↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
稲り実る〜異世界でも米作りはそれなりに大変〜  作者: さば味リン


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
36/43

第36回「千歯こき」

※本作は「小説家になろう」と「カクヨム」に重複投稿しています。

稲架に掛けてから、しばらく。

刈り取った稲は、すっかり乾いていた。


美穂は稲架に並んだ稲束を見渡す。

「よしっ! 次は脱穀だね!」

「脱穀……ですか?」

フロリィが首を傾げる。


「うん。稲から籾を外すの」

「どうやって外すんですか?」


「それはね……」

美穂は稲荷荘の納戸へ駆け込む。


「えーっと……」

納戸の中を探す。


農具……道具……見慣れない道具。


「これじゃない……」

「これも違う……」


そして――。

美穂の手が止まった。

「……あっ! これだ!」


引っ張り出したのは、昔ながらの農具だった。

「千歯こき!」

「せんばこき?」


美穂は嬉しそうに持ち上げる。

「これで脱穀できるよ!」


田んぼの脇へ戻る。

美穂が千歯こきに稲束を通す。


ザザッ……。

籾が外れて、下へ落ちる。


「おお……!」

フロリィが目を丸くする。


「本当に外れました!」

「でしょ!」

美穂は得意げに笑う。


「じゃあ、やってみる?」

「はい!」

フロリィも挑戦する。


ザザッ……。

「こうですね」

「そうそう!」


美穂も続ける――ザザッ……。


フロリィ――ザザッ……。


美穂――ザザッ……。


「……結構ありますね」

「うん」


ザザッ……。

「まだまだありますね」

「うん……」


ザザッ……。

ザザッ……。

ザザッ……。

気がつけば、二人は無言になっていた。


「…………」

「…………」

ひたすら稲束を千歯こきに通していく。


ザザッ……。

ザザッ……。

ザザッ……。


「美穂さん……」

「なに?」

「これ、いつ終わります?」

「……わかんない」

「……」

それでも二人は手を止めない。


目の前には、まだまだ稲束が残っている。

「よーし……」


美穂は千歯こきを握り直す。

「終わるまでやるよ!」

「はい……!」


こうして二人は――。

延々と脱穀を続けるのだった。

読んでくれてありがとうございます!

毎日【18時20分】に投稿してます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。