第十四話ーオリエンテーションテスト!(中編)←作者はこんな経験してへんでー
どうもこんにちは、こんばんは、梅木仁です。
いやぁ~!GW楽しんでますか?小生はゆっくり羽を伸ばしています!
というわけで、ゆとりがありますので十四話となります!
それではどうぞ!
昨日同じ道を通って、校門をくぐり、校舎への道を歩いているのにも関わらず、今日はなぜだか足取りが軽いように感じる。
天気が晴れだから?
一日経って、なんとなく慣れたから?
昨日とは何かが違うから、ここまで気分がいいのである。
そこにはきっと、四人の友人がいるからだと思う。
太森俊、九条凛、佐々木由梨乃、芦湯成美(まだ仮)。そして小生こと、小畠逸太。
小生自身、入学してたった二日でここまで、親しく知り合える人ができるとは思っていなかった。
俊は中学校までの友人だったから当然だとしても、九条さんに関しては彼女から積極的なアプローチがあった(一部よくわからないところもあるけれど)。みっちゃんについては、昨日思わぬところで助けてくれたことが契機になった。芦湯さんについては、いろいろ、まあ、まだまだ壁がありそうだけれど・・・笑
そんないろいろな馴れ初めと、袖振りのおかげで、とりあえずしばらくは面白い高校生活になりそうだ。
「やい、昨日と同じ展開すな!」
「昨日?コバくんと太森くん、なんかあったん?」
「そうなんだよ・・・昨日も同じように、コバが上の空で歩いててさ、話聞いていないんだよ。まったく、もう・・・」
「コーーーバーーーターーーケーーーくーーーん!!」
小生ははっとする。いかんいかん。今日は俊だけじゃない。女の子もいるんだ。
「ん!?どうした?」
「もう、『どうした?』じゃない!!」
「まったく、あなた、勝手に話しかけておいて、敵の状況も把握しないで、本当に勝つつもりありますの?敵を知り己を知らば百戦危うからず。」
出会ったばかりの芦湯さんには、早速あきれられたようだ。
「で、みっちゃんは何点だっけ?目標」
「私は270点くらいを目指すよ!九割あれば、勝ったも同然!」
みっちゃんは余裕の表情を浮かべている。
「私は、300点以外にあり得ないわ」
「「「「おおお!!」」」」
四人から自然と歓声が上がる。
「くっ・・・芦湯っち、やりよる・・・じゃあ私も300点目指す!」
無謀に思えるだろう。でも、そう、これが九条凛である。
「おいおい、九条さんも・・・待ってくれよ。この流れどうすんだよ!」
「ちなみに、コバくんは何点目指すの?」
「俺は・・・う~ん、240点。無難に攻めるよ。」
「じゃあ、俺も!俺も、240点で!」
小生と俊の目標点数に三人が首をかしげる。
「ふ~ん。二人とも草食系なんだね。」
「まったく、夢は大きくというものですのに。」
「違うよ、二人とも。こうやって言っておいて、さりげなく九割近く得点してくるんだよ、きっと!」
別にみっちゃんの言っているような意味はない。
理由はこうだ。小生は中学校でもそこまで奮った学業成績を残したわけでもないし、まして、三群校の宝南高校には、様々な事情で、高学力なのに三群校に来ている人もいるのだ。無難に攻めて問題はないと考える。
そんな目標点数の話をしているうちに、四階のそれぞれの教室にたどり着く。
「それじゃあ!お互いがんばろ~!」
「またあとでな~」
九条さんが声をかけた後、俊と九条さんは五組の教室に入っていった。
「さぁ~て、私たちもやりましょうか!」
といっても、小生たち三人は席が極めて近いので、じゃあね、みたいな挨拶はない。
六組の教室に入って、小生を真ん中にして、黒板向かって左が芦湯、右はみっちゃんが座る。
ところで。
宝南高校の始業時間は八時四〇分である。始業時間になると、担任が入ってきて出欠確認の後、朝礼が始まって九時から授業開始である。まあ、今日の予定に合わせて言えば九時にテストが開始されるわけだ。
小生たちは、七時一五分の電車に乗った。そうすると、教室には目安として七時五十五分頃に到着する。今日のように複数人で話しながら登校すると、それくらいになるが一人で黙々と登校すると、もう少し早く着く。
「なあなあ、勉強したか?」
「今日のテスト、何が出るんだろう・・・?」
「国語、数学、英語かぁ~、社会ないのかよ!」
教室内ではそれぞれが、思い思いのことを言っている。
小生はなにも勉強してきていないし、テストの科目くらいしか把握していない。
というか宝南高校は、入試という体裁があっても実質的には名前を書けば合格できるのが事実だ。
したがって、そんな高校のテストなのでそこまで意欲はなかった。
しかし!四人との対決が決まった以上、気合いは充分だ。手を抜くいわれはない。
始業までの約四十分間、小生はとりあえず目をつぶって、脳内に中学校の時のテストの問題を想起しながら復習していた。小生は、自分で言うのもなんだが、記憶力のいい方だと思う。間違えた問題、正解だった問題を、映像を再生するように脳内で流す。そうすると、なんとなくかもしれないけれど、ブラッシュアップしていく感じがする。そうして脳内で整理して、自分がテスト中に気をつけるポイントを確認していく。
