第29話 天羽絹が作れない!④
異世界バーバー ~理容師と美容師の異世界繁盛記~
作者:阿波根サキ
亮一は、手にした高枝切りバサミを見上げた。
長く伸びた柄の先には、星銀から生み出された鋭い刃が備わっている。
目の前にそびえ立つのは、森で最も巨大な桑の木――桑の木様。
幾重にも伸びた枝葉が空を覆い、その姿は一つの山のようですらあった。
「よし……」
亮一は桑の木を見上げる。
理容師として培ってきた目が、巨大な樹冠を的確に捉えていた。
外側へ広がりすぎた枝。
内側へ入り込んだ枝。
互いに重なり合った葉。
そして、ほとんど光の届いていない密集地帯。
「まずは、あそこだな」
亮一が真っ直ぐに指を差した。
「枝が密集しすぎてる。あの辺りを整理すれば、内側にも光が入る」
レインはすでに太い幹へ手を掛けていた。
「上から確認してみよう」
軽やかなエルフの身のこなしで、レインが枝を伝って登っていく。
「この辺りはかなり混み合っている!」
はるか上から声が飛んできた。
「内側へ伸びている枝も多い。切るなら、こちらからだ!」
「分かった」
亮一は高枝切りバサミをしっかりと構えた。
地上では、ガレオスとガンツが落ちてくる枝を片付ける準備をしている。
鏡子とティセラは、少し離れた安全な場所から桑の木様を見上げていた。
「じゃあ……切るぞ」
亮一が柄を握り込む。
巨大な刃が、太い枝を挟み込んだ。
ガチッ。
その瞬間――。
「ぎぃーやーぁぁぁーーー!!」
森全体がビリビリと震えるような、すさまじい絶叫が響き渡った。
「「「「「え?」」」」」
一同が完全に固まる。
レインまで、枝の上でピタリと動きを止めた。
「痛いーーー!!」
桑の木が悲鳴を上げているのだ。
亮一は慌てて高枝切りバサミを開いた。
「……まさか」
鏡子が目を丸くする。
「枝を切ると……痛いの?」
「痛いんじゃーーー!」
桑の木の涙声が森に響く。
ガンツが目を見開いた。
「木って、枝を切ったら痛ぇのかよ!?」
「どうやら、そのようだな……」
ガレオスもどうしていいか分からず困惑している。
ティセラは困ったように首を傾げた。
「あらあら〜。困りましたね〜」
「じゃあ、どうすれば……」
亮一が高枝切りバサミを下ろす。
せっかく星銀の道具を手に入れたというのに、このままでは剪定どころではない。
すると、ティセラがふと思いついたように手を合わせた。
「鏡子さんと私で、桑の木に魔力を流してみましょう〜」
「魔力を?」
「はい〜。痛みを和らげることができるかもしれません〜」
鏡子は少し驚いたものの、すぐに力強く頷いた。
「…分かった。亮一、頼んだよ!」
「ああ。任せろ」
亮一は再び高枝切りバサミを構えた。
ティセラと鏡子が、桑の木へ両手を向ける。
淡く温かい魔力が二人の身体から流れ出し、巨大な幹へと静かに染み込んでいく。
「では……お願いしますね〜」
「おう」
亮一が再び枝へ刃を当てる。
ガチッ。
「……おお?」
桑の木様が声を漏らした。
「今度は……痛くないぞ」
ザシュッ。
亮一が枝を綺麗に切り落とす。
ザワザワと葉が揺れる。
「おおお……」
桑の木の声が、次第に恍惚としたものへ変わっていく。
「なんじゃ、この心地よさは……」
亮一の手がピタリと止まる。
「……大丈夫か?」
「大丈夫どころか……」
桑の木様が、深く息を吐くように声を響かせた。
「まるで……根元から極上の水を吸い上げているような……」
枝葉が、気持ちよさそうに風に揺れる。
「極楽じゃ……」
「…………」
鏡子が思わず吹き出した。
「ふふっ、気持ちいいんだ」
「うむ……。もっと……いや、続けてくれ……」
その反応に、ガンツが腹を抱えて大笑いする。
「ガハハハ! 散髪されて気持ちよくなってやがる!」
亮一は苦笑しながらハサミを握り直す。
「まあ……客が気持ちいいなら、それに越したことはないか」
「では、続けましょう〜」
ティセラが微笑む。
「お願いします〜」
こうして――。
桑の木の大規模な『極上ヘッドスパ&剪定』が幕を開けた。
◇ ◇ ◇
「亮一! その右だ!」
レインが枝の上から的確な指示を飛ばす。
「右?」
「そこから二本先だ。内側へ伸びている枝がある!」
「見えた!」
亮一が高枝切りバサミを伸ばす。
ガチン!
