↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
偽りの国のヴェリタ   作者: 楽楽
序章  堕ちた世界
16/20

第16話  "それ"が呼んでいる

地震?謎の揺れから数分後……


『家具は倒れてないな。そんで、お前大丈夫か?』


リベルは私の心配をしてくれた。

確かに今日は体調……というよりも、変な感覚をすごい感じる。

でもリベルやロウワーさんには私と同じように変な感覚はしていないみたいだった。

疲れが溜まっているのだろうか?


『色々あったから…多分疲れてるんだと思う……』


『とりあえずソファーにでも寝とけ、何か飲み物を持ってくる、飲み物っていってもハーブティーくらいしかないけどな』


『………歩くのがキツイなら背負ってやろうか?』


リベルはそう心配してくれた。


『いいよ………歩けるし、それにソファーまでだよ?

すぐそこだし………』


私はソファーで寝転がる。

身体が重くなる。

正直目を瞑ればもう眠れそうだった。


(…………眠くなってきた…………少し……寝よう…)


私はこうして眠りに落ちた……


気がつくと………私は見知らぬ場所にいた。

あれ?と思うが、、、

なぜだろう、声が出ない。

目の前には扉がある。

でも鎖みたいなのが邪魔で開けられそうにない。

扉を塞いでいるように見えた。


気がつくと私は扉へと手を伸ばしていた。

すると鎖がジャリジャリと金属音を鳴らしながら一本一本壊れていく。


(なんだろう……ぼーっとする、上手く体も動かないし……でも勝手に動く…………)


変な感じ……

まるで四肢自体に意識があるような……

扉が………開きそう。

扉の奥からは何か禍々しいものを感じる。

でも止まらない。



《ズ"ッ……》


あれ?

急に視界が………

倒れた……のかな?

それに、、目の前にあるのは……左手…?

私……手足がなくなってる…?


その奥には見覚えのある、あの男がいた。

あの男は剣を持っている、そして目の前にある左手…まさか斬られた…?

だが痛みは感じない………

すると男はこっちを見る……


《……………他者を……救い……"》


そう言うと男はまた消えた。

なんだったのだろうか?

私の手足を切り落として、変なことを言ってまた消えた。

そんなことを言っていると_____




『ベル!!』


するとロウワーさんが私に叫んだ。

どうやら私は眠ってた……らしい。

私はその声に目を覚ました。

確かにまた変な夢を見たが………


『ロウワーさん…?すみません……寝ちゃって……"』


私はそう言うがロウワーさんは焦った顔を浮かべた。


『そんなことはいい!!何か悪いところはないか!?』


私の肩をガシッと掴みそう言ってきた。

悪いところ……?

疲れていただけで寝てただけ……

頭痛も吐き気も何も無かった。


『あの……なんでそんなに焦ってるんですか…?

ただ私疲れが溜まってただけですよ…?さっき言った変な感覚がするのはきっとそれで…………』


『……変な感覚…?さっき起きたことを覚えていないのか?』


ロウワーさんは信じられないような顔で私を見つめた。


『え?私が寝る前……冷や汗が止まらなかったり、変な感覚がしたので……疲れてるから寝たんですよ…?』


私はハッキリ覚えている。

言動一個一個は覚えてないが、大体起きたことは覚えていた。

リベルが……ほんとすぐ近くにソファーがあるのに背負おうとしてくれたことも。


『……ベル、"その後"のことは覚えてねぇのか…?』


『その後……?何か…あったの?寝てたからわからない……』


リベルとロウワーは言葉を失っていた。


『俺が最初から見てたから話すぞ……お前は一度起きた……だが……』





《遡ること数分前_____》

リビングのソファーで私はぐっすりと眠っている。

あの奇妙な夢を見ながら。


《………すぅ…………すぅ……》


『……ん?もうすぐでロウワーの午後診察が終わるな、少し片付けておくか。』


リベルは机に置いてある本をしまったりしていた。


『……それにしても、ベルの変な感覚の正体はなんだ?悔想領域の時からすごい震えだったしな………』


《…………あ"…》


すると一つの声が部屋に響いた。

リベルはそれに気づき振り返るとベルが起きていた。


『ん?もう起きたのか、まだ1時間も経ってねぇぞ?

