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神罰転生勇者は真面目ちゃんと慈愛ちゃんが好きだけど。~泣き虫勇者の異世界忍び放浪記~  作者: 野下大誤


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第21話 ファングウルフ戦

 主人公は、順調に職業レベルを上げていたのですが。

 想定外の事が起こる様です。

 俺が魔物と戦っている森は、人の手が入っていて見通しはそれなりに良い。


 だから、感知スキルの探索による感知の魔力も、障害物による邪魔が少ない。


 なので、今の近距離のみを感知する設定ならキッチリ感知出来ている。


 その上、ここは人の手が入っている城壁近くの森だ。


 それに油断があったのだろう。


 感知範囲の中に、凄い勢いで7匹の魔物が入って来た。


 慌てて隠れようとするが、感知スキルの察知技能が、魔物が俺に殺意を持ち接近してきていると教えてくる。


 今から隠れても駄目か。


 Fランクより気配が強いから、多分Eランクの魔物だ。


 しかも、俺の感知範囲外から俺を感知した能力を持っている。


 少しでも、自分に有利な場所へ。


 そう決断し取り敢えず魔物との距離を取る為に走りだすが「ザッザッザッザッ」「ハァッハァッハァッハァッ」なんて音が聞こえる。


 意識した事により、魔物に付いて感覚強化により強化された聴覚が音を拾っているからだ。


 それが、どんどん迫って来るのも、感覚強化スキルにより強化された聴覚で分かる。


 スキルが必要な事を判断し、5感を強化してくれるんだったか。


 そう思いつつ、焦りつつ、近くの大木の傍に行く。


 ここでの戦闘なら4方から教われる事は無いだろうと言う予想からだが。


 木の根があって足場が悪い。


 そう思って場所を変えようとした時には、もう7匹の魔物に囲まれている。


 獣臭い。


 臭覚の強化は、必要ないなら欲しくないかな。


 へ~。


 長く生きている個体ほど臭いがキツクなる傾向があるから、臭覚を強化して感知させんだ。


 なるほどね。


 でも、気配感知で感じる気配の方が正確なら、臭覚の強化は必要と思った時だけで良いよ。


 そう指示しつつ確認したのは、直ぐに襲い掛かって来ないで警戒行動をしている牙で武装した狼の魔物。


 ファングウルフだ。


 「ウゥゥゥゥ」と、未だ7匹で警戒行動をしているが。


 今のステータスだと、走っても逃げきれない。


 『木に登るのは』と思ったが、もう遅いか。


 受け身になると連携され、殺される可能性が上がるかも。


 韋駄天の加護をONにし、戦うか。


 そう思っている間に、「ガゥ」と二匹が同時に正面から飛び掛かって来る。


 クソッ。


 【韋駄天の加護を、俊敏を50%上げる設定で使用します】


 えっ。


 驚きつつ、慌てて横に避けつつ、その方面に居たファングウルフに切り付ける。


 すると、奇麗に避けやがる。


 少し動きを遅く感じる様になったのに。


 そんなクレームを考えている間に、左右から足にかみついてくるファングウルフ達。


 後ろからも飛び掛かってきやがる。


 このレベルの奴なら、浮いている奴は避けられない。


 そう決断し、振り向きざまに飛び掛かってきた奴に切りかかり、その頭に剣をぶち当てたが、その隙に左右から足をかまれる。


 幸い革のブーツの上からだったが、それでも痛い。


 切り付けたファングウルフから剣を抜いて、「グゥゥゥ」と足にかみついて俺を引き摺り倒そうとしている二匹に剣を振ると奇麗に避けやがった上に、その隙に首の辺りに噛みついて来ようとする奴が居る。


 それも前と後ろから。


 後ろの奴は感知スキルの察知・探索技能が無ければ。


 感覚強化スキルで強化された五感が無ければ気が付かなかったかもしれない。


 そう思いつつ、前のファングウルフの牙を左手の革鎧の手袋で受け、後ろから噛みついてきた奴の口の中に右手に持った剣を肩の上から突き刺す。


 ファングウルフ達の勢いに倒れそうになるが、倒れたら終わりだと剣技スキル等が教えてくる。


 なので、耐えつつ後ろのファングウルフに重傷を負わせた剣を引き抜き、「グゥゥゥ」とか唸りながら俺の手を嚙みちぎろうとしているファングウルフの首の辺りに叩きつける。


 それで、「ギャイン」と悲鳴を上げてから世界の理で掻き消えて戦利品になっていくと同時に、職業レベルが上がった様だ。


 1レベル上がった程度では楽にはならないだろうけど。


 後4匹だ。


 そう思っていると、俺の見える処でまた警戒行動をしている3匹と後ろから襲い掛かって来る1匹のファングウルフ。


 他の奴が「ウゥゥゥ」とか言っているのに、静かに襲って来るとは。


 先程の攻防同様に感知スキルや感覚強化を持っていないと確実にやられる作戦だろうが。


 そう思いつつ、真っ先に襲い掛かってきた後ろに奴に振り返りながら剣を切り上げ致命傷を与えるが、その隙に残りの三匹が接近してきて噛みついてくる。


 数を減らすしかない。


 そう決断し、右の奴に切り付け重傷を負わせるが、また左足にかみつかれてしまう。


 そいつに攻撃しようとしている間に廻り込まれ右足も噛みつかれ今度は引き摺り倒される。


 前向きに倒されたので、喉は守らなくていい。


 首は守らないと。


 そう思いつつ、俺の足にかみつき俺が立つのを邪魔する為か、俺を引き摺っている二匹の内、剣を突き刺し易い位置に居るとスキルが教えてくれる場所に剣を突き刺して、片足の自由を確保。


 もう一匹にもスキルに教わった場所に突き刺そうとすると、飛び退って俺の足を解放した。


 クソっ。


 まだ生きているのも居るが、これで、ほぼ一対一か。


 逃げないんだな。


 痛みに耐えつつ、あと少しと自分を鼓舞する。


 素早く動きつつもフェイントを織り交ぜながら喉にかみついてきた奴の口に剣を突き刺してからねじり戦利品に。


 残っている重症のファングウルフ3匹に止めをさして回って、最初の命がけの戦いを終える事が出来た。

 主人公は、ファングウルフ戦を何とか勝利で終えたようです。

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