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第32話 戦闘後

遅くなって申し訳ありません。


これからも執筆を頑張っていくので応援よろしくお願いします。

トンッ


俺は妖刀を振り切った状態で地面に着地した。すっ、と立ち上がり妖刀を軽く振って腰に納刀する。


「……かはっ⁉︎」


次の瞬間、俺は俺の中からナニカが抜けていく感覚を味わった。掻き切った首から色々なモノが混ざったナニカが飛び出し、地面へ落ちて形を作る。そこにいたのは、少し雰囲気が変わったグレイだった。


「……ああ、グレイ助かったよ。ありがとな」


『なんてことはない。主よ、お互い無事ならばそれで良いのだ』


「ああ、そうだな。確かにそのと……⁉︎」


『主⁉︎どうした⁉︎』


「ガハッ、ゲホゲボッ!オェッガッゲホゲホゲホッ⁉︎」


俺の姿が元に戻り、グレイも同じように元に戻って俺が安心したその時、俺は吐血した。


おびただしい量の血が体の中から吐き出されていく。体内から焼かれていくような痛みと溺れるような苦しさを覚えて俺は膝をついた。


「ぐっ…」


俺はアイテムボックスから一番効果の高いポーションを取り出して、すぐに飲む。瞬時に回復するようなものではないが、少し楽になった。


「はぁ、はぁ……」


「「マスター⁉︎」」


『主!大丈夫か⁉︎』


「ああ、心配するな。ちっとキツイが問題ない」


俺はシロとハクの頭を撫でてから立ち上がって海龍の死骸へと歩いていく。首と胴体が綺麗に別れたその死骸は未だに魔力を纏っていた。


俺は首だけとなった海龍の口の中に手を突っ込んだ。そして暫くそのまま漁り、目当ての物を見つけて手に取るとグレイプニルを絡めて思いっきり引っこ抜く。


「せいっのっ!」


スッポーンッ。そんな擬音が聞こえそうな抜け方をしたソレ(・・)を俺は手に取り「やっぱりな」とため息をついた。


「おいおいぃ!いきなりため息とはオレに失礼じゃぁねえか⁉︎」


「………黙れ、暴食バアルゼブブ


俺は自身の手の中にある漆黒の刀を見て言った。こいつこそが海龍が壊した祠からの封印が解かれて海龍に侵食していた原因でもある“大罪”の1柱だ。


こいつの所為で海龍は余計な暴走をして、ついでに厄介な吸収能力を得ていたのだからため息ぐらい許してほしい。


「ふん、まあ中々強そうな男じゃねぇか。契約するんだろ?」


「ああ、不本意だが契約してやるよ」


「全く素直になれよ。こんなに美しいオレ様を前にしてそれかい?」


「どこが美しいのか教えてほしいな。生憎、俺には妖刀の美醜は分からないんでね」


「言うねぇ、この姿を見てもそれが言えるかなっとぉ」


暴食バアルゼブブから黒い瘴気が出た瞬間、俺は手を離した。すると黒い瘴気が晴れ、そこには黒髪黒目の女が現れた。


「おいおい、まさか暴食バアルゼブブか?」


「そうだぜオレ様だ。ビックリしただろご主人?」


そう言って暴食バアルゼブブはニヤッと笑みを浮かべた。背中まで届いた長めの髪とその眼は漆黒。くびれた腰が大きめの胸と尻を強調していた。服装はノースリーブのタートルネックとジーパンて色は共に漆黒だ。


そう、暴食バアルゼブブは性格に全く似合わない美貌を持っていた。


「お前に勿体無いな。誰かにやれよ」


「酷っ⁉︎オレ様の体はオレ様とご主人のものだぜー?」


そう言って暴食バアルゼブブは俺にはしなだれかかって来るが、正直動きにくいだけで迷惑だ。


「いらん」


「えー?マジかよ?」


俺は暴食バアルゼブブの言葉を無視してそのまま従魔の元まで歩いていく。やはり、この戦いで数が減っていた。


レブナントは全滅し、ハイ・レブナントはどちらも生きて(?)いるが重症を負ったらしく血が流れている。ハイ・グールは3体を残して全滅していた。


ファントムアーマーは鎧があちこち壊れているが6体が全員、無事なようだ。


「お前ら大丈夫か?」


「問題ありません」


そう答えたのは俺に一番近いファントムアーマーだ。そいつもボロボロだが受け答えが出来るのなら大丈夫だろう。


俺は次に自身のステータスを確認する。だが、俺の左右と後ろに怠惰ベルフェゴール強欲マモン暴食バアルゼブブと引っ付いていて邪魔だ。こっちをチラチラ見ているが無視してステータスの確認を優先した。





名前 テツヤ タニグチ

種族 人間

性別 男

年齢 17

職業 【修羅】(Rank up!)/【空き】/【空き】

レベル152


スキル

モンスターテイムLv9

刀術Lv9(Rank up!)

闇魔法Lv8

雷魔法Lv8

氷魔法Lv8

錬金術Lv7

身体強化Lv5(New!)

魔力強化Lv5(New!)

魔力操作Lv5(New!)

空間機動Lv5(New!)

視覚強化Lv5(New!)

聴覚強化Lv5(New!)

嗅覚強化Lv5(New!)



特殊スキル

SPスキルポイントシステム:残510pt+3960pt+1000pt

全言語理解

アイテムボックス∞

モンスターハウス

神魔眼

死霊魔法(New!)

身体変幻(New!)



称号

世界神の加護+

怠惰を従えし者

強欲を従えし者

暴食を従えし者(New!)

魔人殺し

死せる道化

街の英雄 (Rank up!)

下剋上を為した者

アンデットマスター(Rank up!)

竜殺し(New!)

龍殺し(New!)

神力を得た者(New!)



従魔

グレイLv140

クリアLv115

ハイ・レブナント(仮)×2【進化可能】

ハイ・グール(仮)×3【進化可能】

ファントムアーマー(仮)×6【進化可能】





一通りステータスを見たあと消した。やっぱりレベル100を超えてからレベルが上がりにくくなっている気がする。ただ、スキルはレベルが上がっていたので良かった。


変化の影響で得たスキルもレベルは下がったが手に入れることができたものの方が多かったのは嬉しい。称号も幾つか追加されていたからこれでまた強化されるだろう。


「「マスター」」


「シロとハクもお疲れ様」


俺はそう言って近くに来たシロとハクの頭をわしゃわしゃと撫でた。2人とも疲れているみたいだが、目立つ怪我などはなくて良かった。見ると、2人ともかなりレベルが上がっていたのでいい経験になっただろう。ただ、もう暫くはこんな戦いはしたくないが。


「グレイ、クリア、帰るぞ」


『了承した』


『わかった』


俺は海龍シードラゴン海竜シードレイク海蛇竜シーサーペントの死骸をアイテムボックスに仕舞い、グレイとクリア以外の従魔たちをモンスターハウスに戻した。


効くかわからないが俺の持っているポーションを残り全部持たせた状態でモンスターハウスに入れたので少しは楽になるといいと思う。


最後に未だ何か言い争いをしている3柱の悪魔バカを妖刀に戻すと三振りとも腰に差して俺はグレイに乗った。


シロとハクもクリアに乗ってもう準備は良さそうだ。


「よし、それじゃあ帰るぞ!」


「「おおー!」」


『『了承!』』


グレイが走り出し、クリアは飛びたった。俺たちは街に向かって帰っていく。


そこに残ったのは激戦の跡を示す、凍りついた海だけだった。


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