第38話 誰も、その花を知らない⑥
異世界バーバー ~理容師と美容師の異世界繁盛記~
作者:阿波根サキ
結婚式当日の朝。
王城の一角に用意された控え室は、早朝から慌ただしい空気に包まれていた。
「ミリア、その髪飾り取って!」
「はいっ!」
「ドーラさん、そっち少しだけ持ち上げてもらえる?」
「任せな!」
鏡子たちの声が飛び交う。
部屋の中央に立つエリシアを囲み、鏡子、ミリア、ドーラたちが最後の仕上げに追われていた。
三日前に髪のカットは済ませてある。
今日は、そのすべてを完成させる日だ。
ドーラたちが仕立て上げたウェディングドレスに、エリシアが袖を通す。
天羽絹が朝の光を受け、淡い銀色の輝きを放った。
身体に沿うよう仕立てられた上半身から、腰を境に大きく広がるスカート。
その内側には鏡子が考案した骨組みが仕込まれ、美しい輪郭を崩すことなく支えている。
「よし……こっちは大丈夫だよ」
ドーラが腰に手を当て、一歩下がった。
自分たちが仕立てたドレスを、満足そうに眺める。
「我ながら、とんでもないもんを作っちまったね」
「でしょ?」
「そこであんたが得意げになるのかい」
「デザインしたの私だもん!」
「仕立てたのはあたしらだよ」
「あはは……」
エリシアが小さく笑った。
「はい、エリシア。次は髪!」
「お願いします」
鏡子とミリアが取りかかる。
髪を後ろで柔らかくまとめ、低い位置にシニヨンを作る。
きっちり固めすぎない。あえて少しだけ毛束を引き出し、柔らかな動きを作っていく。
そして、三日前から計算して残していた顔まわりの髪。
「ミリア、ここ見て」
「はい」
「このくらい。出しすぎると崩れて見えるけど、少なすぎても意味がないから」
「なるほど……」
「そうそう。上手!」
最後に鏡子が化粧を整え、耳元と髪にアクセサリーを添える。
眼鏡のないエリシアの顔立ちに合わせ、ほんのわずかな違和感も残さないよう、最後まで全体のバランスを確認していく。
天羽絹のドレス。
柔らかくまとめられた髪。
顔まわりに残したおくれ毛。
そして、これまで眼鏡の奥に隠れていたエリシア自身の顔立ち。
そのすべてが、ようやく一つになった。
「……よし」
鏡子が一歩下がった。
「完成!」
◇ ◇ ◇
一方、別の控え室。
「……どうだ?」
軍人の礼装に身を包んだガレオスが、鏡の前に立っていた。
「動くな。あと少し」
亮一が髪の流れを整える。
三日前に仕上げたサイドパート。
その形を生かしながら整髪料を薄く馴染ませ、分け目をきっちりと作る。
ただ固めるのではない。
ガレオスの骨格に合わせて流れを作り、最後に指先で細部を整える。
眉。
髭。
襟足。
すべて確認する。
「……よし」
亮一が一歩下がった。
「終わりだ」
ガレオスが鏡を見る。
「…………」
「なんだ?」
「いや」
ガレオスが自分の姿をじっと眺める。
「三日前にも思ったが……本当に俺なのか?」
「お前以外の誰に見えるんだよ」
「そうなのだが……」
「別人にしたわけじゃない。お前に似合うように整えただけだ」
ガレオスはしばらく鏡を見つめ――小さく笑った。
「……感謝する」
「礼なんざいい」
亮一は満足げに口元を緩めると、ガレオスの逞しい肩をポンと軽く叩いた。
「堂々と隣に立って、最高の新郎になってこい」
◇ ◇ ◇
王族たちの準備も、着々と進んでいた。
「そこ、もう少しだけ毛束を引き出して」
「はい!」
「そう。それくらい!」
鏡子が声をかける。
王妃や王女たちの髪を整えているのは、以前ハサミ理容室で鏡子から技術を教わった王宮のメイドたちだった。
