第60話 裁縫スキルによる生産
主人公は、従魔達に明日か明後日には育成を始めると伝えました。
その後は、生産に入る様です。
さて。
生産だ。
寝室の床に亜空間収納内から、一通りの生産の原材料となる物を出していく。
Gランクの魔物素材だと、ホーンラビットの皮。
Fランクだと、傷薬草、ビッグキャタピラーの糸玉、ファングボアの皮、ファングボアの肉、
Eランクだと、解毒草、ビッグスパイダーの糸玉、キラープラントの材木、
Dランクだと、魔力草、アサシンプラントの材木、トレントの材木、ネイルベアの皮。
か。
材木が多いから木工を才能高いにすればよかったのかな。
ああ。
麻や綿みたいに植物の繊維を原料とした糸や生地や服が造れるから、裁縫で良いんだ。
あ~。
魔物素材の材木なら、スキルと魔力で麻や綿に加工する事も可能、と言うかそう言う魔物素材を使わないとグレードの高いモノは作れないのね。
よし。
生産を始めるか。
でも……。
裁縫の場合、基本的に、Fランク以下の魔物素材だとグレード0までしか造れない。
Eランクの魔物素材からグレード1以下が作成可能に。
Cランクの魔物素材からグレード2が作成可能になるんだったか。
でも、Dランクまでしか持っていないか。
まあ、それでも結構数は集まっているな。
お金は仲間を集めるのにも結構必要となる事があった。
さて、造るか。
物を造り売る事でお金を得る。
冒険者を管理している冒険者ギルドなら、倒した後に残る戦利品を指定なしで残る様な魔物の戦利品ならすべて買い取ってくれる。
だけど、買い取り価格が安いんだよね。
命がけだと言うのに。
だけど、魔物の戦利品をスキルで加工した物だと、それなりの値段で買い取ってくれるんだよね。
ただ、生産に結構なMPを使い生産物のグレードが上がると、また値段は急上昇していく。
魔力源泉スキルを持っている俺と違って、一般の人にとってMPとは限られた資源で生活の為に有効に使わなければならない、死にたくなければしっかり管理しないと駄目なモノという事だから。
農業とかにすら、MPを使うからね。
だとしても、MPを使っている上に命がけで得たモノなんだから、加工前の戦利品も高く買い取れって思うけどね。
ちなみに、スキルで造った生産品の多くにはグレードが0~4まであり、そのグレードの高いモノは、より高く買い取ってもらえる。
まあ、未だ造れないし、造れたとしても、補佐さんに【グレード3以上は目立つから売らない方が良いでしょう】って言われているんだよね。
ゲームだと、そんな事は無かったんだけどさ。
正確には、グレード4を造れる人は桁違いの性能の物を造れるって事で、目立ってしまうから止めておいた方が良いし、グレード3だとその手前に居る人って事で注目されるから、らしいが。
勿論、料理スキルの様にグレード4でもそれ程の効果がある訳じゃないから、高レベルでも問題は無いスキルもある。
採掘スキルの様に鍛冶スキルと言った上位となるスキルがあるから、高レベルでも問題とならないスキルもある。
薬学スキルの様に関連する職業が多いからグレード4を造れる人の数が多い、と言った理由により、スキルによって目立つ度合い・注目される度合いに違いもあるらしいけどね。
という事で、料理、採掘、薬学スキルとかなら、そこまで注目されないらしいが。
そんな指導を思い出しつつ、亜空間収納に入れた在庫を確認したり、目の前に現物として出した戦利品で裁縫スキルと薬学スキルで加工できるものを確認したりだ。
先ずは、裁縫スキルで。
ステータスウィンドウのスキル一覧から選ぶのではなく、『裁縫スキル起動』と念じて裁縫メニューウィンドウを開く。
その中から、『衣服・防具の製造』を選び、『セット製造』『個別製造』から個別製造を選び、『頭』『上半身』『下半身』『手』『足』『複数個所装備』から複数個所装備を選ぶ。
すると、膨大な製造できるモノの一覧が表示される。
