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田舎の山奥でこっそりダンジョンの管理人始めました  作者: わたがし名人


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第19話 ニーナからのビデオレターとシルフィーの部下



『み、みなさんこんにちは。私はニーナです。今日はダンジョンの中を案内したいと思います』


 ダンジョン管理局の一室。シルフィーがノートパソコンの画面を見ていた。画面にはニーナが緊張した面持ちで台本を読みながら、ダンジョンの案内をしている。



 イツキからダンジョンの様子を撮影したデータが送られてきたので、早速その内容を確認する。すると、ニーナがいきなり登場したのだった。


 一応メールでの定期報告でニーナの様子は分かってはいたが、映像で元気な姿を見て改めて安心する。



 野良ダンジョンの様子。報告で聞いてはいたが、野生動物たちがダンジョンに適応している様子は驚きしかない。今までこんな例は聞いたことがなく、これが初めての成功例だと言えるだろう。


 今はニーナの指示に素直に従っている動物たちだが、元々は指示も出さずにそのままダンジョンに放牧していたという。


このダンジョンが特殊なのか、イツキの山に住む野生動物たちが特別なのかは今のところは不明だ。しかしこれは貴重なデータであるのは間違いない。



 そういえばイツキは昔から変なことをする人間だったなとシルフィーはふと思い出す。こちらのダンジョンにいた頃も、常に話題に事欠かなかったなと懐かしむ。



 最初はたどたどしくレポートしていたニーナだったが、だんだん楽しそうに説明している。その姿はここにいた時より何倍も輝いて見える。


 イツキにニーナを預けたのは正解だったようだ。




 コンコン。


 部屋のドアをノックする音。


「入っていいわよ」


 シルフィーが入室を許可する。入ってきたのは、


「お疲れ様でーす」


 シルフィーと同じ制服を着たピンク髪の女性。ダンジョン管理局の職員と思われるが、ピンクの髪と軽薄そうな雰囲気のせいでコスプレしているようにも見える。



「パイセン何見てるんですかー?あっ、ニーナっちの声がするー」


 ノートパソコンから聞こえるニーナの声を聞いたピンク髪の女性は、シルフィーの後ろに回り込む。画面では楽しそうに野生動物の説明をするニーナ。


「ニーナっち、レポーターやってるのヤバすぎでしょ」


 ニーナの姿を見て、はしゃぐピンク髪の女性。


「アゲハ、これはあとで見せるから一旦落ち着きなさい」


「はーい」


 ピンク髪ことアゲハと呼ばれた女性は注意され、シルフィーの前に移動する。



「それでパイセン、用事って何ですかー?あっ、もしかしたらそれが関係してたりしますー?」


 アゲハはノートパソコンを指差す。


「ええそうよ。アゲハ、私の代わりに様子を見に行って欲しいの」


 シルフィーは自分に代わり、イツキの山の野良ダンジョンの現地調査をアゲハに代行するつもりらしい。


「えっ、ウチが行ってもいいんですか?」


「貴方、今手が空いているでしょう?現地で色々『視て』もらいたいし、お願いしたいのだけれど、どうかしら?」


「行きます行きます。ニーナっちもだけど、イツキングにも久々に会えるのかー。チョー楽しみー」


「…あまり羽目を外し過ぎないようにね」




 こうしてシルフィーの部下、アゲハがイツキの元にやってくることになった。



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