あの日から、彼女たちは何度も互いの髪を使って練習してきた。今日はその成果を見せる日でもある。
「鏡子様、こちらはいかがでしょうか?」
「うん。綺麗! あとは触らなくて大丈夫」
「はい!」
メイドの顔がぱっと明るくなる。
化粧も以前とは違う。
白粉をただ厚く重ねるのではなく、その人自身の肌や顔立ちを生かす。
髪も豪華な装飾を大量につけるのではなく、全体の形と流れを考える。
男性王族たちも、亮一によって髪や髭を整えられていた。
誰かを別人にするわけではない。
その人が元々持っているものを、少しだけ前へ出す。
それだけだった。
だが、その「少し」が――このあと、大きな波紋を呼ぶことになる。
◇ ◇ ◇
やがて、すべての準備が整った。
完成したエリシアを前に、しばらく誰も言葉を発しなかった。
「……おいおい」
最初に声を上げたのはガンツだった。
「本当にあの嬢ちゃんか?」
「何言ってんだい」
ドーラが夫の脇腹を小突く。
「あたしらが仕立てたドレスなんだから、似合うに決まってるだろ」
「いや、そりゃ分かってるがよ……」
王妃もエリシアの前へ歩み寄る。
「……本当に綺麗よ、エリシア」
「王妃様……」
「今日は胸を張りなさい。あなたは誰よりも幸せな花嫁なのだから」
「……はい」
そしてガレオスは――。
「…………」
固まっていた。
「ガレオス?」
「…………」
「どうしたのですか?」
「……綺麗だ」
鏡子が横でニヤニヤする。
「ガレオス、他にないの?」
「……何がだ?」
「感想よ、感想! もっとあるでしょ!」
「綺麗だと言った」
「それだけ!?」
「それ以上、何と言えばいい」
「もう!」
エリシアは困ったように笑っていたが、その頬は赤かった。
◇ ◇ ◇
すべての支度を終え、一行は王城の敷地内にある式場へと向かった。
王家主催の婚礼。
本来ならば、そこに集うのは王族や貴族、国の重臣たちが中心となる。
亮一や鏡子たちは貴族ではない。
それでも今回、ガレオスとエリシアが強く参列を望み、アルベルト王もそれを認めた。
二人にとって亮一たちは、単に髪を整え、衣装を用意した者ではない。
今日という日を迎えるまで、ともに歩んできた仲間だった。
もちろん、招かれたのは亮一と鏡子だけではない。
レインはエルフの伝統的な正装に身を包んでいた。
普段の冒険者姿とはまるで違う。森を思わせる繊細な刺繍が施された礼装に、元々の端正な顔立ちが相まって、すれ違う者が思わず振り返るほどだった。
ガンツとドーラは、ドワーフの伝統衣装。
中でもガンツの髭は見事だった。綺麗に整えられた立派な髭には編み込みが施され、髭飾りが光る。本人も相当気に入っているらしく、先ほどから何度も髭を撫でている。
「ガンツ、触りすぎると崩れるぞ」
「分かっとるわい!」
「さっきからずっと触ってるじゃない」
「うるせぇ!」
隣を歩くドーラも普段とは違う。
ドワーフらしい力強さはそのままに、仕立て職人である彼女自身が選んだ伝統衣装は美しく身体に馴染み、髪も化粧も上品に整えられている。
いつもの豪快な職人姿を知る者なら、二度見したかもしれない。
ほかの仲間たちも、それぞれ今日という日のための晴れ着に身を包んでいた。
やがて――。
「……すげぇな」
亮一が足を止めた。
目の前に、巨大な白亜の聖堂がそびえていた。
高く伸びる尖塔。
白い石壁。
大きな扉の向こうには、色鮮やかなステンドグラスから光が差し込んでいる。
王家の婚礼や国家の重要な儀式に使われる――調和の聖堂。
「うわぁ……!」
