを探すにあたり事前に準備したことがある。それは山の周囲に電気柵を設置したこと。イノシシたちが他の場所に逃げないようにするためだ。元々山の管理で使うつもりだったので、ちょうどいい機会だった。これなら山に動物が出入りすることができないだろう。



 ダンジョンの外ではスキルは使用できないが、探索者として鍛えた分の身体能力は適応されてある程度使用できる。力加減は最初にイノシシを捕まえた時にコツをつかんだので大丈夫だろう。


 ここは自分の山だから多少暴れても大丈夫。ただ騒音などには一応注意しようと思う。



 1時間ほど探すが、イノシシは見つからない。この前のはラッキーだったのか?しかしそんな曖昧なものに頼るつもりはない。


 考え方を変えよう。探し方が悪いのかもしれない。ここは初心に帰ることにする。イツキは普段のダンジョン探索の時と同様に気配を消すことにした。


 改めて探索を再開すると、


「見つけた」


 イノシシが集まっている場所を見つけた。こちらに気付くことなく、数匹がくつろいでいる。さっきまでの時間は何だったんだろうと思う程あっさり見つかった。


 もしかして知らずの内に力が漏れてた?それを感じ取って動物は今まで現れなかったのかも?でもクロは平気そうだったしな。うーん、よくわからん。



 さておき、早速捕まえることにしよう。ここで使うのは買い出しで買った頑丈なロープ。1本50メートル。長さはこれだけあれば足りるだろう。


 1匹のイノシシにそっと近づくと手早くロープを巻き付ける。すぐさま近くのイノシシも同様にロープで巻く。あっという間にその場にいた全てのイノシシたちをロープで捕まえることに成功させたイツキ。


「よし、取りこぼしはいないな。じゃ、行こうか」


 ロープで繋いだイノシシたちを数珠つなぎにして歩き出した。ロープ越しから漏れ出すイツキの圧を感じとったのか、イノシシたちは大人しく言うことを聞いている。


 これがイツキが考えた策だ。前みたいに1匹1匹捕まえてはダンジョンを往復するのは面倒だし、その間に他のイノシシに逃げられるかもしれない。でもこのようにロープで数珠つなぎにしてまとめれば、1度に多くのイノシシをダンジョンに運べる。



 イノシシたちをドナドナしてダンジョンまで連れていく。唯一の欠点は移動に時間がかかること。しかしこればかりは仕方ない。ここは地上。ダンジョンを違い転移などできないのだ。



 ダンジョンに到着する。第1階層では相変わらずクロがくつろいでいる。クロはもう立派なダンジョンの住人と化していた。


「ゴメンクロ、今日は騒がしくしちゃうかもしれない」


 イツキはクロにあらかじめ謝罪しておく。イノシシたちを連れ、奥へ進む。第2階層に入るとイノシシたちをロープから解放する。するとちょうどそこに、先に連れてきていたイノシシがやってくる。


「お、ちょうどいいところに。仲間を連れてきたから案内よろしく」


 先輩イノシシに後を任せ、イツキはダンジョンを出る。そして再びイノシシ探しを再開する。



 1日かけてダンジョンのある山を一通り見たイツキ。イノシシは20匹ほど集まった。しかしまだ終わりではない。とりあえず所有している山は一通り見ないといけないのだ。これは数日がかりになりそうだ。



 そして1週間後。


 第2階層はイノシシだらけで埋め尽くされていた。最終的にイノシシは3桁近くまで集まった。随分と大所帯になってしまった。もしかしたら角ウサギよりも多いかもしれない。


 でもこれだけいればモンスターに負けることはないだろう。何かあったらその時考えよう。一応、逃亡防止のために階段付近には電気柵を設置してあるので大丈夫なはず。


 最初は1匹だけだったけど、もう寂しくないだろう。やったねイノシシ、仲間がたくさん増えたよ。




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