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魔界との戦い  作者: 白木
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522/533

ヒリュウ家の秘伝書

「おお・・こっちのカブトもなかなかやりおるな・・」


 しかし、何かウラには見覚えのある太刀筋だった。クラムに似た大刀使いだったからだ。

 かん、がしん、ばしん・・キン、キン、があん・・

 全くの互角の戦いが続いた。


「これは・・凄い」


 1時間位は続いたであろう。その時ふいに、


「おい、偽カブトよ。この笛の音を聞くが良い」


 少しカブトが離れて、笛を吹くと、


「お・・あ?」


 ウラ側のカブトが少し困惑し、その顔に動揺が走った。


「ええい、何をしているカブトよ。早く上原国のカブトと名乗る武将を切れ!」


 その声にはっとしたように、カブトに目をまっすぐに向けると、


「何か・・聞こえた。我の名は、クラムと」

「な・・何いいっつ!」


 グエンも驚いたが、ウラはもっと驚いた。そこへ何と前線には顔を出す事が殆どない、ビゼンが後方に姿を見せたのだった。


「ビ・・ビゼンか?」


 ウラは憶えている。北の大地で打ちのめされた上原国の軍師の姿を。


「お・・おのれ、こんな所に姿を現すとは。おい、鉄筒を撃て!」


 ウラが指示する前に、もうウラの砦は後方から火の粉が上がっていた。

 どどん、どおおおーーん。


「はは・・思った通りの動きをするのだな、これが智のあるウラと言うのなら、ちゃんちゃらおかしいわ。感情が先に立つか・・」


 ビゼンが笑う。挑発である。グエンはもうここに姿が無かった。恐らくその仕掛けを彼がしていたのであろう。


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