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田舎の山奥でこっそりダンジョンの管理人始めました  作者: わたがし名人


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第25話 シルフィーの従魔



 ダンジョン管理局に戻っきたアゲハは早速、諸々の報告のためシルフィーの元へ向かう。


「パイセン戻りましたー」


「アゲハ、お帰りなさい」



 部屋に入ったアゲハは机の上にまとめた資料を並べる。


「ご一読お願いしまーす」


 シルフィーが資料に目を通している間、アゲハはイツキから預かったドロップ品の確認を始めた。



「……ふぅ」


「パイセンお疲れ様です。どうぞ~」


「ありがとう、いただくわ」



 資料を確認し終えたシルフィーはアゲハの用意したお茶を飲む。


 アゲハが向こうにいる間、報告自体は受けていた。この資料は上に提出用のものだ。アゲハの仕事は丁寧なので資料の出来に問題はない。問題なのは内容の方だ。



「イツキは相変わらずのようね」


「そこがイツキングのいいところじゃないですか~」



 イツキがクマにオークキングのタマを食べさせたと聞いた時は動物実験でも始めたのかと驚いたが、理由を知りイツキらしいと納得した。


 確かにオークキングのタマには活力を与える力があるが、他にやりようがあったはずだ。気軽に野生動物に与えていいものではない。


 イツキのやることだから仕方ないと言えばそれまでだが、このままにしておく訳にもいかない。



「これだと何か言われそうね」


 イツキのダンジョンは表向きシルフィーの指示で管理していることになっている。しかし現状はイツキの自由にさせており、想定外の行動を起こしている。


 このままだとイツキのダンジョンに監視が付く可能性がある。もしかすると監督不十分でシルフィーとアゲハはこの件から外されるかもしれない。


 イツキはそれは望んでいないだろう。それにニーナのこともある。身内以外の人間を関わらせることはしたくない。


 体裁だけでもいいので何か手を打つ必要があった。




「アゲハ。戻る時にスノウを連れて行ってちょうだい」


 シルフィーは自分の従魔をイツキの元へ派遣することに決めた。


「え、スノウっちを連れてくんですか?」


 アゲハが難色を示す。


「イツキング絶対怒ると思うんですけどー」


「だからよ」


「?」



 イツキとシルフィーの従魔は仲が悪い。実際はイツキが一方的に嫌っているだけだが。


 シルフィーの従魔ことスノウとイツキは昔、とある事件を起こしていた。それ以来、イツキはスノウのことを毛嫌いしていた。



「本当なら私が行きたいのだけれど、それは難しいのよ」


 シルフィーがイツキのお目付け役になるのが一番良い。だがシルフィーはここを離れることができない。


 代わりにスノウに行ってもらう。スノウとイツキの関係については広く知れ渡っている。スノウをイツキの行動の牽制役として派遣すれば、上も納得するだろう。



「それならしゃーなしですね~」


 事情を聞き、アゲハも納得する。



 こうしてイツキの元にシルフィーの従魔、スノウが派遣されることになった。



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