なので、『今ある原材料で』と念じて表示される製造物の数を減らす。
ゲームと違って、念じる事で表示されるモノの数を減らせるのは楽かな。
まあ、ゲームでも絞り込み機能を持つモノはあったか。
そう思いつつ、先ずはランクの低いモノからと思ったので『Gランクの魔物素材で』と念じる。
すると表示されるホーンラビットで造れる衣類・防具の一覧。
Gランクの素材だから、グレードは無いけど、人気ではあるらしい魔獣のローブが目につく。
まあ、毛皮だよね。
元が安いから大した値段にはならないらしいが、と思いつつも作る物を選択すると前提を聞いてくる。
『魔素収集刻印は多めにしますか?』
「はい」
そう返事をすると、製造時の消費MPの調整やグレード確定の為に出る、グレード0で造る』『グレード1で造る』『グレード2で造る』『グレード3で造る』『グレード4で造る』からグレード0で造るを選択する。
まあ、グレード0で造る以外は暗転していて選択できないからね。。
すると『簡単に造る』『普通に造る』『丁寧に造る』の選択肢が出る。
でも、魔素収集刻印を多めにと指示してあるから、丁寧に造るしか選べないんだけどね。
魔素収集刻印は、世界に満ちている魔力である魔素を集め吸収する刻印で、その刻印に付与魔術で更に魔術を付与すると、その付与魔術の維持や付与魔術の効果が発生させ続ける事が出来る。
ちょっと仕組みが違う、刻印魔術なんかも似た事が可能って話だ。
なお、魔素が不足した場合は、効果が下がるか装備者のMPが消費されるそうだけど。
そして、その付与魔術の効果には、サイズ調整とか温度調整とか硬化UPとか耐久UPと言った効果なんかがあり、当然あった方が良いし、付与されていると高く売れる。
まあ、その事を考えて『魔素収集刻印を多めに』と指示すると生産時のMPが増えるんだけど。
でも、俺の場合は、生産時の消費MPを減らしてくれる生産の加護、LV10MAXになり魔素利用・魔力節減の効果が高まっている魔力操作スキル、魔力源泉スキルと魔力回復スキルによるMPの回復があるから問題ない。
そんな事を考えつつ、亜空間収納からホーンラビットの毛皮を取り出して床に置き、裁縫スキルにそれを原材料だと指定し、更に『毛皮のローブを』と裁縫スキルに指示をする。
それで提示されたローブの中から、『売れそうで無難なのはどれ』と裁縫スキルと補佐さんに聞いて、表示された物の中で最初に提示されたのを選んだ。
改めて、目の前に置いたホーンラビットの毛皮を確認。
前世のウサギよりは大きいけど。
毛皮の基本的な作り方を、大雑把に裁縫スキルに教わりながら、裁縫スキルさんが行っている作業を眺める。
動物の毛皮を剥ぐ、塩漬けと同等の処理や乾燥等の処理や、不要で痛む原因になりそうな肉や脂肪を取り除く処理は、世界の理で戦利品となる時に世界の理が処理してくれているんだ。
その毛皮を柔らかくし、防腐処理として薬剤で処理して、裁断・加工して製品化なのか。
それを一気に裁縫スキルが、MPを使って実行してくれている。
薬剤とかも創り出してくれるし、念動で並べたり、伸ばしたり、魔力の針で縫ったり、魔力の刃で削ったり、切ったり。
この念動や魔力の針や刃が裁縫関係以外にも使えたらな。
所有権が自分のモノか、管理や製造の依頼をされているモノでないと駄目と言う限定されたモノであるから、まだ消費MP少ないと言うのもあるらしいが、どう言う理なんだろう。
そんな事を考えていると、糸が必要と言って来たので、亜空間収納からビッグキャタピラー糸玉を取り出して床に置き、それを原材料に指定すると、スキルが糸を創り出してくれている。
選択さえすれば、スキルがしてくれるんだから楽だな。
なんて言うか、技術が発展しそうにないけどね。
そう思っていると補佐さんが指摘して来た。
主人公は、裁縫スキルによる生産を始めたようです。
補佐さんの指導って何なのでしょう。
<2026,8,1>
裁縫製造時のメニュー操作等を追加。




