表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
76/91

全員参加

今回から第四章がスタートです。

第一章は出会いを、第二章は人身売買などをテーマにしてきました。

第三章は、ナツの危機やらリクの拉致やら…危険がいっぱいな章でした。

そして第四章は、パワーアップしていこうと思っています。

会社も、1人1人も、アクションとか…あ、自分でハードルを上げてしまった…。

何はともあれ、引き続きお読みくださると嬉しいです。

第四章


4つの影がそれぞれ違う方向から近づいて来る。

ターゲットは1人。


4人の手にはそれぞれ銃やナイフが握られている。

ターゲットは丸腰だ。


しかし油断はできない。

ターゲットの強さを4人は知っている。


4人のうちの1人が銃を撃つ。

ターゲットは銃の引き金の音に反応し、素早く身を翻す。


別の1人が、今度はナイフを投げる。

ターゲットの足に向けて投げたナイフは、なんと靴の裏で跳ね返された。


残りの2人が同時にターゲットに向かって走る。


1人が手にした銃を構えるが、ターゲットの方が早かった。

ターゲットも2人に向かって走り出し、銃を持つ手を足で蹴り飛ばした。


近接戦が得意な最後の1人との一騎打ちとなる。

1人はボクシングの心得があり、ターゲットのボディに拳を打ち込む。

ターゲットは一瞬動きが止まるが、すぐに反撃をする。


互いに譲らず、打ち合いが続く。

しかし、最後にターゲットのフックが最後の1人の顎に決まった。



「コ、コウさん…ほ、本気出すなんて…ひど…い…です…よ…」

イサがセリから受け取った氷で顎を冷やしながら文句を言う。


「俺なんて、渾身で投げたナイフを足の裏で弾かれたからな」

ナツも口を尖らせる。


「私は手を足で蹴られた。思いっきり向かってくるから逃げようかと思ったよ」

セリも言う。


「コウさん、なんで銃の弾を避けられたんですか? すごくないですか?」

リクだけはキラキラした目でコウを見上げている。


コウは、リクに

「引き金の音、タイミング、集中してればわかるんだよ」


コウは4人を見回し、

「まだまだだな、抜かれるのも嫌だけど、もう少し強くなってもらわないと、みんなが仕事してる時におちおち寝てられねぇ」

笑いながら言う。



今日は訓練で、比較的経験の浅い4人を相手にコウが鍛えていた。


皆、それぞれが1人で依頼を受けることが増えてきており、それなりに計画を立て準備をして臨むが、想定外のことが起きないとは限らない。


臨機応変に戦えるよう、日頃の訓練は大事なのだ。


「想定外のことが起きた時は、一旦引くことだな。

無理して遂行しようとしても失敗する確率が高い。

チャンスは1度キリということはない。そこを肝に銘じておいてくれ」


「はい」

皆が返事をして訓練は終了した。


*****


「今回の依頼は、ターゲットの人数が多い。

以前やった人間狩りのようなもんだな」

タニがコウに説明を続ける。


「相手は組織の中の1つのグループだ。

まあ、弱小の部類だがな。

昔の半グレから少し大人になった輩が悪さをしているって話だ。


その組織の中にはグループがいくつかあって、その中でもリーダーの柏田朝陽ってのがいるグループが残虐な奴らでな、ありとあらゆる暴力を振るって回っている。


相手は誰かれ構わずだ。

暴力団よりタチが悪い。


警察も追ってはいるが、捕まらない。

アジトを転々としているらしい。スポンサーがついているようだ。


そこは今から調べる。

アジトの目星がついたら決行ということで、準備をしといてくれ」


タニが一気に説明をすると、コウが尋ねた。

「人数は? こっちは何人必要かな」


タニが答える。

「半グレ上がりの者たちだからな。正確な人数は把握できん。

出たり入ったり…出る時は死体だがな。

まあ、だいたい20人前後ってところか。30人より多いことはないだろう」


「曖昧だな。こっちは命がけなんだぞ」

コウがタニを睨む。


「わかってるって。

だから、総動員でもいいって」


「それを早く言えよ」

コウがさらっと言って出て行く。


タニは「ふーっ」と大きく息を吐く。

普通に振る舞ってはいるが、やはりコウの圧はすごい。


ちょっと休憩しよう、とタニは部屋を出てロビーに煙草を吸いに行くのだった。



*****



「スポンサーがわかった」

タニがコウに伝える。


「なんと、韓国の企業だった。

会社名は『UG電子』表向きはよくあるIT関連の会社だが、麻薬や闇バイトにも絡んでんだろ、どうせ」


「で、現時点でのアジトは、ここ」

タニがモニターの地図で1地点を指す。


「小綺麗なビルだ。

所有者はUG電子の社員。

だから破壊してもいいだろう」


(本当か?)

コウは思ったが、責任はタニがとるだろう。

「そのビルに他のテナントは入ってないのか?」


「ない。奴らだけだ」


「オッケー」

コウが計画を立てる。


「出入りが激しいだろうからな。

深夜がいいだろう。

必ずリーダーの柏田がいる時」


「みんなのスケジュールは?」


「いつでも空けれる」

タニが答える。


「じゃ、今夜から見張りを2人、他の者は近くで待機。

チャンスがあればすぐに決行する。

いいか?」


「任せる」

タニが(やっぱり頼りになる~)と感心しながら頷く。




コウは皆を集め、段取りを説明する。


「まず今夜は俺とレイが見張りに入る。

待機場所はそのビルから車で1分。


俺かリクが連絡したらすぐに車で来い。

インカムと防弾チョッキを忘れるなよ。


アガタ、歩くなよ、目立つから」

コウが念のため釘をさす。


アガタはビクっとして首を竦める。

(なんでわかったんだろう、目立とうと思ってること…)


こうして、久しぶりの全員参加の奇襲作戦が始まった。


コウ、リク、ナツ、アガタ、シキミ、タマキ、イオリ、クロ、イサ、セリ

殺し屋たちの夜が幕を開ける。


*****


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