太い枝が切り落とされる。
ドサッ!
「おっと!」
ガレオスが落ちてきた枝をひらりと避ける。
「こちらへ寄せるぞ!」
ガンツとともに枝を運び、一箇所にまとめていく。
ガンツは運びながら、切り落とされた枝をしげしげと眺めた。
「……こいつぁ、すげぇな」
コンコン、と枝を軽く叩く。
「魔力をたっぷり吸って育った極上の木だ。こいつぁ鍛冶場で使えるぞ」
「何に使うんだ?」
ガレオスが尋ねる。
「炭だよ。これだけ魔力を含んだ木なら、鉄を打つ時の最高の炭になりそうだぜ」
ガンツはニヤリと笑い、嬉しそうに枝を拾い集めていく。
「いやぁ、いい仕事だ!」
「そっちの仕事まで楽しんでるな……」
ガレオスが呆れたように笑った。
一方、上空ではレインが枝を伝いながら、次々と剪定箇所を探し出している。
「亮一! その上だ!」
「了解!」
亮一が刃を動かす。
ガチン。
枝が落ちる。
また一つ。
また一つ。
巨大な樹冠の形が、少しずつ美しく整えられていく。
外側へ広がりすぎた枝を整理し、内側へ伸びた無駄な枝を切る。
葉が重なり合っていた場所に、少しずつ隙間が生まれていく。
そこから――。
一筋の光が差し込んだ。
「……見えた」
亮一が呟く。
「光が入ってきたぞ」
鏡子が顔を上げる。
「本当だ!」
木漏れ日が、木の内部で少しずつ増えている。
だが、作業はまだ終わらない。
鏡子は桑の木へ魔力を流し続けている。
最初は余裕のあった表情も、長時間の魔力供給により、次第に汗が滲むようになってきた。
「……結構、魔力って疲れるのね」
鏡子が額の汗を拭う。
ティセラも優しく声を掛ける。
「無理はしないでくださいね〜」
「うん……でも、大丈夫」
そう答えた鏡子だったが、呼吸は少しずつ荒くなっている。
亮一も同様だ。
普段使っている手に馴染んだハサミとは違う、巨大な道具を長時間扱い続けていた。
肩や腕に、確かな疲労が溜まっていく。
それを見ていたガレオスが声を上げた。
「亮一! 鏡子!」
二人が振り返る。
「疲れたら、一度休憩しよう!」
「今日中に終わらせなくてもいい。桑の木様は逃げないからな」
亮一は高枝切りバサミを握ったまま、少し考える。
そして――。
「……俺たち理容師の仕事は、一気呵成だ」
「一気呵成?」
「ああ」
亮一は桑の木を見上げた。
「客を待たせて、途中で休憩なんてしない」
鏡子も汗を流しながら笑った。
「そうよ」
そして高枝切りバサミを握る亮一へ、誇り高く声を合わせる。
「『今日はここまでです。また明日お越しください』――なんて、お客さんに言うわけないでしょう!」
二人が顔を見合わせる。
「「今日中に仕上げる!!」」
ガレオスが思わず笑う。
「……そうか」
ガンツも大声で笑った。
「ガハハハ! そこまで言われちゃ、俺たちも休んでられねぇな!」
レインも枝の上から声を上げる。
「ならば、最後まで付き合おう!」
「よし!」
全員の心に火が灯り、再び作業が勢いよく動き始めた。
◇ ◇ ◇
時間が流れていく。
太陽が西へ傾き始める。
それでも、作業は止まらなかった。
切り落とされた枝が山のように積み上がっていく。
その一方で、桑の木の樹冠には劇的な変化が現れていた。
枝葉の隙間が広がる。
心地よい風が通る。
そして――。
これまで届かなかった光が、木の内部へたっぷりと差し込んでいく。
「かなり光が入るようになった!」
レインが上から叫ぶ。
亮一が顔を上げる。
「まだだ」
「え?」
「あそこが最後だ」
樹冠の奥。
最も枝が密集している場所。
亮一は目を細めた。
「……あれを整理すれば終わる」
高枝切りバサミを構える。
鏡子が限界近い魔力を送り続ける。
ティセラも力を合わせる。
レインが正確な位置を確認する。
「そこだ!」
亮一が刃を伸ばす。
「いくぞ……!」
ガチンッ!!
