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神罰転生勇者は真面目ちゃんと慈愛ちゃんが好きだけど。~泣き虫勇者の異世界忍び放浪記~  作者: 野下大誤


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第1話 無能者

 異世界転生モノの投稿を始めます。

 遠くに山脈を望む広大な平原。


 その中に、巨大な城壁に囲まれた人の住む箱庭って感じの場所がある。


 そこでは、春と言う季節だからだろう。


 木にも草にも様々な花が咲き乱れ、春と言う季節を感じさせている。


 いや。


 城壁の外にも春は来ているが、それを楽しめるだけの力を持っている人が少ないだけか。


 そして俺は、それを楽しめる力を持っていない人だ。


 そんな事を改めて考えてしまうが。


 家の畑を手伝ってくれていた両親の友人に「今日もありがとうございます」とお礼を言って見送る。


 そして『日が落ちるまで、もうあまり時間がない』と今日も一心不乱に木刀や棍を振る。


 俺は、無能者だからだ。


 無能者。


 この世界に住んでいる人々は、世界の理によって生まれた時からノービス職(初心者職)に就いている。


 そのノービス職は、卒業するだけの職業とされていて、ほぼ100%の人が16歳の成人を迎える前に、『転職』と念じるだけで別の職業に転職出来るようになる。


 早い人なら5歳でだ。


 なのに、明日16歳の誕生日を迎える俺には、『転職』と念じても、転職出来る職業の提示はない。


 どれだけ無能だっていうんだ。


 周りの多くは、俺を蔑んでいると分かる。


 無関心な人もそれなりに居るが。


 でも、残りの人は心配してくれている、とも分かってしまう。


 俺は、そう言う存在だ。


 泣きたくなるが。


 幸い、農家兼冒険者だった両親が、友人に頼んでいてくれたおかげで、農業で生活できている。


 魔物を狩ってその素材を売ったり、護衛や討伐や採取と言った依頼を受けて報酬を受け取ったりする冒険者は、強ければ儲かる。


 なので、それなりの強さだった両親が残してくれた蓄えも、未だ未だある。


 だけど、その助けと貯えがなくなれば、多分生活できない。


 今、俺が生活の糧にしている農業ですら、力仕事や手作業による害虫駆除は兎も角。


 作物に関する知識の提供、作物の消毒、栄養補助、病気の治療と言った技能アーツを内包する農業スキル《下書き参照》が必須だから。


 その生きる為に必要なスキルの多くは、世界の理によって創られ管理されている職業に転職した時に手に入る。


 そして、その職業をレベルアップさせる事でスキルがレベルアップし、より便利で有用で強力な力を手に入れていく。


 まあ、職業が手に入らなくても、職業に関係なく何らかの理由で手に入るユニークスキル(特別なスキル)が手に入ればとも思うが、あれのレベルアップも職業レベルを上げる事が必要だからな。


 なのに、全ての人が生まれた時から就いているノービス職には得られるスキルが無い上に職業レベルも無い。


 職業レベルのレベルアップが必要ない力としてあるのは、神から与えられるとされている加護とか恩寵だけど。


 でも、20人に1人に1つ程度しか手に入らないと言われているユニークスキルと比べても更に手に入らないって話だ。


 その上、有用な人材だと国とかに束縛されるのが嫌なら隠しておくべき力らしいし。


 ここ数か月、そんな事を考え続けている事にウンザリしつつ、父に教わった型通りに木製の剣や棒を振り、日が落ちる前に家に入った。


 竈に火を入れて、野菜と魔物肉のごった煮のスープを作る。


 後は、小麦粉をこねて置いておく事により膨らんだ塊を木に刺して、火の近くに置いておく。


 パンくらい買っても良いんだけどね。


 そう思いつつ、竈の燃料である薪に対して彫刻刀を入れる。


 最低でも生産者と言う職業を得ないと、いずれ生活が出来なくなりそうだから、職業を得る為の足掻きは続けるしかない。


 剣を振る等の近接戦闘系に関する事をしていれば、戦士系に属する職業の才能が。


 魔法又は魔術に関する勉強をしていれば、魔法使い系又は生産系に属する職業の才能が。


 他人の治療・看護をしたり神に祈りを捧げたりしていれば、神官系の職業の才能が。


 感覚を鍛える修業や忍び足と言った忍ぶ修業をしていれば、斥候系の職業の才能が。


 生産系に属するスキルに関する事をしていれば、生産者系の職業の才能が、開花して就けるようになる、と言うのが6歳から12歳まで通っていた学校で教わった通説だから。


 もっと子供の頃から、こういう事を必死にやっておくべきだったのかな。


 でも、周りの連中は、学校へ行き、家族や友達と遊び、家の手伝いをすると言った生活していただけで、職業を得ているんだよな。


 だから、当たり前のモノすら手に入らない俺が無能者ってバカにされるんだろうけど。


 それでも14歳まではまだ余裕があった。


 でも、その14歳のある日から俺の生活は一変した。

 14歳のある日に何が起こったのでしょう。

 まあ、既に記載してありますが。

 1話を可能な限り1500文字から3000文字にしたいので、こういう終わり方の話は多いです。


<補足>

 発言については「」で。

 口に出さずにスキルへ言った事、強調したい部分については『』で。

 スキルからの言葉は【】で表現する事になると思います。


<補足、2026,7,1追加>

農業スキル(ノーマルスキル,生産者LV1で取得)農業が上手くなるし、知識が得られる。

 LV1、スキルとの会話等で知識が得られる。限定(農業に関する事のみの)鑑定。

 LV3、MPを使いスキルの効果で、土壌改良(開墾、耕すを含む)、農薬作成(散布を含む)、害虫駆除、消毒、病気治療、栄養補填。

 LV6,より効果を上げたり、効果を及ぼせる範囲が一気に広くなる。

 LV10MAX、成長促進(成長速度を上げられる他、本来なら時季外れ、環境不適合等で成長させられないモノまで保護し成長させられる)。


<補足の補足>

 この世界は、各個人が保有し使う魔力であるMPが資源として認識されています。

 なので、物を作って売る場合には、原材料費、経費と言った売上原価の中に、通常使われるであろうMPの価値も含まれます。

 とは言え、手作業でも出来る事までMPとスキルを使って生産した場合、それは考慮されず、普通の人は手作業とスキルとMPにより生産をします。

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