第75話 加護・恩寵持ちの悲劇
主人公は、Cランクの魔物を倒し、街道の方へダッシュしました。
隠れながら接近し一気に倒したハイネイルベアは、レベルが上がった強い個体だったのか、1匹倒したらその前に行っていたレベル上げで得た経験値と合わせる事で忍び職でもレベル上限になれた。
なので、転職の為にダッシュで街道の方へと戻る。
2級職以上でLV10MAXになる事でユニークスキルである仮装スキルのレベルが上がり、全力で動いても埋没は解除されない様になったから。
まあ、それでも全力でない方が見つかり難いらしいけどね。
なので、ダッシュで街道の方へ戻ると言っても、余裕を持ちつつの移動で街道の方へ向かっている。
しかし、転職による弱体化への対策の為に魔物の弱い所への移動に時間を使っていると、今日中に3級職を全て極めるのは無理っぽいのが気になる。
まあ、焦って死んだら意味ないから、しょうがないか。
焦って死んだら意味がないと言いつつCランクの魔物を倒す、と言うのは矛盾しているけど、Cランクの戦利品を得られると言う大きなメリットもあるからな。
どうするのが良いのかね。
補佐さんに依存し過ぎない様に、自分でも考えておくべきだろう。
忍びでLV10MAXになり、また仮装スキルのレベルが上がったし、偽装スキルはLV10MAXになったし、周りを偽る力は強くなっている。
しかも、LV1になるとはいえ3級職だし、街道近くまで戻らなくても大丈夫か。
周りにEランク以下しか居なくなったタイミングで転職するので良い気がする。
それで、次は何に就こう。
残っている3級職は、聖戦士、魔法戦士、賢者、精霊使い、名匠だ。
聖戦士の場合、戦闘士と大神官の上位職になる。
なので、戦闘士で取得した物理耐性と言ったスキルをLV10MAXに出来るんだけど。
聖戦士とその上位職である聖騎士では取得するスキルが無いんだよね。
でも、治療魔法と聖魔法はレベル上げをしたい。
正確には、治療魔法のレベル上げでなくて、治療魔法と薬学を極めた事で取得した魔法薬学のレベル上げか。
次に、魔法戦士は、戦闘士と魔導士の上位職だ。
魔導士で得た、魔力回復や魔法耐性は鍛えたい。
また、四元素魔法の上位となる4種のハイスキルのレベル上げを考えるなら、当然魔法戦士は選択肢に入るんだけど。
魔法戦士で得られるスキルは、魔法武器とちょっと微妙。
まあ、武器の攻撃力を魔法で強化できるから魔法しか効かない魔物に武器で対処できる様になるんだけど、なら魔法で攻撃で良いのでは、と言うのもあるから。
まあ、状況によって使う力ではあるんだろうけど。
ちなみに、魔法戦士職の上位職である魔道騎士なら身体強化スキルが得られる。
これは欲しいスキルなんだけど、4級職での話だからな。
賢者は、魔導士、大神官、匠の上位職だ。
なので、数多くのスキルのレベルアップに貢献できるので、一番の候補か。
光魔法とか闇魔法とか、新たなスキルも得られるしね。
精霊使いは、テイマーの上位となるスキル。
精霊使い学を取得するだけでなく、魔物使い学とかも強化できるからなる意味はある。
魔物使い学がLV10MAXになったら、ハイスキルの竜使い学を覚えるしね。
更に、運よく、相性のいい精霊に会い、協力関係になれば精霊魔法も使える様になるのもあるが。
でも、従魔と喧嘩になる場合があるって教科書に載っていたから、精霊と契約を結ぶかと言うと微妙。
最後の転職先の候補が名匠で、匠の上位職。
薬学のハイスキルについてのレベル上げは、匠職の上位となる賢者職でも出来るが、付与魔術が身に付くのは大きい。
革鎧なんかに付いているサイズ調整とか温度調整は、この魔術で行うから。
でも、今直ぐ必要なのは戦闘力かな。
賢者になろう。
そう決めた処で周りを確認し足を止める。
考え事している間に戻り過ぎた様で、Fランク以下の魔物しか居ないが、まあ良いだろう。
自分・自分のモノのモノ以外は通さない設定の聖魔障壁を張り直し、感知結界が張られている事も確認。
そして、風槍を16発発生させロックオンし、転職と念じて賢者を選択。
風槍を撃ち込んで、最低限のレベル上げを行った。
それでLV5か。
得たスキルは、弱体化魔法、光魔法、闇魔法、爆裂魔法か。
もうその辺のスキルは既にLV3になっている。
後は、大神官と魔導士と匠職の上位職だから、神官、魔法使い、生産者職で得たスキルも関連するスキルになり、職業レベルのアップにより、それらのハイスキルのレベルも上がっていく。
そのレベルアップについては、仮装した方も、設定さえしておけば仮装スキルが計算してくれるので楽だね。
後は、人前で見せて良い力かどうかをちゃんと認識してく事か。
まあ、仮装スキルか補佐さんが注意してくれるだろうけど。
【仮装スキルは会話モードなので、私からの助言のみになります】
「そっか。仮装スキルも助言モードが良いか」
【私からの助言で事足りますが】
「補佐さんは隠す力だからね。
仲間に学習スキルを付与するまでは、仲間にすら秘密にする事も考えているくらいだから。
でも、ユニークスキルの仮装スキルもそうなのか。
だから偽装スキルを助言モードにしていたんだっけ」
【はい】
まあ、偽装スキルからの言葉も、補佐さんの指揮下で、補佐さんの指示も入った助言らしいけどね。
そんな事を確認していると、何故か加護と恩寵が気になった。
ステータスウィンドウを見ていたら、目に入ったからだけど。
「と言うか、加護とか恩恵とかも、みんな隠すって話だったよね」
【はい。過去に幾つもの悲劇があったので、世界の理により隠す、と言う意識が保持者及びその肉親に働くようになっています】
「悲劇?」
【親が、子が加護持ちと知って売ったり、本人が周りに話した結果、人さらいにさらわれて売られたり】
「碌な事無いじゃん」
そう思わず口にしてしまった。
主人公は、自分の隠す力について考えていると、以前隠すと聞いていた加護と恩寵が気になった様です。
加護と恩寵持ちの悲劇は、どんな感じなのでしょう。




