第25話 意識操作
黒ずくめの男たち―― 彼らは液体になったり、人型に戻ったりする異質な存在だった。
その正体は、 ヴィランズの人間形態 である可能性が高い。
だが、HEROはさらに深い推理をしていた。
「黒ずくめの男たちはヴィランズの“手下”なんじゃないかな? ヴィランズがテレビで洗脳した観客たちを、他の黒ずくめの男たちが操っている可能性があると思うよ」
博樹は息を呑んだ。
「つまり……国民の意識を操作しているってことか?」
「うん。 ヴィランズはテレビやライブでサブリミナル効果を使い、観客の潜在意識に“合図”を植え付けた。その合図を黒ずくめの男たちが使えば、視聴者や観客は意識を操られてしまう」
「そんな……国家規模の洗脳じゃないか」
HEROは静かに頷いた。
「ヴィランズはまず、群馬県を征服しようとしている。群馬県で地下資源を確保し、国民を意識操作して何かを企んでいるのだと思う」
博樹は背筋が冷たくなるのを感じた。
「でも……黒ずくめの男たちは液体になる。あれは人間じゃない。どうやって人間を操るんだ?」
「それはまだわからない。でも、ヴィランズの漫才には“意識を揺らす波形”が含まれていた。僕の超聴覚で検出した。あれは……人間の脳に直接作用する信号だよ」
博樹は思わずスマートフォンを握りしめた。
「国民の意識操作…… んなこと、絶対に許されない」
HEROはまっすぐ博樹を見た。
「だから、僕たちが止めるんだよ。黒ずくめの男たちも、ヴィランズも」
その瞳には、まどかを救った時と同じ強い意志が宿っていた。