最後の枝が落ちた。
ドサァッ――。
静寂。
誰も動かなかった。
亮一が、ゆっくりと高枝切りバサミを下ろす。
「……終わった」
鏡子がその場にへたり込む。
「終わったぁ……」
ガンツが大きく息を吐く。
「やったな……」
ガレオスも額の汗を拭う。
「皆、ご苦労だった」
レインは枝の上から、変わり果てた――いや、本来の美しさを取り戻した桑の木を見渡した。
「……見違えたな」
◇ ◇ ◇
桑の木の葉が、風に揺れる。
ザワ……。
ザワザワ……。
枝葉の間から、柔らかな光が惜しみなく降り注いだ。
「……おお」
桑の木が声を上げる。
その声は、以前とは明らかに違っていた。
「頭が……軽い!」
森中に響き渡るような、よく通る声だった。
「目が覚めるようじゃ!」
枝が風を受けて、大きく揺れる。
「なんと気持ちの良い風じゃ!」
桑の木が高らかに笑う。
「まるで若返った気分じゃわい!」
ティセラが嬉しそうに笑った。
「あらあら〜。すっかり元気になりましたね〜」
「うむ! こんなに気持ちがいいのは、いつ以来じゃろうか!」
間延びしていた声も、すっかり元気を取り戻している。
鏡子が笑った。
「散髪、大成功ね」
亮一も眩しそうに桑の木様を見上げる。
「これなら、しばらく大丈夫だろう」
桑の木様が心底嬉しそうに葉を揺らす。
「うむ! 実に快適じゃ!」
◇ ◇ ◇
作業を終えた一行は、桑の木の巨大な根元で休んでいた。
誰もすぐには立ち上がれない。
「……疲れた」
亮一が幹にもたれる。
「私も……」
鏡子がその隣に並んで腰を下ろした。
その時だった。
ひらり。
一枚の葉が、ティセラの手元へ落ちてきた。
「……あら?」
ティセラが拾い上げる。
「これは……」
その葉は、先ほどまでのものとは明らかに違っていた。
瑞々しい。
葉脈まで美しく、表面には溢れんばかりの生命力が満ちている。
「……こんなに綺麗な葉」
ティセラはそっと口元へ運ぶ。
そして――。
「……!」
ティセラの表情が変わった。
身体の中へ、濃密な魔力が一気に流れ込んでくる感覚。
「これは……!」
ティセラの顔がぱっと輝いた。
「最高級の天羽絹が作れます〜!」
その言葉に、鏡子が顔を上げる。
「本当に!?」
「はい〜!」
ティセラは嬉しそうに頷く。
そして、ゆっくりと目を閉じた。
口先が、わずかに尖る。
次の瞬間――。
すうっ。
細く美しい糸が、ティセラの口元から伸び始めた。
それはただの糸ではなかった。
白銀のような光を帯び、木漏れ日を受けるたびに繊細で神々しい輝きを放っている。
糸が重なり、絡み合い、一本の美しい絹へと変わっていく。
「……綺麗」
鏡子が恍惚と呟いた。
亮一も黙って見つめる。
それはまさに、これまで見たことのないほど美しい『天羽絹』だった。
ガレオスが深く頷く。
「これで……解決したな」
長かった一日が、ようやく終わった。
それからしばらくの間、一行は桑の木が落とす心地よい木陰で、静かに休息をとっていた。
吹き抜ける風が汗ばんだ身体を優しく冷まし、足元では木漏れ日がゆらゆらと揺れている。
ティセラが紡ぎ出した天羽絹を大事そうに木箱へ収め終える頃には、森の空気も少しずつ夕暮れの落ち着きを取り戻し始めていた。
