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女だった  作者: トシ
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3


「母さんも、こんなろくでなしに育つと思ってなかったよ」


真顔に戻った母は、こっちを見て言った。


「あれから20年も経つのに。まだそんなこと引きずって」


僕の中の感情が、しだいに怒りへまとまって行った。


「黙ってくれ」


今度ははっきりした声だった。


「そんなに言うなら、なんで行ったんだよぉ!!」


近くに落ちていた角材を持って、母の方へ飛びかかった。

気がつくと、首にかかった縄は外れていた。




僕を助けに父が立ち上がった時、すでに僕は溺れていた。

父の足がつかないくらい深いところに僕は沈んだ。

そこから先はよく覚えていない。

僕が目を開けたのは病院の中だった。

僕の家族は、姉だけになった。

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