第113話 危険な事をする理由
主人公は、戦利品で生産した物の売却時の分配について話しました。
自分とタマーラとラーレについて、差をつけたくなかったのですが、二人は違う考えの様です。
食事を終えて、各自準備をしてから宿を出て冒険者ギルドへ向かう。
すると、その道中で周りの様子を確認していた感じのタマーラが、周りに人が居なくなった途端言ってくる。
「あんた、私達を戦利品の分配とかで自分に依存させようとしているでしょ」
「ンフフフフ。
正解。
俺に依存させて離れられなくしたら、もう好き放題でしょ」
そう冗談ぽく言うと「そんな訳ないでしょ」とタマーラは怒っているが。
「まあ、他のパーティに引き抜かれない為でもあるよ」
そう真面目に答えると「それは、そうなのか」とタマーラは納得した感じになってくれた。
なので「そう言う事。何を気にしているのか知らないけど、二人にも良い生活してもらいたいし」と別の本音も言っておく。
すると「それで、貴方は大丈夫なの?」とタマーラが不審げに聞いてくる。
「あ~。時々1人と2匹で狩りに行かせてもらいたいかも」
そう俺の都合を言ったんだけど「なんで?」とタマーラは理解できていない感じ。
見た感じラーレもか。
そう思ったので、説明しておく。
「俺もレベルアップしたいと言うか、戦闘士を経て、極忍になれないかって思っているんだよね。
それ以外にも、賢者、魔法戦士、聖戦士にも就けないか、というのもあるけど」
そう言うと、タマーラは強欲だな、ラーレは凄いです、と言う感じだろうか。
そう思いつつ、話を続ける。
「その才能を開花させる為には戦う事が必要そうでしょ。
ポポとチモの進化もさせたいから、そっちのレベル上げも必要だし。
後は、稼ぎもパーティで行くより、一人で行く方が稼げるんだよね。
まあ、2人が居ると行けない危険な場所に行くからだけど」
「な、何考えているのよ。危険な事なんてしていたら、あっという間に死ぬよ」とタマーラは俺を怒って来るが。
「ああ。安全マージンをとっているつもりでも、ギリギリって事が何度かあったから、その辺は実感しているんだけどね。
だけど、Cランク位の素材は欲しいし」
「グレード2のモノが造れるからですね。でも、全員で行くのでは駄目なんですか?」とラーレは心配そうに言ってくる。
「いや~。守り切れないかもしれないからね。
ポポやチモにも街道近くで待っていてもらって良かったって思ったくらいだし」
「そ、そんな」と過去に危険な目にあったらしい、程度でもラーレは心配してくれている様だけど。
「まあ、同行して貰うにしても、少なくとも2人の職業の才能を確認してからの話だね。
と言うか、俺が5級職になった後になるのかな」
そう言っても「なんで、そんな危険な事しているのよ」とタマーラは未だ納得していない感じだ。
「安全マージンはとっている上での話なんだけどね。
俺の勘だと、極忍にはなれる気がするんだ。
それになる為には、戦い続けるしかない」
「死んだら何にもならないでしょ」とタマーラは当然の事を言ってくるが。
「だから、安全マージンはとっているんだけどね」
「それでも危険だったんでしょ」とタマーラはお怒り状態のまま言ってくる。
「ああ。安全にってDランクの魔物狩りに行ったらCランクに襲われるからね。
キッチリ隠れての狩りなのに」
「そっか。偽装スキルの隠形で隠れての狩りなのか。それでも、危険なんだ」とタマーラは眉をひそめている。
「そう言う事。今の処Dランクの魔物を狩りに行ってCランクに襲われるくらいだけど、これがBランクどころかAランクに襲われる、とか想定すると、2人は連れて行けないでしょ」
「Aランクとかに襲われたら、貴方はどうするのよ」とタマーラは俺の発言に突っ込んでくるが。
「偽装スキルや影魔法や地形とかを使って逃げるだろうね。
それは、一人じゃないと出来ないから」
そう言うとタマーラは不満そうに、ラーレは不安そうにしているが、何も言ってこない。
そうしているうちに、冒険者ギルドへと到着した。
主人公は分配は平等にするから時々一人で狩りに行かせて欲しい、と言ったのですが、危険だと二人には不評の様です。




