第141話 もう忍び職
主人公は、チェチーリア兄弟のレベリングを行っています。
生活魔法で造った簡易住居での昼休憩を終えて、これから午後の部ですね。
先ず俺が簡易住居から出て安全確認。
まあ、中からも探索技能とかで確認していたけど、感覚強化により強化された視認とかも、安全確認には有効だからね。
全員が簡易住居から出たのを確認し、簡易住居作成魔法により消去する。
「あ~」とか弟君が勿体ないって感じだけど、3日程度しか持たない仮初のモノだからね。
そう思っていると「よくMPが持つわよね」とかタマーラが言ってくる。
まあ、簡易住居作成はそれなりにMPを使うし、昨日までと違って合間合間に戦利品の皮を使って革鎧を皆に見える場所で造っているからね。
それは置いておいて、タマーラに応える。
「LV10MAXの魔力操作と魔力回復スキルは伊達ではないよ。魔回薬も飲んだしね」
実際、仮装スキルさんや補佐さんの計算でも、その二つがLV10MAXなら可能だって話だし、キッチリ魔回薬を飲む偽装もしたし。
「はあ。私もなんとかLV10MAXに出来ないかしら」とタマーラは困り顔で言っている。
「ん。そんなにMPが不足しているの? 生産とかしていないでしょ」
そう俺が聞くと、
「小焔でも、結構MPを使うのよ。
熟練度上げの為なら、効果の強化とか必要ないどころか、威力を下げて消費MPを減らせるんだけど、それでもね」
とタマーラが状況を教えてくれる。
「あ~。強力な分、MPは使うか」
「で、なかなか回復しないし」とタマーラはウンザリした感じ。
「俺みたいに魔回薬に頼るって言うのもあるよ」
そう言うと「そう言えば、生産の前に薬飲んでいたけど」とタマーラは何度か魔回薬でMP回復しているって言っていたのに、本当だと思っていなかった様だ。
「ああ。必要に応じてね。
そうやってトラブルが起きても対応できる様にMPが半分以下にはならない様に気を付けているんだけど」
「……、そっか。
小焔の無詠唱化を急ぐ為には、それもありなのか」
そうタマーラは、勿体ないより早く強くなる、と言う考えになってきた様だ。
なので「渡しておくか」と言いつつ亜空間収納内で慌ててグレード0を20回、グレード1の魔回薬を10回製造。
それで60錠と30錠確保出来るから。
それを1年保存薬包紙に包み、格納箱から小さめのコンテナを出し。
そこから取り出したように見せつつ、グレード0を6錠とグレード1を3錠タマーラに渡す。
同じ数をラーレにも。
二人も限定鑑定が出来るから、間違える事は無いだろう。
そして、チェチーリアには「仲間となって行動を共にすると確定したら渡すから、俺が忘れている様なら言ってね」と言っておく。
弟君と妹ちゃんは、少し物欲しそうだけど、未だ必要ないだろうからね。
「さて。レベリング再開するか」と街道から離れる事にした。
レベリングの再開。
もう、弟君と妹ちゃんのレベリングは終了している。
なので、俺は生産をしながらおびき寄せ。
タマーラは各種魔法の熟練度上げ。
ラーレも治療魔法や聖魔法の熟練度上げ。
まあ、本当は、そんな他の事に意識を割くのは危険なんだけど。
流石に、ハイネイルベアを誘き寄せた時は、そんな事していなかったけどね。
でも、2匹のハイネイルベアのおかげで、未だ日が高いうちにレベリングを終えて都市に帰る。
宝箱は、残念ながら2個ともファングウルフを倒した時に発生したから、大したものは手に入らなかった。
なお、弟君と妹ちゃんも、もう1級職でレベル上限だから、それなりのステータス、という事で、走って都市へと戻る。
そんな中、聞こえて来る弟と妹に愚痴っぽく説明している声。
「はぁ。
私が3級職だなんて。
しかも、隠密と魔導士と匠の上位職の忍び。
格納箱スキルに才能が無かったのは、ちょっと残念だけど。
料理、感覚強化、剣技、体術、水魔法、風魔法がもうLV10MAX。
ハイスキルの雲霧魔法もLV3で取得したけど。
昨日までの私は何だったの」
そう。
彼女は忍び職に就けた。
問題は、上忍に就けるかどうか。
更には、戦闘士の才能が開花して、極忍の才能の開花により就ける様になるかどうか、なんだけど、それはゲームで知っている事だから、ここでは言わないけどね。
そう思いつつも「未だ上忍に就けるかどうかの確認もあるし、才能の開花もありそうだけどね」と言ってしまう。
すると「また、男の勘なの」とタマーラが反応してくる。
「そうだね。今の俺と同等以上になってくれる気はする」
「そうなの?」とタマーラが何故か驚いている。
「俺は器用貧乏になるだろうからな。
勿論、極忍を目指すんだけどさ」
「大神官とテイマーの力もありますもんね。
でも、器用貧乏と言うのとは違う気がしますけど」
そうラーレは言ってくれるが。
「どうかな。極忍になれれば兎も角、今のままだと中途半端だよ」と俺の認識を言っておく。
まあ、嘘なんだけどね。
そんな俺に「まあ、5級職を目指しているならそうなんだろうけど」とタマーラは何故か不服そうに言ってくる。
すると「5級職を目指しているんですか?」とチェチーリアが確認してくる。
まだ話していなかったか。
いや。
話していた筈。
という事は、実感が無かったのか、嘘だと思っていたのか、かな。
なら、具体例を入れて認識して貰っておこう。
そう思いつつ、彼女に話しておく。
「うちの両親が4級職の魔導騎士と大賢者だったのに、二人で日帰りの狩りに出て戻って来なかったんだ。
だから、俺自身は5級職を目指し、パーティとしては5級職2人以上、4級職3人以上、3級職なら6人以上を目指すって感じなんだ。
勿論、そうなったとしても危険な場所には行っては駄目なんだろうけど」
そう言うと、黙り込んだチェチーリアと弟君と妹ちゃん。
そして弟君が言ってくる。
「その位じゃないと、都市から出ちゃ駄目なんだ」
「さあ。親父は魔物の感知漏れが少ない斥候系の仲間が欲しいって言っていたから、忍びや上忍なら一人ででも大丈夫なのかもしれないけど。
それでも、危険な目にはあっているからな」
「Dランクの魔物を狩りに行ったのにCランクの魔物に襲われるんだってさ」とタマーラが補足してくれる。
「そんな感じ。
運が悪かったら、あれがBランクとかAランクになるんじゃないかとすら思うよ」
そう俺が言うと「姉ちゃん」と不安そうに姉を見る弟君。
なので、少しは安心材料になる事を言っておく。
「という事で、明日は冒険者ギルドの新人講習を受けるんだけど、チェチーリアも今日申し込んで一緒に行こうか。
そう言う話をもっと聞けるかもしれないし。
まあ、講師が嫌な奴だったら途中で退出するけどね」
そう言うと「今から申し込んで大丈夫かな?」とタマーラの方が聞いてくる。
「ああ。講習の内容にもよるけど、多分俺と同じ講師になるだろうから」
「あ~、そっか」とタマーラは納得した感じに。
そんな会話をしていたら、城壁の門に到着。
弟君妹ちゃんも一緒に来ると言うので、そのまま冒険者ギルドへ。
受け付けのオッサンの列に並び、待つこと数分。
俺達の番になった。
主人公は、最低限のレベリングを終えて、無事に都市に帰り冒険者ギルドへ。
何をするのでしょう。




