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リクの捜索③

*****


八方塞がりだった。

どの候補地にもリクがいる様子はない。


しかし、最後のあの爆発した建物、何故爆破させたのだろうか。何のために…。

唯一の手掛かりは、外国人の男だった。

会社に連れ帰って、医者(闇)に手当をさせたが、言葉が通じない。

何語だったら通じるのか、日本語がわかるのに通じないふりをしているのか…。


とりあえず、コウは礼を言った。

「ありがとう。君が逃げろと言ってくれたから、俺たちは生きている。助かったよ」


外国人の男は、何やら雰囲気で理解したのか、頷いた。


「俺たちは、連れて行かれた仲間を探してるんだ。

リクという若い男だ。見ていないか?」


外国人の男は少し首を傾げ、「リク?」と言った。


しゃべれるじゃーん、と誰もが思った。


「そう、リク、知ってる?」

ナツが勢い込んで聞く。


男はやはり首を傾げながら少し頷いて「たぶん」と言った。

片言ならわかるのかもしれない。


「君の国はどこ?」タニが聞く。


「ベトナム」と言う。


「ベトナム語だ!」

早速タニが翻訳アプリを起動させる。


「リクという男を知ってるの?」

「たぶん知っています。縛られて閉じ込められていた」


「あの建物に?」

「はい。でも爆破するから別のところに連れて行かれた。私はスイッチを押して外に出たら撃たれた」

「あ、ごめん」

コウが一応謝る。

「いいえ、私たち、きっと悪いことしていることわかっている。ごめんなさい」


「リクはどこに連れて行かれたのかな」

「わからない。でも、たぶん遠いところ、スリーアワーズって言ってた」

「3時間かかるところ…」


「君はこのあと、どんな支持を受けているの?」

「何もない。見張りで雇われただけ。もう報酬もらったから家に帰るだけ」


「何か、他に気づいたことないかな、行き先に何かがあるとか、リクを連れ去った目的とか」

男はしばらく考えていた。

もともと真面目な性格なのだろう。


「ヨットハーバーって聞こえた気がする。違うかもしれないけど。

連れて行った目的は、自分たちの仲間になってほしいから」


「ヨットハーバー…調べて!」

タニが調査部に叫ぶ。


「くっそ」

コウが唸る。

「あいつら1人残らず駆逐してやる」


皆、そっとコウから一歩後ずさった。



*****



リクは、トイレから戻ると、ロープに繋がれたまま、また手を後ろで拘束され、移動させられた。

やはりトイレと反対側のもう一つのドアが出口だった。


ドアから出ると、車に乗せられた。

運転手と助手席に厳つい男、そして後部座席に自分と背の低い男が乗った。

どこに向かうのか、何か手掛かりが残せないか考えたが、どうにもできなかった。


もし、このドライブが長い距離の移動だったら…。

リクはまた頭の中で計画を練り直していた。





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