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第100話 犯罪者と世界の理と相続

 主人公は、二人目の仲間を勧誘しに行きました。

 また失敗するのか、成功するのか。

 少なくとも酷い現状から救ってあげたい、と思っている様ですが。

 出来るだけ、ゲームと同じ状況で仲間に勧誘する。


 それが過去の失敗から学んだ事だけど。


 大丈夫だ。


 仲間に出来なくても、彼女をこの状況から救い出せれば、それで良いし。


 そう決断して、ゲームの通り声を掛ける。


 「冒険者として一緒に頑張ってくれる仲間を探しているんだ。

  俺の仲間になってもらえないかな」


 そう声を掛けたんだけど混乱している。


 まあ、まだ生産者の筈だしね。


 ゲームを最初からやり直す場合には、職業の素質は同じでも才能は毎回少し違ったりしていた。


 彼女の場合、ゲームで必ず最初から才能が開花していた1級職は、生産者と神官と動物使いか。


 戦闘力は、そこだけ見ると、あまりない仲間だけど。


 「君には才能があると思っている。

  まあ、男の勘なんだけど。

  仲間になってもらえないかな」


 そうゲームの通りに声を掛ける。


 「で、でも私」


 その言葉の後に、と思っているとゲームと同様にやって来た。


 「なによ、あんた達。ねえアンタ」と出てきた中年の狐人族の女性が店の中に大声を掛けている。


 ゲームと同じだが油断は駄目だ。


 そう思っていると、直ぐに出て来る猿人族の中年男性。


 彼女の叔父と叔母だ。


 「何だ、てめえら」


 「彼女に冒険者仲間になってもらう為に口説いているんですが」


 「あぁ。此奴は、借金まみれのどうしようもない愚図だ。

  だが、借金を返すまでは何処にもやらんよ」


 そう叔父が言ってくるので、ゲームと同じ様な内容を発言しておく。


 「そろそろ食事を与えて普通の体型にして、娼館にでも売ろうと思っているのに?」


 「あぁ。借金が払えないんだから当然だろう」

 「当然よ」


 そう言ってくる連中に切れそうになるが。


 どうせ、此奴らはお終いだ。


 そう思いつつ、ゲームの発言をなぞっていく。


 「ふ~ん。俺はLV10MAXの鑑定スキル持ちって言えば分かるか」


 ゲームだとLV7以上の鑑定スキル持ち、感覚強化スキル持ちとか言えば良かったんだけどね。


 そう思っていると劇的に奴らの様子が変わる。


 「なっ」

 「えっ」


 「で、何か文句があります?」


 「な、なんでよ。

  義理の父が亡くなった時に、私達には一切お店のモノを相続させてくれなかった。

  だから、それを返してもらっただけなのに」


 あ~。


 モノの所有権の相続は、物の所有権・所有者も管理している世界の理が、被相続人の意思を読んでしたりするからな。


 意思がない場合は、相続人全員の共有物になり、相続人の意思を読み取り、世界の理が共有物のままにしたり新たな所有者を決めたりするんだったか。


 なのに共有物になっていないという事は、親に対して此奴が何かをしたから相続人にしないと言う意思が働いたのだろう。


 そう気が付いたので、ハッキリさせておく。


 「それは、世界の理にでも文句を言うんですね。

  キッチリ犯罪者認定されている、と言う事実は、消せないでしょうけど」


 「チッ。そんな愚図、お前にやるよ」

 「私達には、何もくれなかった彼奴らが悪いのよ」


 そう言って二人は店の中に入って行こうとするが。


 「彼女のモノで持って行けるものは持って行きますよ。

  その理由は、分かりますね」


 「クソッ」と言ってゲームの時と同様に慌てて中に入っていく二人。


 これから、自分達がどうなるのか、ある程度理解しているのだろう。


 慌てて店も閉めている。


 「これで、君を縛るモノは無い。

  俺の仲間になってもらえないかな」


 そうゲーム通りに言うと、驚いた表情のまま頷いてくれた。


 正直、理解が追い付いていないんだろうけど、ゲーム通りだから良い筈。


 これでゲームだと仲間になったけど。


 そう思いつつ「俺の名前はショウソウ。此奴がポポで此奴がチモ。彼女がタマーラだ」と自己紹介。


 「私は、ラーレです」


 「よろしくね、ラーレさん。

  タマーラ。

  彼女に付いて行って、出発の準備を手伝ってもらえないかな。

  肌着とかもあるだろうし。

  ああ。

  格納箱持ちのチモは連れて行って。

  人の言葉はある程度分かるらしいから、格納してとお願いすればしてくれるから。

  荷物を纏める為の袋とかも格納箱に入っているから、チモに言って」


 「キュ」


 「後、店のモノでも思い出のモノなら持ち出して大丈夫だと思う」


 「そう、なんですか」とラーレさんは半信半疑だ。


 「そう。ラーレさんの両親のモノだったモノならね。

  心配なら犯罪にならないか、俺が鑑定しても良いし」


 鑑定して所有者を確認すると分かると安心した様で「は、はい」とラーレさんは返事をしてくれた。


 なので「タマーラ、お願いね」とタマーラにお願いして出発の準備に入ってもらう。


 「わ、分かったけど、後でちゃんと説明してよ」とタマーラは未だ何か言いたそうにしている。


 なので「ああ」と了承の返事をすると、2人と1匹は雑貨屋兼住居の中に入って行った。

 主人公は、ラーレを仲間に誘うのに成功した感じです。

 しかし、何故ラーレはこんな環境に居たのでしょう。

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