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偽りの国のヴェリタ   作者: 楽楽
序章  堕ちた世界
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第7話  初めての仲間

私には悔人、罪人の紋章でもない、別の紋章が刻まれていた。

私はこの世界で…特殊な存在なのだろうか…?


『……私って、一体なんなの……?』


もうわからなかった。

頭が回らない。

記憶を失い、怪物に襲われ、危険な世界に堕ちたと知って、これで平常が保てるのはおかしい。

もう今私はおかしくなりそうだった。


『……お前が今…1番成し遂げたいことはなんだ?』


リベルはそう言ってきた。

私を思って意識を逸らそうとしてくれたのだろうか?

だがその質問に、私は案外早くの答えを出した。


『……私はこの国を出たい…そして、私が何者なのか知りたい。』


これ以上は何も求めなかった。

この危険な世界から出ると同時に、記憶を取り戻したかった。


『…そうか。』


リベルはそう言い、私の目的に否定もしなかった。

しばらくの沈黙が続いた後、リベルはこう言った。


『俺にも、成し遂げたいことがあってな。それはこの世界でしか成し遂げられないものなんだ』


『この世界でしか…成し遂げられないもの?』


それはなんだろう?


『……俺には、1人の兄がいてな、兄貴は…この世界にいるはず……いや、いるんだ。この世界にいる。俺は兄を探すため、長い間ずっとこの世界を探しているんだ。』


リベルの目的は兄を見つけることだった。

そして一つ疑問に思った。紋章を見た時も長い間この世界にいるといったが……兄を探すためにリベルは長い期間こんな危険な世界に滞在している。

いくら兄だからといって罪人や怪物のいる世界でずっといるのは危険だというのに、本人が1番わかっているはずなのに。


『…今のところ、兄の手掛かりは一つも掴めてない。』


危険を知っていても、知りながら滞在してもなお、手掛かりは何一つも得られていない、リベルの口からは残酷な答えが一つ聞こえた。

私はその言葉に、なんで言ったらいいかわからない。


『……そこでだ、俺から一つ提案がある。』


提案?それはなんだろう?


『…お前は自分が何者なのかを知り、この世界から出たいと言っていた、俺はその手助けをしてやる。

だから、お前も俺の兄探しの手助けをしろ。』


リベルからはそう提案してきた。

私は驚いた、まさかリベルが私の手助けをしてくれる…?正直やることが増えて時間もかかるはずなのに…


『どうだ?』


だがその提案を受け入れる以外の選択は私にはなかった。


『……わかった、貴方の目的に協力する。だから、私の目的も協力して』


私はリベルへ向けてそう言った。


『そうでなくちゃなぁ…これで俺とお前は、今日から仲間ってわけだ。』


私は…こうして初めての仲間ができた。


『俺もお前の期待にこたえてやる、だからお前も俺の期待にこたえろ』


私とリベル、罪人である彼と記憶を失った私の旅が、

ここから始まる。


『……じゃあまず…この遺跡から出るか...……………

……あー…』


『お前名前も忘れてるから今決めるのはそっからだな』


『あ……そうだね…』


今しなければいけないのは私の名前を決めることだった。







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