やがて、ガレオスが大きく息を吐き、ゆっくりと立ち上がった。
少し離れた太い根元で休んでいる亮一たちを振り返る。
「よし、これで王都へ帰れるな。亮一、鏡子、出発の準備を――」
だが、言葉は途中で止まった。
「……?」
返事がない。
ガレオスが不思議に思って近付くと――。
亮一は、桑の木の太い根に背を預けたまま目を閉じていた。
その肩には、鏡子がもたれかかるようにして静かに寝息を立てている。
マメができ、傷だらけになった亮一のゴツい手。
魔力を使い果たし、微かに震える鏡子の細い手。
二人とも、職人として完全に力を使い果たし、深い眠りに落ちていたのだ。
ティセラが二人を見て、ふわりと微笑む。
「あらあら〜。仲がいいのね〜」
レインも二人を見て、静かに笑った。
「本当にいいコンビだな」
ガンツが腕を組む。
「二人とも、いい職人だ」
ガレオスは優しく苦笑して口を閉じ、眠る二人をしばらく見つめ――。
「……もう少し寝かせてやろう」
誰も反対しなかった。
桑の木の葉が、二人を包むように優しく揺れていた。
◇ ◇ ◇
翌朝。
「さあ、王都へ戻るぞ」
魔導馬車の前で、ガレオスが声を上げた。
亮一は少し眠そうに目をこすっている。
「……よく寝た」
「私も」
鏡子も大きく伸びをした。
その前には、ティセラをはじめ、多くの蚕人族が総出で並んでいた。
「本当にありがとうございました〜」
ティセラが深々と頭を下げる。
「皆様のおかげで、桑の木様も元気になりました〜」
「天羽絹は、仕上がったものを後日、王都へお届けしますね〜」
ガレオスが頷く。
「こちらこそ。結婚式にも間に合いそうで助かった」
「はい〜。心を込めて織らせていただきます〜」
魔導馬車がゆっくりと動き始める。
亮一たちは手を振る。
蚕人族たちも、満面の笑顔で手を振り返す。
ティセラは、魔導馬車が小さくなっていくのを見つめていた。
やがて姿が見えなくなっても、その場から動かなかった。
「…………」
ティセラの瞳に、遠い昔の光景が重なる。
「懐かしいわ〜」
◇ ◇ ◇
――遠い昔。
幼かったティセラは、仲間たちとともに森を逃げていた。
ティセラの手には、小さな桑の木の苗木。
魔族の国との境界で、魔物の活動が活発になった。
それだけではない。
当時、人間と魔族との戦争も本格化し、両者の戦いは次第に激しさを増していた。
戦場となった地域では、魔族の軍勢だけでなく、戦いに巻き込まれた魔物までもが辺りを徘徊するようになっていた。
その危険から逃れるため、戦う力を持たない蚕人族は、桑の木の苗木を持って、命からがら故郷を後にした。
「急いで!」
「こちらへ!」
背後から、魔族の軍勢が迫る。
幼いティセラは、恐怖に震えながら走っていた。
その時だった。
「ここは我々が食い止める!」
その時――。
前方に、四人の若者の姿が現れた。
彼らの名が、まだ歴史に刻まれる前のこと。
後に『盟約四傑』と呼ばれることになる、若き英雄たちだった。
四人は蚕人族と魔族の間へ立ちはだかった。
魔族の攻撃が一斉に放たれる。
その前へ、一人の男が進み出た。
シアール。
星銀の武具を操る男。
シアールが手を掲げる。
次の瞬間――。
巨大な星銀の盾が、彼の腕から広がった。
ドンッ!!