もう少し寝た方がいいんじゃないのか?』


『……………ァ……テ……』


ベルは下を俯き小声で何か話していた。


『……?おい、お前どうした?寝ぼけて______』


リベルがベルに近づこうとした、その時だった____


『あ"ぁあぁあぁぁあぁっ"!!あぁあ"ぁあぁああっ!!』


『!?』


ベルは頭を抱え急に叫び出した。

身体中が震え、狂ったようだった。

目は開き、何かに取り憑かれたかのようだった。


『ベル…!!おい!何がどうした!!おい!!』


リベルはベルの腕を掴むが、ベルは止まらない。


『あひゃ……"あひゃひゃひゃひゃ"ひゃひゃ"』


すると今度はベルは狂ったように笑い始めた。

リベルの目に映ったベルは、知っているベルでは無かった。


『とび"ら"ららら"出レ"レレレレ"レレる"るるるる"るる』


扉…出れる、そうベルはずっと繰り返していた。


『………おい、お前………ベルなのか…!?おい!!』


リベルがそう叫ぶもベルはひたすら狂い、笑い続けていた。


『……ロウワー、、連れてこねぇと…!!このままじゃベルがやべえ…!!』


『れ………る?……な……“…』


するとベルは急に黙り込んだ。

リベルはそれに気づきまたベルを見つめた。


『……止まった?』


『………あ"ぁあぁあぁああ"ぁあぁあぁあ!!とま"ったと"まったとま"ったとまった"とまった"!!』


今度は狂ったように怒り狂い出した。

もうリベルは状況を把握できない。

ロウワーの元へ行き、助けを求めることにした。

_

_

_

_

《現在》


『とまぁ……急にベルがおかしくなったわけだ……

ロウワーを連れてきた時には……ベルはもう落ち着いて……』


リベルはそう言う、その焦る顔からは嘘偽りはなかった。


『聞いたけど……言葉をずっと繰り返し叫んでいたらしい……扉?とか言ってたけど………』


『……扉?』


あれ……?

扉……どこかで見た気がする。

この部屋のドアじゃない、それよりも印象に残る……そんな扉をどこかで……

思い出せない……

だがそう考えていた時……


《ガチ"ガチガチガチガチ……"》


『ん…?なんか音鳴ってねぇか…?』


何か震えるような……金属のような音がした。

辺りを見回すが音が発している場所を特定できない。

音は置いといておかしくなった原因を考えようと思った時。


『……ねぇ、君のつけているネックレスから……音鳴ってないか…?』


ロウワーさんはそう言って私がつけているあのナイフのネックレスを指さした。

よく見ると振動していて、それで内部の刃がぶつかり鳴っていたのだ。


『……これは、、あの人の……?』


あれ…?

この人……またどこかで…………

そう思っていた時だった_____


《ドンドンドンドン!!》


扉を叩く音が鳴る。

診察所の方からではなく、この生活住居の玄関からだった。


『こんな時に誰だ…?様子を見て来る、リベルはベルと一緒にいてくれ』


また村人だろうか?


『はい……あれ?その格好は教会の信徒さん?』


ロウワーさんがそう言った直後、玄関からは焦ったような声が聞こえてきた。


『あ、あの!ただちに教会へ集まってください!!』


信徒はロウワーへそう告げた。

教会へ…?すごい焦っているようだが…非常事態なのだろうか?


『え?教会……?まぁ行く予定はあったけど……準備してから……』


ロウワーがそう言って話を終えようとした瞬間…


『準備よりも早く!!早く教会にきてください!!非常事態なんです!!』


信徒はロウワーへそう告げる。

その声は焦りの中に恐怖が混じっているような声だった。


『えぇ…?いやぁちょっと体調が…悪い人が……』


『え…っ…?』


そう言うと信徒は青ざめる。

すごい衝撃を受けたようだった。

ロウワーは信徒を見て疑問を抱く。


『あ、あのー…ちょっとこっちも非常事態…?ではあるので……んじゃ、シツレイシマース……』


そう言って扉を閉めようとすると……


『………また……司祭様の言う通り…………厄災が……』


信徒の様子が明らかにおかしくなり始める。


『あ、あの……ほんとにドア閉めたいんですけど…』


『そ、その人………笑い出したり……狂い始めたりしませんでしたか……?』


その一言で扉を閉めようとするロウワーの腕が止まった。


『なんで……それを?何か知っているのか…?』


ロウワーは信徒は尋ねる。


『………数十分前から……村の人が……どんどんおかしくなってるんです………』


信徒はそう答えた。


『……急に叫び出した、急に痙攣し始めた、急に笑い出して暴れた……狂い始めておかしくなった。

それを見た人は全員口を揃えてそう言っています……

そして共通点があって……』


『狂い始めた人は全員………"扉"…という単語を何回も連呼しているらしいです……』


扉……

私はそれを聞いてゾッとする。

リベルの話からだと……私も言っていた。

それだけじゃなく、他にも共通点があった。


『……おそらくですが………放置してれば、その人は手遅れになる……』


『だ、だから教会に…!!司祭様が症状のある方を診て回っています…!!司祭様なら治せるかもしれないんです!!』


この村に……何が起きているんだろうか…?

とりあえず教会に行かなければいけない…

私は……何かとんでもないことに巻き込まれてしまったのか……?




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
段々不穏になって来ましたね 益々たのしみです
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。