第17話 イノシシとサルは仲良し
サルを捕獲し、ダンジョンに連れて行った翌日。
ニーナのダンジョンの見回りに同行するイツキ。サルの様子を確認するためだ。
第1階層では相変わらずクロがくつろいでいる。すっかりここの主だ。
「クロおはよう」
「クロ先輩、おはよー」
「ニャ」
クロに挨拶して第2階層へ進む。
第2階層。
イノシシたちはいつもと変わらずの様子。
さて、サルは一体どこにいる。
第2階層を見て回るが、見当たらない。この階層にはいない?
「ねぇみんな、おサルさんたちはどこかな?」
ニーナがイノシシに聞いてみる。
イノシシたちの返答によると、サルたちは第3階層にいるという。
イツキとニーナは第3階層へ向かう。
第3階層。
到着すると早速、サルたちはすぐに見つかった。
サルたちは木の上で過ごしていた。そういえばサルは木の上で過ごすことが多いと聞いたことがある。確かに第2階層より第3階層の方が木々は多い。それならば危険度は高いが、第3階層にいるのは納得だ。
ここにはフォレストウルフがいるが、木を登ることができない。木の上にいれば安全だ。確かに理にかなっている。とにかくサルたちの無事を確認できたのでひと安心だ。
サルたちの様子を確認出来て安心してると、イノシシたちが第3階層にやってきた。そういえば、まだここはフォレストウルフと縄張りを争っている最中だった。
イノシシたちとフォレストウルフの戦闘が始まると、驚くことが起こった。
なんとサルたちも戦闘に参戦し始めたのだ。
一部のサルたちは木の上から石を投げ、フォレストウルフを牽制する。そして一部のサルたちはなんとイノシシに乗った。
サルを乗せたイノシシはフォレストウルフに向かって突進する。フォレストウルフにぶつかると、サルがフォレストウルフに飛び移り、噛みつく。
しっかりとフォレストウルフにしがみついたサルは、フォレストウルフの首元を嚙みちぎる。
フォレストウルフはサルを振りほどくことができずに力尽きる。
フォレストウルフが消滅するとサルは再びイノシシに乗り、イノシシは次の獲物へと向かう。
やがて戦闘はサルたちとイノシシたちの勝利で終わる。すると木の実や果物を木からサルが取り、イノシシと分け合い食事を始めた。
まだサルたちがここに来て一日しか経っていない。なのにもうイノシシたちと協力関係を結んでいた。
サルたちが賢いのか。ダンジョンの環境がそうさせたのか。理由はわからないが上手くいっているみたいだ。
「みんなすごい。カッコよかったよー」
ニーナがサルとイノシシを褒める。サルとイノシシは褒められて嬉しそうに鳴く。
「私にくれるの?ありがとー」
サルがニーナに果物を持ってくる。ニーナはサル、イノシシと一緒に食事をする。ニーナはすっかり動物たちのリーダーとなっていた。
うーん、野生動物ってこんなに賢いっけ?それともニーナの力のおかげなのか?
イツキの頭に様々な疑問に浮かぶが、まぁいっかと考えるのはやめた。あとで全部報告するのだ。そういう考察はシルフィーに全部丸投げしてしまおう。
ケガをしているものがいたが、ダンジョンには薬草が生えている。薬草を食べてケガを治しているようだ。
一応大きなケガしているものがいないか確認する。今のところはいないようだ。
「ニーナ、動物たち用にポーションを渡しておくからニーナの判断で使ってくれ」
今後に備えてニーナにイノシシたち用のポーション渡しておく。この様子なら必要なさそうだが、用心に越したことはない。
ひとまずサルとイノシシが仲良くやれているようで良かった。この調子なら第3階層の制圧も早くなることだろう。




