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ハマっていく。
よろしくお願い致します。
俺から車を買ったみゆきは、
やたらと俺を呼び出すようになった。
「ねぇ、ちょっと来て」
その一言で、俺は動く。
些細なことでも呼び出される。
「これ見てほしい」
「ちょっと付き合って」
そして、来る途中で——
「あれ買ってきて」
「ついでにこれも」
当然のように言ってくる。
こっちは仕事中だ。
それでも、みゆきは気にしない。
「だって、私はお客でしょ?」
その一言で、すべてが通る。
気づけば俺は、
完全に“使われる側”になっていた。
それでも——
断れなかった。
呼ばれれば行く。
頼まれれば動く。
どんなに無理でも、理由をつけて時間を作る。
そして最後に、みゆきは笑う。
その笑顔に触れるたびに、
すべてがどうでもよくなった。
……報酬なんて言葉じゃ足りない。
ただ、あいつのそばにいられるだけでよかった。
気づけば俺は、
どんどん、みゆきにハマっていった。
また読んでください




