第22話 ヘルプと言ったら
主人公は、村近くの整備された森で魔物狩りをしています。
Eランクの魔物のファングウルフ7匹との戦い。
はあ。
命がけだったよ。
韋駄天の加護を使用すれば楽勝だと思ったんだけど、俊敏50%向上の方の効果では、そんな事にならなかった。
俊敏ステータスを1000上げる方にすれば、楽勝だったんだろうけどね。
でも、この村には俺が今日斥候になった事を知っている人が居るし、強すぎるって思われない様に、って事だよね。
『だよね。補佐さん』
【はい。感知スキルによると、こちらを把握している人は居ない筈ですが、感知スキルのレベルが低いので断言できる状況ではないので】
『そっか。
まだ迷っていたのに、韋駄天の加護をONにしたのは、やっぱりONにしないと死んでいたのかな』
【俊敏で負けている敵7匹との戦闘ですから、確実に死んでいたかと】
「はあ」
そうため息を付いてしまう。
まあ、それでも迷ったのは、天からの恵みにより、死んでも3回は生き返られると言うのがあったからなんだけど。
そんな事を考えていたら、あっという間に0回になりそうかな。
今回は生き残っているし、経験も詰めたから成功だけどさ。
そう思いつつ、背負っていたバックを降ろし、戦利品の魔石を入れ、ファングウルフの皮を束ねつつ、薬袋を取り出す。
放置すると嚙まれた所から雑菌が入り苦しむ事になる、と知っているからだ。
『そうだよね。補佐さん』
そう俺の知識や意識を読み取れる補佐さんに聞いてみる。
【ファングウルフの牙や爪は、不衛生な上に悪いバクテリア等が存在する為、グレード0以上の万能薬の使用が必要です】か。
との言葉に、万能薬を飲む。
味はしないし、すーっと口の中で溶けて治療が始まった様だ。
万能薬は、1時間治療効果が続く魔生薬の内、傷の治療、毒と言った状態異常の治療、精神異常の治療、浄化と、ほぼ全ての事に効果がある治療薬だ。
更に言えば、かなり弱めだが、再生の力すらあるんだよね。
再生と言うには弱く、治療促進とか、成長促進の方が良いと言う意見がある程度だけど。
そして、グレード0から4まであり、グレードが高い方が薬の効果は高い。
だけど、俺が飲んだのは最低グレードの0。
不安になったので、『追加の薬は必要かな?』と薬学スキルと補佐さんに聞く。
【状態異常耐性スキルにより悪影響はあまり出ていないので、万能薬による治療で怪我を含めて十分な治療が行われます】か。
『ちなみに、ファングウルフの戦闘について『補佐さんヘルプ』って聞いていたら、なんて答えていた』
【複数と対峙するには地の利が無い場所なので、韋駄天の加護をONにする事をお勧めします】だよね。
『ファングウルフ達を倒す方法として、お勧めの方法はあったかな』
【隠してあるスキル・加護・恩寵を使うかどうかによります】
あ~。
そりゃそうか。
『隠してある力は使わないで、だね』
【少し先に岩場があり、その場所の奥まった場所なら、2匹程度と対峙する形に出来たかと思います】
『なる程ね。
隠してある力を使ったら?』
【韋駄天の加護を俊敏プラス1000の方で使えば、Eランクは問題ありません。
Cランクの魔物ですら、スピードでは上回ります】
『そうなんだ』
【仮装スキルの埋没が通じるようでしたら、それで隠れてやり過ごしたり攻撃したりする方法もありますが、未だファングウルフの臭覚・聴覚からは逃れられない可能性が高いでしょう。
また、結界魔術により防御の為の結界を張り1対1の戦いを行う、と言う方法があります】
なるほどね。
『『助けて、補佐さん』とか『補佐さんヘルプ』と言ったら、そう言う情報を教えてね』
【了解しました】
そう返事を聞いて、安全確認のために探索の範囲を1キロに増やしてみる。
すると、こちらに向かってきているファングウルフが。
ファングウルフの皮はその場に放置し、補佐さんに教わった、奥まった場所がある岩場に向かって急ぎダッシュした。
主人公は、またファングウルフとの戦闘になる様です。




