第35話 従魔の登録と勧誘と
主人公は、従魔達の登録の為に冒険者ギルドの出張所へ来ています。
「しかし、鳩とリスか」
店主のガイオが、そう少しバカにした感じで言ってきたので、特異種と教えると「はあ」と言いつつ困惑しつつ二匹を眺めているだけ。
持っているスキルを具体的に教えてないから、こんなのが役に立つのだろうか、って感じなのだろう。
見た目は、可愛いと言うか弱そうだしね。
なので、
「こいつらは色々と力を持っているから、育てる事にしたんだ。
だから従魔の証明メダルが必要なんだけど」
と話を先に進める催促をする。
「あ~。従魔の証明メダルを渡す前に、聞き取りの義務があるんだ。
ほら。
使い捨てにする従魔にまで証明メダルは渡せないだろう。
しかもウチだと、メダルは大きい冒険者ギルドからの取り寄せだから補充に時間が掛かるし」
ガイオは、そう事情を説明して来て、記載用紙か何かを後ろにある棚の引き出しを引っ張りだして来た。
「まあ、そりゃそうか。
それで所持スキルは、全部言わないと駄目なのかな」
「全部は必要ないな。
才能普通以上で良い。
ああ。ユニークスキルやハイスキルは申請してくれ」
そう言われたので、魔物使い学に二匹のステータスウィンドウを開くように指示し、それを読み上げる事にする。
「キラーピジョンの方の名前がポポだ。
才能が高いスキルが風魔法、感覚強化、体術、印付与スキル。
普通が鑑定スキルだね。
ユニークスキルの飛翔を最初からLV6で持っていた」
「はあ。飛翔を高レベルで持っている個体って、馬鹿みたいに素早く飛び回る奴だろう。
しかも、風魔法が才能高いって、逸材じゃないか」
と記載しながら驚きながら店主が言ってくる。
「運が良かったのか、特異種だと、こうなのかは分からないけどね。
ちなみに、俺も気になったからポポの飛翔スキルに話を聞いたんだけど、対処できないほど素早く飛び回れる様になるには、スキルレベルが9以上必要らしい」
「へ~、そうなんだ。
ちなみに今の種族レベルは?」
「種族レベルは7だね」
「風魔法は才能が高いだからLV1で取得し3,5,7でレベルアップだから既にLV4か。
風矢が同時発動可能化しているのかよ」
と指折り数えてまで風魔法スキルのレベルを言ってくる。
「そう言う事。
既に、それなりの戦力だから。
で、ビッグチップマンクの方の名前がチモで、種族レベル7。
才能が高いスキルは感覚強化、体術、跳躍、睡眠、逃走、植物魔法。
才能が普通のスキルが、感知、回避、格納箱、ぶん回しだね
ユニークスキルは、先読みを持っていて、これはLV3だ」
「さっき見せてもらったけど、才能普通の格納箱スキル持ちかよ。
しかも、種族レベルが6以上だから、もうLV2か」
「旅立ちの準備が整ったと言うのは、そう言う事。
これで、親の残してくれたモノとか全部持って行けるから。
まあ、チモが死んだら困るだろうけど」
「植物魔法は、攻撃も出来たっけ?」
「LV6になって、やっと蔓の鞭っていう攻撃と拘束が可能な魔法が使える様になるみたい。
だから、今日は尻尾を使ったぶん回し攻撃で、魔物を倒していたんだけど」
「あ~。人の仲間必要なさそうだな」
「そう言う事。
でも、4級職だった両親すら帰って来なかったから、未だ未だ不十分とも思うけど。
だから、王都に向かいつつ、自分の素質・才能を確認しつつ、仲間を探そうかなって」
「まあ、若い者はそれくらいで良いと思うが」
「街道歩いているだけでも、死ぬ危険はあるからね。
まあ、村に居てもだろうけど」
「まあな。で、証明メダルは付けてやって良いのか?」
「ええ」と言いつつ、二匹をカウンターの上に上がる様に指示。
目立つ感じの模様がなされた小さな銀のメダルをそれぞれに掛けてくれる。
しかも、何もしないでも首紐が二匹のサイズに合わせて縮んだ処を見ると、付与魔術のサイズ調整の効果が付いている様だ。
「これで、従魔との証明にはなるが、それでも殺して魔石をとろうとしてくる奴は居るからな」
「犯罪者にはなるんですよね」
「ああ。それでも喰うのに困っている奴とか、貴族とかには注意した方が良いがな」
「まあ、感覚強化とか二匹とも持っていますし、害意とかには敏感な筈なので、それで対処かな。
俺もチモも、感知スキルも持っていますしね」
そう言っていると
「皮の買取の代金はこれです。
従魔メダルの代金が2つで4000GAZUは引いておいたから」
と息子さんの方が代金4500GAZUを持ってきてくれた。
「魔石は売らないんだな」と店主の方が聞いてくる。
「二匹とも才能低いとはいえ捕食スキルを持っているから、その内、此奴らに捕食させてレベル上げとかMP回復とかさせる予定なので」
「なるほどね」とのやり取りで冒険者ギルドの出張所でのやり取りを終えた。
冒険者ギルドの出張所でのやり取りを終えて、外に向かう。
すると、目の前に立ちふさがる奴が居る。
あ~。
クレリーアさんの彼氏のティモンか。
若手のホープが何だろう。
そう思っていると「うちのパーティに入らないか」と言って来た。
「盗み聞きをしていたのなら、王都に向かうって聞いていたでしょ」
「き、聞こえたんだよ」
「スキルの補助が無ければ聞こえない会話がね」
そうハッキリ言ったのだけど「力を得たんだから、それは有効に使うべきだろう」とか未だ言ってくる。
なので、「まだ、何の力が得られるか分かっても居ないのに」と言っても「それは、俺達が手伝う」だってさ。
「もう自分で確認出来るんですよ。
それに、昨日まで無能者と馬鹿にしていた連中と一緒に、命がけの仕事をしろって言っている自覚あります?」
そうハッキリと言っておく。
すると黙り込んだので、その横を通り、食堂兼酒場兼冒険者ギルドの出張所から退出させてもらった。
これで昨日までの俺と同じ無能者が馬鹿にされる事が減ってくれると良いんだけど、と思いつつ。
主人公は、無能者と馬鹿にされていたことを根に持っている様です。
まあ、普通の人はそうでしょう。




