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リア充応援計画  作者: 梅木 仁
こうして物語は幕を開ける。
17/28

第十七話ー九条凛と佐々木由梨乃と芦湯成美と太森俊と小畠逸太ー

こんにちは!こんばんは!梅木仁バイキンマンです。

今話も日常ほんわか編のような感じの作品になっています。

それではどうぞ(*^_^*)

「え、芦湯さん、何を言っているのかわからないなぁ~」

小生は苦笑いをする。少し引きつったような笑顔になっているかもしれない。

電車はすでにホームに到着した。小生たちはそれぞれ降車して改札に向かって歩き始める。

芦湯さんはそれでも攻撃(?)の手を緩めない。

「あらあら、小畠くん、私、知っているのだけれど。あなたがテスト終了十分前になって、『やばい、やばい、やばい・・・』って焦りながら、周囲を見渡して、私のことを見てたでしょ?笑」

彼女は愉快そうに小生に言い放つ。

小生は改札へ歩きながら何も言い返せずにうつむいて黙ってしまう。

内心はこうだ、全く、事実に誤りはありません、と。

「ふ、黙るということは、図星なのね笑」

芦湯さんは明るい笑顔だ。小生はうつむきつつも彼女の表情を見ると、なんとも彼女は愉快そうな顔をしている。人の笑顔はやはりどんな人でも綺麗だ。特に、芦湯さんのような艶やかな黒髪ロングの彼女には、おしとやかな笑顔も似合うが、はっちゃけた笑顔も時に見てみたくなるものである。

今はいじられている場面だというのに、こんなことを考えている自分もどうかと思うが。


そんな彼女はさらに小生のテスト中の行動を暴露する。

話を聞いているだけのみっちゃんにもこう言ったのだ。

「そういえば、佐々木さん。小畠くんはあなたのことも見ていたわよ。」

「え!コバくん、私の答案みたの?あ~!カンニングだ!いけないんだぞ!」

みっちゃんは顔を赤くして、ぷんぷんと怒った。そんな怒ったみっちゃんも普通に可愛いと思ってしまう小生がここにいる。

「い、いや、俺は答案用紙は決して見てないよ!と、というか、芦湯さんは空を見てたし、みっちゃんは普通に見直ししてたっぽいし・・・あ、数学の時間の話ね!」

小生はとりあえず抗弁する。

「「つまり、見ていたことは認めるってことね?」」

「う・・・うん。見ていたというより見たって感じだけどね。」

「なるほど、故意はあったのね。これはいけないわ。」

芦湯さんがメモ帳を取り出して小生の証言をメモする。ちょ、待て待て。小生には黙秘権がないのか!?だが、小生が芦湯さんとみっちゃんを見た事実には変わりない。

「あ、芦湯さん?なぜにメモを?」

「え、なんでもいいじゃない?何かまずかったかしら?笑」

「いや、まあ、別に・・・」

黙秘権のことは伏せておこう・・・。


小生たちは改札でICカードをタッチして、新宝南駅前の朝の集合場所に出る。

目的地であるバスターという喫茶店は、その集合場所から約50メートルほどのところにある。

「で、小畠くん、お二人さんの答案はどうだったの?」

九条さんが興味津々に聞いてくる。

「え、まだこの話続いてたの?だから、答案の中身は見てないって!それをやったら本当のカンニングになっちゃうじゃん!」

「ちぇ、自白を取れるかと思ったのに・・・カンニングだったら、勝負に関係無く反則負けにできたのに!」

九条さんは地団駄を踏んで悔しがる。いやいや、そんな大それた事を入学式から二日目に仕掛けられるかっての!というか、大切な友人の信頼を裏切るようなことはするつもりはないぞ!!

「ところで、太森くんはどうだったのかしら。クラスが違うけれど、やっぱり小畠くんと同じように・・・笑」

芦湯さんは笑いながら、俊に問いかける。俊までも・・・疑惑の目が向けられた。

「いやいやいやいやいやいや!!!カンニングとかないから!!!」

俊はとにかく否定した。でもその表情には少し焦りと不安が見受けられる。

「な、なあ、ところで、もうすぐ着くぞ!」

俊が話をそらすようにして芦湯さんに言う。

「え、なんか太森くんの視線、感じちゃったんだけど・・・もしかして・・・」

九条さん、もうやめてあげて!!

「お、俺は見てないぞ!」

俊も否定を続ける。耐えろ、耐えるんだ、俊!


「私の答案、じゃなくて・・・私に見とれて・・・」


顔をポッと赤らめうつむきながら、九条さんは言う。まるで恋をした少女のように。

「そんなこと、会って二日の女の子に・・・いや、うん。ないとは言い切れないか・・・」

俊が逡巡している。俊よ、そこは明確に否定するところだぞ!?

