第64話 ゴブリンヒーローと聖魔障壁
主人公は、テイマーに転職しレベル上げをしていたのですが。
魔物を倒した事により、隠れていたのを見破られ、戦いになる様です。
出来るだけ魔物の弱い所で、強いであろう魔物と戦う事にした方が良い。
そう思い街道の方へと戻っていると襲い掛かって来るハイネイルイーグル。
上位の爪で武装した鷹の魔物だ。
後ろから奇襲してくるそれに対し、引き付けて風槍で倒し戦利品を確保。
すると、目の前に滑り込んでくる魔物。
剣を構えて、その魔物と対峙したんだけど。
鑑定スキルは、すでにカンスト。
LV10MAXになっている。
だから、鑑定の難易度が一番高くなる戦闘中の相手についても詳細な鑑定が可能になり、鑑定結果の内容について一つ一つ更に鑑定が可能な解析鑑定まで出来る。
しかも、200メートルまでは力の低下が無い。
まあ、ステータスの差も鑑定には影響するから、俺より強い相手の解析鑑定は失敗するだろうけどね。
そう思い出しつつ、睨みつけると表示された鑑定結果には、名前もステータスも所持スキルも出ている。
装備している鎧は立派だね。
体格も、俺と同じくらいか。
ゴブリンなのに。
ゲームでも小説でも漫画でもよく出て来るゴブリン。
小鬼と呼ばれる事もあったかな。
緑色の肌と凶悪な表情。
角はあったり、なかったり。
子供程度の身長で、姿勢は悪い。
雑魚って感じが多かったが。
この異世界では、人族と同じ様に職業に就いている奴が居て、そいつらはノーマルのゴブリンではなく、中位種、上位種、高位種、支配種と呼ばれる個体となり、強い。
こいつは、ゴブリンの高位種であるゴブリンヒーロー。
ゴブリンの英雄だ。
だから、立派な金属鎧に、魔法的金属製であるミスリル合金の剣と盾を持っている。
最初に出会うゴブリンがこれとはね。
邪悪な笑いを浮かべながら、俺を嘲っている感じ。
まあ、俊敏以外は俺より高いのだろう。
埋没と隠形をしていたのに、攻撃した事により感知されたという事は、感知力はそれなりに高いと思って良いのだろう。
だから、俺の力が予測出来て余裕なんだろうが。
さて。
どう倒すか。
と思いつつ、先ずは火槍を4つ発生させ撃ち込む。
すると魔法障壁により防がれる。
『あれは?』
【魔物や魔族のみ身に付けられる系統の邪魔法の魔邪障壁です】
「チッ」
魔法でけりが付けば簡単だったのに。
向こうは俺が魔法が得意と思ったようで、剣と盾を掲げて突撃してくる。
剣を構え、受けて立とうと思いつつ武器を構えていると、弾け飛ぶ魔邪障壁と聖魔障壁。
『障壁同士がぶつかると、そうなるんだ』と思いつつ、剣で応戦を開始。
痛いね。
剣を振っても、剣で受け流しても、盾に撃ち込んでも。
体が傷むのに回復が追い付いていない。
顔をゆがめつつ、奴の攻撃に対処していると、痛がっている俺をどう勘違いしたのか向こうは悦に入っている感じ。
舐めやがって、と一瞬全力を出すが、奴に受け流されて飛んでいく剣。
韋駄天の加護の弊害、たいして良くなっていないじゃないか。
しかも、さっきのハイネイルホークで、既にテイマー職でLV10MAXと鍛え切っている状態なのに。
痛みに耐えつつバックステップで距離をとろうとするが、させてくれない。
幸い体術スキルもカンストしている。
なので、無手で剣を避けつつ土魔法の土の壁を自分の目の前に発生させ距離をとる。
奴が、土の壁を迂回している間に、エリクサーを首にかけ治療も行いつつ、聖魔障壁を張り、軽めの剣を亜空間収納から取り出す。
無手の方が、体の負担は軽かったんだけどね。
『自然のモノは通す、限界まで強化』
そう韋駄天の加護の弊害である頭痛に耐えつつ聖魔障壁に指示し、こちらに突っ込んで来ている奴に対処する為に重心を落とす。
奴は邪魔障壁を張り俺の聖魔障壁にぶつけて破壊し、そのまま俺を切り捨てようとしたのだろう。
しかし。
「ギィン」と音をたてて、奴の魔邪障壁だけがはじけ飛ばされる。
それに驚いた表情のまま、奴の剣は剣を振り下ろすが、それも弾いてくれる聖魔障壁。
剣を弾かれ体勢を崩す奴。
「解除」
そう口にしながら、全力で切りかかり、鎧で守り切れていない首に切り付け、頭を胴体から切り離した。
主人公は、障壁の強化で敵の意表を突き、現状だと強い敵であるゴブリンヒーローを倒したようです。
聖魔障壁の強度が高い理由は次回。