魔族の攻撃が盾へ激突する。
しかし、盾はびくともしない。
「ここから先へは、行かせない!」
幼いティセラの瞳に映ったその雄姿は、決して消えることのない記憶となった。
四傑は魔族の軍勢を食い止め、その間に蚕人族を逃がした。
やがて人間側の陣営へ辿り着いた蚕人族は、そこで匿われた。
幼いティセラにとって、四傑は――。
自分たちを守ってくれた人たち。
決して忘れることのできない、偉大な恩人だった。
◇ ◇ ◇
現在。
「……あの頃と、少し似ていますね〜」
ティセラは、誰もいなくなった街道を見つめていた。
「まるで……盟約四傑みたいね〜」
そばにいた蚕人族の侍女が、不思議そうに首を傾げる。
「ですが……今回は一人多いようですが」
「そうなのよ〜」
ティセラは穏やかに笑う。
「四人だったはずなのに、今度は五人」
その五人の背中を思い出す。
ガレオス。ガンツ。レイン。鏡子。
そして――亮一。
「不思議ですね〜」
ティセラは鏡子を思い浮かべた。
「鏡子さんは……なんだか、とても懐かしい感じがするんです〜」
だが、その理由までは分からない。
ただ、あの頃の四傑とどこか繋がるような、不思議で温かい感覚。
そして――。
「亮一さんも……不思議な人ですね〜」
魔力があるわけではない。
四傑のような特別な力があるわけでもない。
それでも、当たり前のように四人と並んで歩き、同じ場所で汗を流し、見事に一つの仕事を成し遂げた。
「四人と……もう一人」
ティセラは小さく笑った。
「ふふっ。不思議な五人です〜」
その時。
近くにいた蚕人族の男の子が、ティセラを見上げて無邪気に尋ねた。
「女王様って、何歳なの〜?」
「まあ〜」
ティセラは目を丸くする。
そして、にっこり微笑んだ。
「女性に歳を聞くものじゃないわ〜」
「はーい」
男の子は素直に返事をした。
ティセラは笑いながら、再び遠くの空を見つめるのだった。
◇ ◇ ◇
一方、その頃。
魔導馬車の中。
亮一が窓の外を眺めながら、ふと思い出したように呟いた。
「そういや……」
鏡子が振り向く。
「何?」
「蚕人族、カットしてみたかったなー」
「あら」
鏡子が楽しそうに笑う。
「私はティセラに予約を取ってもらったわよ?」
「……いつの間に?」
「今度、王都に天羽絹を届けるのと、王様に挨拶に来るんだって。その時に寄るって」
鏡子は嬉しそうに笑った。
「楽しみだなー」
「……そうか」
亮一も満足そうに少し笑う。
その様子を黙って見ていたガレオス、ガンツ、レインは、ほぼ同時に顔を見合わせた。
「まったく……」
ガレオスが呆れたように呟く。
「この二人は……」
ガンツがやれやれと首を振る。
「髪のことばかりだな!」
レインも小さく笑った。
魔導馬車は、王都へ向けて街道を軽快に進んでいく。
その先には――。
待ち望んでいた王都での結婚式。
そして、天羽絹で仕立てられる最高の婚礼衣装が待っている。
魔導馬車は、穏やかな朝の道をゆっくりと進んでいく。
――天羽絹が作れない! 完。
カクヨムでも掲載してます。よろしくお願いします。