そんな俊を見ていて、芦湯さんが助け船を出す。

「まったく、太森くんも慌てちゃって・・・私は別にカンニングの疑いをしたんじゃなくて、テストが小畠くんと同じように、『苦戦』したのか聞いただけだったのに笑」

芦湯さんはそれでも、九条さんと俊の反応を見て笑っている。かく言う九条さんはもうけろっとしている。まったく、九条さんはよくわからない笑

楽しそうなのは結構だが、一方で小生と俊は上手い具合に芦湯さんにメンタルをえぐられた。

「さ、二人とも、いや、みんな、もうテストは終わったんだよ。今日は休もう!」

みっちゃんが号令をかける。ありがとう、みっちゃん。

「そうだよ!終わったんだ!解放されたんだよ!」

九条さんがみっちゃんに続いてポジティブな発言を続ける。

九条さんに関しては昨日の夕方からいろいろあったけれど、今だけはナイスということにしておこう。


小生たちはとりあえず喫茶店バスターの透明なガラスのドアから店内を覗いた。

この時間にして、多くのお客さんが店内にいる。座席はほとんど埋まってしまっていて、どうやら座ることができそうにない。

「とりあえず、注文だけしよっか・・・この人じゃあ、座れないね・・・」

みっちゃんが残念そうに言う。

「でもどこでゆっくりするんよ?ここらの近所ってなると、公民館は多分閉まってるし・・・そうなるとコバの家とか?笑」

俊が笑いながら冗談交じりに言う。冗談じゃないぞ、俊!

「ちょ!待て待て!俺は来客準備はできてないぞ!」

「え~前にコバの家に突然行ったとき、めっちゃ綺麗だったじゃんか!」

「それはたまたま掃除した後だったからで!!」

小生と俊が言葉の応酬をしていると、


「じゃあ、私のうち、来る?」


九条さんが不意に、そして軽い口調で言う。

は?ちょ!待てよ。俺の家に来るようなもんじゃないか!

内心で小生はそんなことを思いながら彼女の次の言葉を聞いていた。

「私、一人暮らししてるから、いつでも来ていいよ!どうする?よかったら来ない?軽~くお菓子とかもあるよ~」

「そうしたほうがよさそうね。じゃあ、九条さん、お願いできるかしら。」

芦湯さんは早くコーヒーが飲みたいようで少しせかしながら言う。

「え、いいの?男性陣もいるんだよ!?」

みっちゃんが驚いたように、九条さんに真剣な顔で言う。

「「で、ですよね~~」」

小生と俊の声を合う。そりゃそうだ。そう簡単に女子が男子を女子の部屋に入れるなんて事があるわけない。そこらへんは思春期なのだから当然だろう。小生と俊はおそらく同行できないと思われる。少し心が浮かれていた自分にちゃんと自分でメスを入れる。

「え、別に気にしないからいいよ~むしろ、男子が憧れると言われる「女子高生の部屋」を観覧していってくださいな~笑笑」

気さくな九条さんはどうやら小生と俊も招待してくれるようだ。

「本当にいいの?」

小生は最終確認のつもりで彼女に問う。

「いいって言ってるじゃん!笑さあさ、早く注文して私の家にいこ~!」


小生たちは店内に入って、注文カウンターに向かう。

「お金は私の家で集めるから、とりあえず、一括で買ってくるよ。注文は、コーヒーが芦湯さんと小畠くん、太森くんが抹茶、みっちゃんはシナモン。いい?」

九条さんが手早く注文をとりまとめる。

「九条さんはキャラメルにするの?」

「うんそうしよっかな~!」

「せっかくなのだから、アイスのトッピングをしてはどうかしら。」

芦湯さんの提案に反対はない。

「それじゃあ、それぞれアイスのトッピングで!」

九条さんはカウンターで注文をし、小生たちは店内の隅でできあがりを待っていた。

数分後、九条さんが手招きしたので、小生たちがおのおのの飲み物を取りにいく。

「じゃあ、私の家にしゅっぱ~つ!」

彼女の号令と共に、小生は実質的には、帰宅の途についた。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

今話は前話同様に、日常を書きました。いや~、こういった日常を書けば書くほどに、作者もこんな青春を送りたかったな~と思う今日この頃です。九条凛、芦湯成美、佐々木由梨乃、太森俊の四人のような友人がいなかったわけではないですが、少し切なくなってきます涙

でも、こうして小説を書いていると、いろいろな感情と出会えます。記憶を呼び戻せたり、ふと泣きたくなったり、笑いたくなったりと、紆余曲折ばかりですが、とても楽しいです。今日もこうして最終校正をしながら、30分のつもりが気づいたら1時間近く経過していました笑

本作品のタイトルの「リア充」は、本作品中は「恋愛関係」を指す言葉として用います。でも本当の「リア充」って、こういう「一生懸命であっという間に時間が過ぎている瞬間」のことを言うのかもしれませんね笑

話は少し変わって、近日いろいろな方とお話しさせていただく機会がありまして、高校生、同級生から四十代の年配の方までお付き合いいただいています。「小説を読んだよ!」とか、「タイトルとあらすじのギャップが草」などの当作品の感想をいただいたり、「リア充は爆〇だ」などの反対学説の主張、「人生は軸が大事だよ」などの人生のアドバイスをいただいたりしています。一方で、作者自身が「ぼっちであるな、孤高であれ」というスローガンを胸に高校生活を走り続けてきましたので、そういう経験からお話しさせていただくこともあります。また、多くの人に当作品の存在を知ってもらおうと、積極的にお話しすることも多くなりました。

以上、いろいろなことを書きましたが、当作品を読んで下さる皆さん、そしてお話し、いいえ、「共に時間を共有してくれる皆さん」へ。いつも本当にありがとうございます。小生自身、毎日が悪戦苦闘であることが多いのですが、救われるような気分になります。単純な言葉ですが、本当にありがとう。その言葉に尽きます。

最後に、事務連絡!

コミケに新作か外伝だすよ~(ただし1年後)!以上!

皆さんの五月の終了による、五月病からの快復を祈って後書きとします。

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