第34話 再び冒険者ギルド出張所へ
主人公は、二匹の従魔をえ、最低限のレベル上げを行いました。
それで時間が夕方になってきた様で。
ポポとチモを連れて、城壁の一部となっている門に行くとやっぱり止められるよね。
事情を話し、今から冒険者ギルドの出張所へ従魔の登録をしに行くとの約束で、2匹の門の使用料を免除してもらって出張所へ向かう。
ポポは俺の後ろをユックリ飛びながら、チモは走って付いてきている。
ちなみに、二匹には従魔になった直後に念入りに生活魔法の洗浄を掛けてある。
それで、感染症と言った病気とかダニと言った虫とかは、ほぼ壊滅させられるから。
そして、それは魔物使い学との会話や限定鑑定で確認できるから、サッサと行ってある。
他にも万能薬を使い虫下し的な事もしたしね。
まあ、そっちは念の為にだったけど。
そんな事を思い出しつつの移動で直ぐに出張所に就いたが、もう夕方だからか結構な喧噪だ。
もう、お酒を飲み始めているヤツも居るしね。
俺が行くと小さな従魔を連れている為か、昨日まで無能者だったからか、視線が集まるが無視だ。
相変わらず、俺を馬鹿にした視線が多い気がするが、力を手に入れた今だと前ほどは気にならないか。
冒険者ギルドの出張所のカウンターに行き、ベルを鳴らしてしばらく待つ。
ああ。
感覚強化スキルが広範囲の雑多な会話とかキッチリ拾ってくれるんだ。
「何だよ、無能者が」
「鳩とリスだとよ」
「知らないのか。今日職業を得たらしいぞ」
「斥候と魔法使いと動物使いと生産者職だとよ」
「それって、3級職以上になれそうって事か?」
「もうテイマーになったのかよ」
会話が広がって行くに従い、馬鹿にした感じの雰囲気の幾つかが、嫉妬に変わり始めた。
厄介な。
まあ、見下していた奴が。
彼奴よりはましだ、と思っていた奴が上に行きそうになったらそんなものか。
そう思っていると、店主の息子のダンカンがやって来る。
「何の用事だ?」
「ああ。従魔を得たから従魔の証明メダルだっけ。
それを貰いに来たのと、戦利品の販売だ。
チモ、格納箱」
そう言ってチモに格納箱スキルを起動させ、発生した50センチくらいの立方体の黒い箱に手を突っ込み、入れてあったファングウルフの皮を17枚ほど出す。
「お、親父から聞いていたけど、ファングウルフの群れを狩れるんだ」とダンカンは聞いていた筈なのに結構驚いている。
はぐれた奴を狩るくらいで、17匹も狩れると思っていなかったのかもな。
そう思いつつ、真面目に現状を伝えておく。
「ああ。魔法使いとしてレベルを上げたから、もう朝みたいに苦戦しなかったけどね。
で、その後は従魔を得る為に頑張ったら2匹が得られたんで来たんだよ」
「皮は預かるが、従魔の方はちょっと待ってくれ。
親父にかわる」
そう言って店の奥に行き、今度は店主の方が出て来る。
「従魔かよ。
何と言うか、色々とあっという間だな」
「急がないと何が起こるか分からないからね」
「ああ。ファングウルフが、こんな村の近くに居た事か」
「いや。そう言えば、息子さんに更に17枚皮を預けたけど、やっぱり異常なのか。
でも、それとは違うよ」
「強い魔物が村近くまで来ているから急いで強くなりたい、って話じゃないのか」
「いや。もう明日にはここを旅立とうかと」
そう言うと「えっ」とか結構驚いている。
ここには、俺を無能者と馬鹿にしていた連中が大勢いる、住みにくい村と言う意識はない様だ。
まあ、この人は見下していた人ではなく、無関心な人だったか。
そう思いつつ、答えておく。
「こいつらが得られたからね。
旅立ちの準備が終ったんだよね」
まあ、急ぐ理由として大きいのは、昨日まで無能者だと知られている村だと持っている力を使えないからだけど。
そう思っていると今更な事を言ってくる。
「そう言う便利なスキル持ちの従魔なのか。
いや。
ちょっと、待て。
もうテイマー職なのか?」
「いや。今は未だ魔法使いのままだけど」
「なら、どうやって」
「両親に聞いていた話なんだけど。
人になつき易い魔物なら、魔物使い学スキルの才能が普通以上なら、魔物使い学スキルを持っていなくても、従魔化を魔物に掛けなくても、俺は強いからお前なんて楽に殺せると示せば従魔になる事があるんだってさ。
で試したら、上手く行ったんだ」
ゲームだと、同じ種類・系統の魔物だと1回しか出来ない事だった筈だけどね。
「聞いたことは有るが、本当なのか」
「多分ね。
と言うか、一匹なら運が良かったですむだろうけど2匹だからね。
魔物使い学の才能が高いじゃないかな、って期待しているんだけど」
「そう言う事か。
しかし、鳩とリスか」
「感知スキルに、特異な個体を教えろって指示をして狩りまくったんだよね。
だから、こいつらは特異種だよ。
優秀だから、馬鹿にしないであげてね」
「ウーウー」(当然です)
「グルルルル」(見くびるなよ)
「はあ」と言いつつ店主は困惑しつつ二匹を眺めているだけ。
持っているスキルを具体的に教えてないから、こんなのが役に立つのだろうか、って感じなのだろう。
主人公は、冒険者ギルドで従魔の登録をするようです。




