第99話 二人目の仲間候補
主人公は、タマーラを生産者職から卒業させ、魔法使いで最低限のレベル上げをして、一度一緒に町に戻る様です。
町へと走りながらタマーラがスキルの状況を教えてくれる。
魔法使いになって心に余裕が出来たのか、多少は信頼されたという事なのだろう。
「魔力操作と水魔法と土魔法が、LV2になった。
才能普通って事だよね。
だけど、生活魔法と杖技はLV1のまま。
才能低いだね」
「生活魔法、欲しかったとか?」
「貴方に依存するのもね」
「まあ、俺と別れた後に新しい女性の仲間も作り易いか」
「だから、取り敢えず良いけどさ」
「タマーラの場合、才能低い生活魔法だと、既に就けると分かっている匠でもレベルが上がるから匠と魔法使い職でLV10MAXになりレベル3。
魔導士に転職出来てLV10MAXになってLV4。魔法戦士、魔道騎士に転職しLV10MAXになってLV6か。
簡易トイレはそれで造れるようにはなるけど、Eランクの魔物なら、壊すのに時間が掛かるって強度だったかな」
「まず、魔法戦士と魔道騎士に就けるかどうかが問題でしょ。
そこまで行ったら、その強さで普通に生活魔法が高レベルの女性の仲間だって出来るわよ」
「そうか。まあ、タマーラは、魔法戦士には就けそうな気がするけど」
「なら良いけどね。人生の選択は色々と出来るから」と言いつつもタマーラは半信半疑って感じか。
だけど、俺は就ける事を知っているから別の事を指摘しておく。
「まあ、俺の親が4級職でも帰って来られなかった、と言うのをどう考えるかと言うのはあるけどね」
「拘るのね。それに」
「愛する息子の元に無念にも帰って来られなかった、とは言わないけど、そう言う事は多そうだからね」
「……、そうね。私の両親は3級職と2級職での6人パーティで帰ってこなかったから」
「あ~。俺達は似ているって、そう言う意味もあったのか」とゲームの設定集に載っていなかったと思いつつ答えておく。
「そう言う事。
強くならないと。
貴方の言う様に、可能なら5級職にだってならないと」
「まあ、気負ってもしょうがない。
今は、才能の確認をしないと。
まあ、俺は終わっているから、才能の開花が出来ないか、だけど」
「ええ」と言った会話をしていると、町の門に到着した。
市町村を守る城壁にある門の使用料の形には幾つかある。
まあ、税金なんだけど。
入る時だけ払うタイプ。
まあ、高めだ。
出入りする時に払うタイプ。
こちらは、出入りする時に取るから2回徴収と言う前提なのか、比較的安い。
後は、税を払った時に日付と日数が書いてある通行証を受け取り、その期間はその通行証を見せると門を使用できるタイプ。
これは、基本高めだけど、一日に何度も出入りするなら当然安くなる。
市町村で採用している方式が違うし、市町村によってはどの方式にするかを選べるんだけど、ここは出入りする時に払うタイプ。
という事で、町から出る時と同様に100GAZUを2人と2匹分払って、町に入る。
まだ、午後一時。
午後0~4時までが、仲間に出来る時間だった。
そう思い出しつつタマーラに言っておく。
「これから、仲間を迎えに行くけど。
その過程で、多分色々と言いたい事はあるだろうけど、黙ってみていてくれるかな」
「そんな状況なの?」とタマーラは訳が分からず困っている感じで聞いてくるが。
「相手が、多分犯罪者だから」と確信の一つを伝える。
「えっ。犯罪者を仲間にするの!」
そうタマーラが驚いているので、ある程度状況を説明しておく。
「違う。犯罪者に騙されて酷い目にあっている娘を仲間にするんだ。
彼女にも事情や思いがあるだろうから、上手く行くかどうか分からないんだけどね」
「わ、わかったけど」と言ってタマーラは、納得出来無さそうな感じでポポとチモと一緒に付いてくる。
ああ。
彼女はゲームと同様に、店の裏側の裏通りにある共同の井戸で、土の付いた野菜を洗っていると感知出来た。
彼女のいる家は雑貨屋で、食料とかも売っているから。
その場所へタマーラと2匹を連れて行く。
するとタライに水を入れて野菜を洗っている若い女性が居る。
姿を見ると、ホッとすると共にゲームとの違いに胸が痛い。
ゲームだと容姿は体が小さめでやせ型ではあった。
ドワーフ族だけど、女性だから、男性みたいに樽体型ではないから。
ドワーフなのに華奢だった、と言っていい。
なのに、それと比較しても痩せすぎだろう。
奇麗に洗ってはいるが、粗末な服装。
未だ16歳の筈なのに、赤切れしている手。
そして、やせ過ぎの手足。
ゲームだと、緑色の短めの髪のツインテールだったけど、栄養不足なのか、艶の無い髪がショートカットになっている。
クソッ。
奴隷なら、餓死で死ぬとその持ち主に責任が生じるからと奴隷にされてはいない。
しかし、死なない程度の食料しか与えられていないって設定だったか。
便利な道具として使われている毎日。
だけど、真面目で優しくて可愛いキャラだったが。
俺達が近づいて行くと、知らない人が近づいて来て警戒している感じだ。
いや。
ポポとチモに目が行くと、少し警戒が緩んだか。
動物使い、テイマー、精霊使いとして優秀な娘だったから、ノンビリした感じのポポとチモから俺の性格を読み取ったかもしれないのか。
感知した感じだと、店の中に彼奴らは居る。
なら、大丈夫か。
そう決断して声を掛ける事にした。
主人公は、ゲームでは仲間にしていた人に声を掛けるようです。
ゲームとの違いに心を痛めながら。




