第十八話ー次回!小畠の運命やいかに!(某戯王のやつはやめました)ー
こんにちは、こんばんは!梅木仁です。
継続的に週1での投稿となっております!
それでは十八話どうぞ!
小生の脳内ではシナプスがつながり合って、必死に思考を展開されている。
大前提。女の子の部屋を訪問する。
その女の子とは九条凛という女性に出会ってたった二日の異性である。
今回の事案は、確かに他の女子が同伴するとはいえ、出会って二日という短期間で、男子が一度は気になるであろう女子の部屋に、訪問するという夢が実行に移されようとしているのである。普通、原則、年頃の女子の部屋に入るとなると、ある程度仲が良くなったり、彼氏―彼女の関係、つまり「リア充」でなければ不可能だ、というのが通説的理解ではないだろうか。
もちろん、例外もあると小生は検討する。
親戚、幼なじみ、近所など、あらゆる例外は確かにそこに存在するが、小生が九条凛との関係でそれに該当する事実はない。
つまり・・・。この場合、原則に立ち返って考える。つまり、つまりだ、こういうことが仮定される。
九条凛は小生との関係において、恋愛感情を持っている。誘っている。
一方、この仮定の後において、小生の理性が思考の暴走(妄想)にブレーキをかけ始める。
待て、小生は何を考えているのか。単純に小生は帰宅の途上に、たまたま「女の子の部屋があるだけ」であって、今回の事案は「帰宅」という行為の一環である。
例えばそれは、帰宅途上にたまたま猫があって、少しばかりその猫と戯れる程度に過ぎない。猫に限らなくても、帰宅途中に公園があって、そこのブランコで少し遊んでから帰ろうというような比較的、遊戯的なニュアンスもある。したがって、リア充だの考察する余地はない。
となれば、「九条凛は小生との関係において、恋愛感情を持っている。」などという仮定も成り立つ余地がない。
小生はそんなことをぶつくさと考えながら、四人の後ろを歩いて行く。
「なあなあ、コバ!少し緊張すんだけど、九条さんの家ってどんな感じなんだろうな~めっちゃ緊張してきたわ!」
俊が小声で話しかけてくる。
「なぁ~に、帰り道に少し立ち寄って話すだけだよ、大丈夫大丈夫笑」
コバの言葉に小生は先ほどの後半部分の解釈を展開して釈明する。
「とかいって、コバも緊張してんじゃねえの?笑」
「ふっ、まさか、内心で少しだけだよ笑」
前を進む三人の後ろで俊と小生は思わず笑みがこぼれる。
そりゃあ、この思春期に他人の、それも異性の部屋にお邪魔するんだから・・・緊張しないわけがない。それがたとえ複数人だとしても。
「そろそろ着くよ~」
九条さんが前で声をかける。
「へぇ~なかなか駅から近くていいね!私もこういうところがよかったな~!」
「そうね、確かにとても通いやすいわね。でも、少しくたびれたわ。」
「だから~もうすぐだって、芦湯さん。お!見えていた見えてきた」
「あ、あれなんだ!めっちゃ綺麗じゃん!」
確かに、このアパートは白色を基調とした石造りの外装だ。綺麗に見えると思う。
「そうだよ~新築の物件なんだよ♪今日だけじゃなく良かったら、これからも遊びに来てよ!」
「そうだね~スーパーとかコンビニは近いの?」
「うん!すぐそこだよ~歩いて七分くらいのとこ!」
「それはとても便利ね、九条さん。私もここに住もうかしら・・・」
小生は少し渋い顔をしながら歩く。そりゃそうだ、だって小生の家だし、冗談だろうけど、芦湯さんまでここで住むってなったら・・・勘弁してくれ・・・。
「お、おい。コバ、ここって・・・」
俊は気づいたようだ。もう今さら隠すこともないか・・・。
「そうだよ、俊。」
「お、おう。やっぱおまえんちだよな・・・?てことは、九条さんとどういう関係だよ。」
俊は怪訝そうに小生に小声で質問する。俊の考えること、反応は予想済みである。
「安心せ~や。あとでちゃんと話すから。」
とりあえず、先延ばしにして、小生と俊は少し距離のあいた三人との距離を詰めた。
「さて!着いた!ちょっと片付けてくるから、そこで待ってて~!」
九条さんの部屋の扉の前に四人は立つ。
言い換えれば、向かい側の部屋の前に立つということでもある。言うまでもない、「向かい側の部屋」は小生の部屋である。幸い、小生の部屋の扉を背に向けているために、まだなんとかバレてない。もっとも、俊はチラチラと後ろをみているが・・・。
「そういえば、新築物件の割には、入居者が少ないわね・・・ポストは四つ設置されていたのだから、きっとあと三人・・・」
芦湯さんがアパートの話を始めてしまった。まずい。
だが、ポストを見られただけでは小生の部屋には気づかない。なぜなら、ポストには部屋番号が記載されているだけで住居者の名前は書かれていないのだ。
「たしかにそうだね~!コバくん、こういうところいいよね~?笑」
うわ~・・・みっちゃん・・・それ小生に振りますか・・・。
だが、みっちゃんは振り返って、小生を見たとき、「何か」に気づいてしまったようだ。
俊はそんなみっちゃんを見て、こくりと一度頷く。やい俊、お前が認めてどうする笑
ポストには確かに、住居者の名前はない。でも、部屋の前には名前札がかけられている。つまり、目の前の部屋の扉に「九条」とあれば、背にある扉にも「小畠」と書かれた札がかけられているのだ。
「コバくん・・・その・・・九条さんとはそういう関係なの・・・?」
みっちゃん、顔が笑っていない。
「い、いや!待って、みっちゃん!確かに九条さんの部屋の向かいは小生の部屋だけれど、そういう関係じゃないよ!それに話が跳躍しすぎだから!」
小生は懸命に抗弁する。
「あら、小畠くん・・・そうだったのね。お似合いだと思うのだけれど笑」
「コバ・・・やっぱあとで処刑。」
「だから違うっての!三人とも!勘違いせんでくれ!」
そんな折。九条さんの部屋の扉が開く。
「準備できたよ~!ささ上がって上がって~!」
全く状況を把握せず、笑顔で迎える九条さん。
それに対して、ふくれっ面のみっちゃん、クスクスと愉快そうに笑う芦湯さん、よくわからない顔をする俊。
「ん?なんかあったの??笑とりあえず上がってよ~笑」
九条さんは何の気なしに言う。
多分、修羅場という言葉は似合わない。
でも、小畠逸太の正念場が始まりそうな予感を感じながら、小生たちは九条さんの部屋に上がった。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
今話、もう語らぬを良しとしましょう。
次話にて。彼の抗弁を聴きましょうか。
事務連絡。
以前より申し上げている通りです!いろいろ大変な時期ですが、頑張っていきます!