そうこうして、じっくり考えていると、知らない間に四十分近く経っていた。
今日はクラス全員出席しているようだ。
「へぇ~、居眠りしちゃって余裕そうね、『小畠くん』で合ってるかしら」
芦湯さんが声をかけてくる。
正直な話、じっくり考え込んで集中していたので、彼女の素晴らしい、癒しの声で目が覚めた感があるので気分は最高である。
言っておくが、居眠りはしていない。
「いやぁ、別に居眠りはしてないよ、芦湯さん」
「え?コバくん、『ぐ~』とか聞こえたで?」
みっちゃんが会話に入ってくる。
「あら、やっぱり寝てたんじゃない」
「う、うそだぁぁ~~!!う、うそだろ?みっちゃん」
「うん、冗談だよ~笑」
こんなテンションでテストを迎えるのだ・・・笑
八時四十分になって、担任が入ってくる。
昨日、小生を部屋に閉じ込めて威嚇してきた佐伯明美先生である。
「みなさん、おはようございます。」
牽制するように、チラっと小生を見てきた気がする。自意識過剰かもしれないが。
「ええっと、今日はオリエンテーションテストです。よって手短に。特に連絡はありません。今日は三科目テストの後に四限にクラス人事を決めて、解散です~」
佐伯先生は粛々と事務連絡を進める。朝礼から五分くらいでだいたいの連絡が終わった。
「じゃあ、テストの準備をしましょうか、荷物は廊下に。」
先生の指示の後、それぞれがぞろぞろと動く。
いよいよ、テストが始まるのだ・・・。
そう思うと、少し緊張してくる。
「そんな緊張せんで大丈夫だよ~!」
ポンっと小生の右肩にみっちゃんが手を置いてくる。
「あれ、そんなに緊張してるように見えた?」
「ええ、具体的には佐伯先生が教室に入ってきたあたりから、ですけれど」
芦湯さんも声をかけてくる。ああ、多分昨日の佐伯先生との件があるからかな・・・。
それにしても、この二人、よく見てるなぁ~と思う。
「え、というか、芦湯さん、結構話すんだな」
小生が苦し紛れに話をそらす。
「コバくん、芦湯さんも緊張してるんやから話をしてあげんとぉ~笑だもんで、そういうこと言ったらかんよ~笑笑」
「そ、そ、そそそんな、緊張だなんて!ししぇません!!」
みっちゃんは的確に芦湯さんの心情を指摘している。彼女の反応からしてあきらかに図星であるようだ。
「そういう、佐々木さんこそ緊張しているんではなくって?」
小生のときよりも苦し紛れに話しを返す。
「へ?私?私は九割目標だから、大丈夫だよ~」
「だよね~」
小生も相づちを打つ。よく考えたら小生も八割目標なんだから変に肩に力を入れなくても自然体でいいんだ。
「それにぃ~満点目標じゃないしぃ~?」
みっちゃんが芦湯さんの顔をのぞき込むようにして笑顔で言う。
それ、あきらかに煽ってるって言うんだよ、みっちゃん!
「ふ、ふん!べ、別に、私は満点を取るだけですし!」
芦湯さんはそそくさと、廊下に行ってしまった。
「あーあ、行っちゃった~」
いやいや、みっちゃんが行かせたんだよ?
心の中で思いながらふと、笑みがこぼれた。
「ん?コバくんどうしたん?」
「なんでもないよ笑」
そんな感じで三人で話していたら、少し緊張がほぐれてきた。
そもそも、緊張していた理由といえば佐伯先生との昨日のやりとりがあったからだ。別段、テストだけに緊張しているということでもない。
なんで緊張がほぐれてきたかといえば、明らかに周りに楽しい友達がいるからに他ならない。昨日は初日だったこともあって一人だったけれど、今日は芦湯さんも、みっちゃんもいるんだ。友達をワイワイ会話していると、苦手な人がいる前であっても自然と落ち着いてくる。
そんなことを思いながら、小生は一限のテスト、数学の準備を始めた。
友人だからこそ、炎の火の粉が降りかかることもある、ということをそのときはまだ考えもせずに。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
今話はオリエンテーションテストの中編ということでした。いやぁ~すっかり仲良くなってきましたね。うらやましい青春を送っている彼女たちを見て、なんとなくほほえましくなりながら書いています。はぁ、もう歳だわ笑
そういえば、先日、新幹線に乗ったときに「2025年!二十年ぶりに日本で万博!」みたいなことが掲示されてました。モリゾーとキッコロからもう二十年ですかぁ。早いものです。あっという間ですね笑。そんな感じで日々しんどかったですがGWはゆっくりしています。
最後に、事務連絡。
前話あたりから連絡しているとおり、累計文字数が35000字を越えました!なので当「リア充応援計画」の外伝、もしくは新作を同人誌即売会で販売予定です。一年以上先の予定ですが、よろしくお願いします。
読者の皆様の有意義なGWを。




