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田舎の山奥でこっそりダンジョンの管理人始めました  作者: わたがし名人


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第5話 採用決定!



 イノシシをダンジョンに連れていき、放置したその翌日。


 イツキはイノシシの様子を見にダンジョンへと向かった。


「ニャ」


 第1階層では相変わらずクロがくつろいでいる。そんな様子を見ていると、ここがダンジョンの中であることを忘れてしまいそうになる。


「おはようクロ。イノシシってまだいる?」


「?」


 挨拶がてらにイノシシのことを確認してみたが、クロは首をかしげる。どうやらイノシシは第1階層に上がってきていないようだ。まだ第2階層にいるのか。それとももうダンジョンから逃げ出したか。



 確認のために第2階層へと向かう。


「おっ、いたいた」


 イノシシはダンジョンから逃げずに第2階層にいた。様子を見るに元気そうだ。イノシシの周囲には魔石や皮が落ちている。上手く順応しているらしい。


 角ウサギを倒しているようなので、食事は問題なさそうだ。昨日置いていった水が出る魔道具もちゃんと使っているようだ。ただあれは少量しか水を出せないので、早めに噴水を設置しよう。



 まだ1日だが、この様子なら問題ないだろう。次の段階に進んでも良さそうだ。イツキは他の階層の見回りを手早く済ませると、足早にダンジョンを出た。



 その後イツキは噴水など必要なものを買いに車を出す。普段の買い物なら近場で済むが、噴水などの魔道具を買う場合は大きな街に出ないといけない。となると当然、遠出になる。


 街に着いたイツキは買い物に走り回る。この際なので色々と必要なものもついでに買うことにした。買い物を終えたイツキは車に大荷物を積み込み、寄り道せずにまっすぐ帰宅する。



 帰宅すると早速、噴水をダンジョンに設置しに行く。魔石をセットすると噴水から水が溢れ出す。動作を確認し、その場から離れ様子を見る。すると早速イノシシがやってくる。鼻を鳴らし安全を確認したイノシシはと豪快に噴水に飛び込んだ。水浴びを楽しんでいる。喜んでくれいるようで一安心だ。


 噴水を上手く使っていることに安心していると、角ウサギがやってくる。すると不思議なことが目の前で起こる。なんと角ウサギはイノシシには目もくれず、噴水の水を飲み始めたのだ。目の前のイノシシを無視して水を飲む角ウサギ。一方イノシシも角ウサギに構うことなく水浴びしている。


 本来敵対関係である2匹だが、この場では戦うつもりはないようだ。噴水にそんな効果がある訳ではない。そういえば水場で色々な野生動物たちがケンカせず集まっている映像を見た気がする。これも似たようなものだろうか。思わぬ発見だ。



 ひとまず噴水に関しては問題なさそうだ。その後第2階層に数ヶ所、同様に噴水を設置する。これでイノシシも住みやすくなるだろう。

 作業を終えた頃には夕方になっていた。買い物に行くのに時間がかかってしまったので仕方ない。他にもやりたいことがあったが、それは明日以降にしよう。



 翌朝。


 イツキはダンジョンではなく、山の中にいた。イノシシを探すために探索しているのだ。


 最初に捕まえたイノシシが上手くダンジョンに馴染んだので、イノシシを増やそうと考えたのだ。イノシシが増えればもっと第2階層の管理がラクになるはず。それにイノシシがダンジョンに移れば山の管理もラクになる。まさに一石二鳥だ。


 という訳で早速イノシシ探しに山に入っている。だが当てがある訳ではない。イノシシが1匹見つかったということはまだ隠れているに違いないという確証のない理由で探している。


 でもイノシシは1匹見たら近くにたくさんいると聞くし、少し本腰を入れて探せば見つかるはずだ。


 探索者であるイツキは一般人より能力が高い。ダンジョン外でもその能力は適応される。

 ここら一帯の山はイツキの所有なのである程度無茶しても問題ない。もしイノシシがいたとして、放っておくと他に行かれる可能性がある。そうなると面倒だ。それなら今のうちにダンジョン内で囲った方がいいだろう。



 イツキはイノシシを求め、山の奥深くへと消えていった。




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