鏡子も思わず声を漏らす。
「すごい……!」
一行が聖堂へ入る。
高い天井。
左右に並ぶ長椅子。
中央には、祭壇へと続く長い通路。
そして、その最奥。
祭壇の向こうに、巨大な女神像が立っていた。
鏡子の足が止まる。
「……あれ?」
「どうした?」
「この女神像って……?」
近くにいた王宮のメイドが答えた。
「アフロディーテ様でございます」
「……アフロディーテ?」
「はい。かつて世界に調和をもたらしたとされる、調和の女神アフロディーテ様です」
「…………」
鏡子は像を見上げた。
慈愛に満ちた微笑み。優雅に広げられた両腕。
今にも世界そのものを包み込みそうな、荘厳な姿。
「……あれ? 美の女神って言ってなかったっけ?」
「何の話だ?」
亮一が聞く。
「ほら、前に話したでしょ。私、この世界に来る前にアフロディーテに会ったって」
「ああ。女神に会ったとかいう、あの話か」
「そう。この人よ。この女神像、私が会ったアフロディーテにそっくり」
亮一も像を見上げる。
「へえ。じゃあ、これがその女神か」
「そうなんだけど……」
鏡子が首を傾げる。
「なんか……ちょっと神々しすぎるような……」
「神なんだから神々しくていいだろ」
「いや、私が会った本人は、もうちょっと残念だったっていうか……」
「なんだそれ。本物のほうが残念ってどういうことだよ」
「だって本当にそうだったんだもん!」
「本人が聞いたら怒るぞ」
「……聞いてないわよね?」
鏡子が周囲を見回す。
「あの……」
「ん?」
先ほどのメイドが、なんとも言えない顔をしていた。
「先ほどから……アフロディーテ様に『会った』と仰っているように聞こえるのですが……」
「…………」
「…………」
「さっ、席に行こっか!」
「おい、誤魔化したな」
◇ ◇ ◇
やがて聖堂には、続々と招待客が集まり始めた。
王国各地の貴族。
騎士団の上級将校。
高官や有力者たち。
誰もが今日という日のために、最高の装いでやって来ている。
女性たちは髪を結い上げ、宝石を飾り、念入りに化粧を施していた。
男性たちも髪を整え、髭を手入れし、仕立ての良い礼装に身を包んでいる。
彼らにとって、こうした場は慣れたものだった。
何を着ればいいか。どの程度の装飾が相応しいか。どんな髪型が上品とされるのか。
彼らは知っている。
いや――知っているつもりだった。
王族たちが姿を見せるまでは。
「……?」
最初に気づいた者が、王妃を見た。
「王妃陛下……?」
「どうしました?」
「いえ……」
何が違うのか、分からない。
衣装なら、これまでにも見ている。宝石もそうだ。
王族なのだから、自分たちより高価なものを身につけているのは当たり前。
だが――。
「……今日は随分とお若く見えませんこと?」
「ええ……私も今、それを……」
髪。
柔らかくまとめられているのに、決して乱れてはいない。
化粧も薄く見える。
それなのに、顔立ちはいつも以上にはっきりしている。
「……どうなっているの?」
一人の貴婦人が、無意識に自分の髪へ触れた。
今朝、何時間もかけて整えた。
鏡の前に立った時は、完璧だと思った。今日の自分なら、どこへ出ても恥ずかしくない。そう思っていた。
なのに――。
もう一度、王妃を見る。
そして自分の髪に触れる。
(……重い?)
そんなはずはない。これが正式な場に相応しい髪型だ。ずっとそうしてきた。
母も。祖母も。周囲の貴婦人たちも。
それなのに、王妃の柔らかな髪を見たあとでは、自分の髪が妙に固く、重たく感じられた。
(……私、何か間違えた?)
