爪は不潔ではない、手入れすれば美しいのだ
私は爪を噛む。
これは予想外の出来事だった。彼女に彼氏がいることは知っていたし、毎週決まった日に泊まりにくるのも知っていた。しかし、泊まりに来るのは決まって次の日が休日の平日のみ、つまり金曜日だけだった。「チッ、こんな時に限って。」忘れていた。明日、まぁ日付が回っているから今日のことなのだが今日は祝日だったのを忘れていた。とんだ失態だった。全ての計画が乱されるのを私はとても嫌った。彼女が彼氏を呼ぶ日は決まって夜の営みをするのだ。私は困った。正体がバレてしまえば私は捕まってしまう。いつもは一人のみを対象にしているため、完全犯罪を得意とする私は痕跡など一切残さない。完璧主義なのだ。私は限られた時間の中で思考を巡らせた。どうにかして二人やるしかないのだろうか。しかし私はもう一人の自分が目を覚ます前に家へ戻らなければならぬ。考えているうちに注文した時間から30分が過ぎていた。私は決心して家へ向かった。
「ピーンポーン、ウーバーイーツーです。配達に参りました。」声が聞こえない。少し待っていると、「はーい、今行きます。」男の声が聞こえた。なるほど、営み中だったか、待ちかねた挙句二人は始めてしまったのだろう。私はどうしてやろうと思考を巡らせていたのをやめた。私の頭の中でひとついい案が浮かんだ。そして興奮の絶頂に私はいた。「配達物になります。失礼します。」私は家を後にした。あいつら二人はただの配達員だと思っているだろう。そして油断して営みをしているところを襲ってやるのだ。私は玄関から覗いた時に窓の施錠をされてないことを確認したのだ。そして私は音を立てないようにゆっくりと部屋へと侵入した。もちろん夢中になっている彼らに気づかれることはないだろう。「気持ちいい、イキそう、イってもいい?」「はぁはぁっ、、いいよ、、」彼は果てた。「気持ちかったね、大好っゔぅっ、、」私はこの瞬間を待っていた。二人の愛を確かめているとこを引き裂くのがたまらなく興奮した。
私は爪についた返り血、いや血を爪につけて舐めた。
第四話(爪)




