第78話 ハイオーガ戦
主人公は、Cランクの魔物であるハイトレントを倒すのに手こずり、Bランクの魔物に発見されたようです。
ハイトレントを倒したら、感知の探索技能により敵がこちらを認識し向かってくる事を感知した。
慌てて逃げ出したんだけど。
少しでも早く強くなりたい。
だからと言って、舐めた事していたら死ぬぞ。
そう思いつつも、勿体ないと思ってしまった。
職業経験値を。
なので、逃げながら転職と念じて魔法戦士へと転職し、直ぐに近くに居る魔物を倒しまくりつつ、魔石を確保しつつ逃げ続ける。
それで、LV9にはなれた。
LV10に出来れば。
「ザッザッザッザッ」と言う後方を走る音に追われつつ、そう思っていると撃ち込まれてくる暗黒槍。
それを聖魔障壁を強化して受け止める。
すると、ついに半径200メートルに設定していた感知結界内に入って来た。
『聖の祝福』と念じて自分のステータスを上げ、『韋駄天の加護、プラス1000でON』と念じて、振り返る。
あ~。
鬼か。
でも、オーガはCランクの筈。
進化したか元々進化した状態で生まれた、鬼の様な魔物であるオーガの上位種の一つであるハイオーガか。
しかも、感知力が高い。
持っているのはゴツイ剣。
体は俺より二回りくらいは大きいのか。
Bランクの魔物から強さの幅が大きくなっている。
だから、確実に勝つ為には5級職でレベル11必要で、普通は4級職でレベル10MAXであれば勝てると言う話だったか。
なのに、俺は3級職。
でも、賢者を極めた事により、聖魔法がLV10MAXになり、聖の祝福と言うHPとMP以外のステータスを上げてくれる魔法が強力になり5割も上がる様になった。
しかも、未だ使っていないが、支配領域魔術でも4割上げられるし。
だから余裕かましてBランクと戦う事にしたんだけど。
今更だけど、余裕はないか。
と支配領域を俺の周りにだけ発生させ、自身のステータスを更に上げる。
これで、他のステータスは同等程度になった筈だけど、韋駄天の加護のおかげで俊敏だけは上回って居る筈。
ああ。
彼奴がウロウロしていた処から考えると、既にレベルがある程度上がって強くなっている強化種の可能性があるのか。
そんな事に今頃気が付いていると、こちらの意識の隙を突くように突撃してきた奴の障壁と俺の聖魔障壁がぶつかってはじけ飛ぶ。
黒っぽい障壁は、暗黒魔法の暗黒障壁か。
そう思いつつ、奴の振るう歪で巨大な大剣に剣を叩きつける。
「ガィィィン」
ああ。
力試しだったんだけど。
剣が曲がっちゃった。
そう思いつつ、打ち合った剣での反動を使い後方に回避し。
しかし、間を開けずに追いかけて来るので慌てて受け流す方針にしたが、もう曲がった剣は強度が下がったのか、そもそも強度不足のようで、更に曲がって行く。
と言うか、「ギィィィィ」とか火花を出しつつ刃が欠けて、ナマクラになって行く。
父の形見なのに。
と言うか、ステータスが上がったのに、まだ軽めの剣を使っていた俺のミスか。
受け流しスキルにより大きく敵の大剣を弾き、距離をとってから亜空間着替え魔法を使い、装備を変更する。
大き目の槌に。
と言うか、ハンマーじゃなくて、大き目の金属の棒って感じのメイスだ。
これを選んだのは、普段使っていない斧とか槍とかよりは扱いやすいと思ったから。
その槌を振るい大剣を弾く。
あれ。
力任せにやると、曲がりそうなんだけど。
受け流しスキルが、受け流し時に武器が傷まない受け流し方を指示してくれるし、受け流しスキルが受け流し時に武器の強度も強化してくれているから、曲がって無いけどさ。
ミスリル合金でグレード2では、か。
ステータスを上げ過ぎたか。
と言うか、俺の想定ミスだ。
「ガン、ギィィィィ、ガン、ギン、ガァァァァ、ギン、ガァァァン」
しかし、嬉しそうに戦う奴だ。
俺を倒せば、種族経験値はガッポリだろうからな。
魔物を倒し続け、それでも上がらないレベルにいい加減ウンザリしていた処に、取得経験値が1億分の1にならないカモの人族が見つかった、って感じなのかな。
あれ。
嫌そうな顔になって来たな。
戦っても戦っても倒せない事に苛立ち始めたか。
こっちは、先読みスキルと学習スキルが、奴の動きを予測し始めているから、楽になってきたが。
韋駄天の加護の弊害も、3級職になり他のステータスが上がった事、魔法・魔術を使いステータスを上げた事、戦士で取得した生命力回復と言う自然に治療してくれる力がLV10MAXになっている事、なんかで、前ほど痛くない。
まあ、頭も関節も多少は痛いけど。
さて、そろそろ、と防御から攻撃に転じる。
受け流しスキルによる、受け流した後に攻撃に転じる切り返し技能だ。
しかし、『隙あり』と打ち込んだ槌に切り返しを大剣の柄でやり返され、撃ち込んだ槌が大きく弾かれ、態勢を崩した処に、トドメと大振りされた大剣が打ち落とされる。
ガラ空きになった背中に。
痛ったい。
大振りになってくれたおかげもあり、背中に廻した左手の盾で背中を守れた。
勿論、衝撃とかで息が止まりそうになったし、体勢も更に崩されてしまった。
畜生。
風の護りを発生させてバックステップ。
暴風に煽られ体勢を崩してくれているうちに聖魔障壁を張り、火槍を撃ち込みまくる。
亜空間収納内からグレード1のエリクサーを取り出して首の辺りに掛けつつ、「補佐さん、頼む」と叫ぶ。
突撃してきた奴の暗黒障壁と俺の聖魔障壁がぶつかり、弾け飛ぶと共に撃ち込まれてきた大剣を弾く。
補佐さん、受け流しスキル、学習スキル、先読みスキル、槌技スキルが。
防御に徹していれば、と思ったが、勝ち筋が見つからなくて、任せて欲しそうな雰囲気を感じたスキル達に任せてみた。
ああ。
補佐さんは恩寵だけど。
鉄壁の守りを見せつつ、隙を見てバックステップ。
初めて見る焔魔法の焔が発動し、半径20メートルくらいが超高温になると同時に土魔法の大地支配によって地面がグズグズに変化している。
聖魔障壁に守られつつ、更に後退しつつ、風魔法の風の龍が発動。
通常より絞られた、しかし威力の上げられた、風の龍と言うよりドリル状になった竜巻が足場がわるくなった為に未だインフェルノの中に居る奴に襲い掛かる。
二つの魔法により自分を守る暗黒障壁が破壊された奴は、超高温さらされつつ風のドリルによって胸に穴をあけられる。
焔と風の龍が消え去った後、体の表面が炭と化し、胸に穴の開いた奴は、戦利品へと変わって行った。
補佐さん達は強いようです。
あっという間に勝った事からすると、それ以外にも理由はありそうですが。