別の女性は、頬へ指を当てた。
(白粉……)
朝は綺麗だと思った。白く滑らかな肌。貴婦人として恥ずかしくない仕上がりだった。
だが今は。
(……こんなに白かったかしら)
妙に気になる。
王妃だけではない。王女たちも同じだった。
「あの髪……どうやって留めているの?」
「分かりませんわ。あれほど柔らかくまとめているのに……」
「崩れていない……」
妙な感覚だった。彼女たちは、こんな気持ちを知らない。
地方へ赴けば、自分たちが見られる側だった。舞踏会へ出れば、自分たちの髪型や衣装が話題になる。
誰かの装いを見て、
――あれが流行なのだ。
――私も真似しなければ。
そんなふうに焦ったことなど、一度もなかった。
洗練とは、自分たちの側にあるもの。
流行とは、自分たちが作るもの。
それが当たり前だった。
なのに今は――。
地方で最も洒落ていると信じていた者が、初めて大都市へ足を踏み入れた時。
周囲を行き交う人々を眺め、ふと自分だけが少し浮いていることに気づく。
そんな居心地の悪さ。
そんな戸惑い。
だが彼女たちは、その感覚に名前すら持っていなかった。
なぜなら――。
自分たちが、その「都会」にいる側だったからだ。
(……何なの、この気持ち)
自分たちだけが、何かを知らない。
自分たちだけが、少し遅れている。
そんなはずはない。自分は貴族なのだ。王国で最も洗練された世界に生きてきた。
それなのに――。
(私たちは……何かを間違えていたの?)
答えが出ない。
「……ねえ」
「何ですの?」
「私、今日の髪……変かしら」
「え?」
尋ねられた女性が驚く。
「いいえ。とてもよくお似合いですわ」
「そうよね……」
「ええ……」
少しして。
「……あなたも、何か気になってる?」
「……少し」
二人の視線が同時に王妃へ向かった。
「綺麗ですわね……」
「ええ」
「……悔しいけれど」
「ええ……」
それは嫉妬だけではなかった。
知らない。だから知りたい。
そして――。
「……私も、あんなふうになれるのかしら」
◇ ◇ ◇
戸惑っているのは女性だけではない。
「……陛下の髪、以前と違わないか?」
「ああ」
男性貴族たちも、王や王族たちへ目を向けていた。
髪がビシッと決まっている。
分け目は美しく、流れには無駄がない。派手ではない。むしろ簡潔だ。
なのに妙に格好いい。
「……精悍だな」
「ああ。それに男らしい」
「髭も見ろ」
「……綺麗に整っているな」
一人の男が、無意識に自分の髭を撫でる。
(……俺の髭、こんなに野暮ったかったか?)
昨日、整えたばかりだ。髪だってそうだ。朝から従者に時間をかけて整えさせた。
だが王たちを見たあとでは、何かが違う。
(……何が違う?)
髪か。髭か。眉か。それとも全部なのか。
しかも厄介なのは――服ではないことだった。
王族しか身につけられない宝石なら諦められる。
王族だけに許された衣装なら、身分の違いだと納得できる。
だが。
髪は、自分にもある。髭だってある。
(……俺も、あんなふうになれるのか?)
その疑問は、女性たちが抱いたものと同じだった。
そして当然、次の疑問へ行き着く。
「……誰がやったんだ?」
小さな声が上がった。
「王族の髪を整えた者だ」
「確か……」
事情を知る一人が答える。
「ハサミ理容室だったはずだ」
「ハサミ理容室……?」
その名前を知っている者もいた。
「ああ。王都で妙な噂になっている、あの店か」
「そう言えば――」
一人の貴族が思い出したように言った。
「『ハサミ理容室』の予約は、王室を通すよう御触れが出ていたな」
「ああ。直接店へ押しかけてはならない、と」
「…………」
「では……王室へ申し込めば、我々も?」
「そういうことになるのではないか?」
その会話を、近くの貴婦人たちが聞き逃すはずがなかった。
「……あなた、申し込みます?」
「わ、私は別に。ただ、王妃陛下がお使いになっているお店がどのようなものか、確認しておく必要はあるでしょう?」
「そうですわね。私も確認だけなら……」
「…………」
「早い者順なのかしら」
「私もそれが気になっておりました」
その日。
まだ誰一人として予約を入れていないにもかかわらず――。
王室の予約窓口の未来だけは、少しずつ暗くなり始めていた。
◇ ◇ ◇
ゴォーン――。
鐘の音が響いた。
ざわめきが消える。招待客たちが一斉に姿勢を正した。
祭壇の奥。巨大なアフロディーテ像が、静かに聖堂を見下ろしている。
やがて大扉が開いた。
新郎――ガレオスが姿を現す。
「…………」
空気が変わった。
軍人の礼装。華美な装飾はない。
だが、鍛え抜かれた大きな身体に仕立てられた礼装は、これ以上ないほど似合っていた。
胸を張り、真っ直ぐ前を見る。騎士団長として何度も人前に立ってきた男だ。歩き方ひとつにも迷いがない。
そして、その髪。
きっちりと分けられたサイドパート。
髪の流れはビシッと決まり、それでいて不自然に固められた感じはない。
眉も、髭も、襟足も。亮一の手によって、細部まで整えられている。
武骨さが消えたわけではない。むしろ逆だった。
それまで粗野にすら見えていた力強さが、余計なものを削ぎ落とされたことで――精悍さへと変わっていた。
「……ガレオス騎士団長?」
男性貴族が思わず呟く。
「随分と……決まっているな」
「ああ……」
別の男が、自分の礼装を見下ろした。
今日のために仕立てた一着。決して安物ではない。むしろ値段だけなら、ガレオスの礼装より高いかもしれない。
なのに――。
(……なんだ)
自分が妙にみすぼらしく思えた。
(なぜ俺のほうが見劣りする?)
身体の違いだけではない。服だけでもない。
男の視線が、ガレオスの髪へ向かう。
(……髪か?)
そして髭。眉。顔まわり。
(……あれも、ハサミ理容室なのか?)
先ほどの話を思い出す。
今度は、女性たちがざわついた。
「……あの方、本当にガレオス様?」
「ええ……そうですわ」
「もっと、その……」
女性が言葉を選ぶ。
「野蛮な方だと思っていました」
「私も……」
王国最強とも噂される騎士団長。剣を振るい、魔物を討ち、戦場に立つ男。
社交界の女性たちからすれば、どちらかといえば洗練とは対極にいる人物だった。
だが――。
今日の姿を見ていると、印象がまるで違う。
鍛え抜かれた身体。広い肩。軍人の礼装。真っ直ぐな姿勢。
そして、ビシッと決まった髪。
野性味が消えたのではない。それが――。
力強さに。
精悍さに。
男らしさに変わっている。
「……格好いい」
一人の女性が、ぽつりと漏らした。
隣の女性も、しばらくガレオスを見つめてから。
「……ええ」
素直に認めた。
ガレオスはそんな視線など気にする様子もなく、中央の通路を進んでいく。
そして祭壇の前に立った。
振り返る。
待つ。
ただ一人を。
やがて――。
音楽が変わった。
聖堂中の視線が、後方の大扉へ集まる。
ゆっくりと。
扉が開いていく。
差し込んだ光の中に、一人の女性が立っていた。
淡い銀色の光をまとった天羽絹。
柔らかくまとめられた髪。
顔まわりで、わずかに揺れる髪の束。
花嫁――エリシア。
彼女が、一歩。
聖堂へ足を踏み入れた。
「…………」
誰かが、息を呑んだ。
そして――。
その瞬間。
聖堂にいたすべての者が、言葉を失った。
――To Be Continued
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