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リア充応援計画  作者: 梅木 仁
こうして物語は幕を開ける。
12/28

第十二話ー通学手段が同じだと友達もできて仲良くなる説(作者は一人で自転車通学)ー

こんばんは。こんにちは。梅木仁です。

リア充応援計画、投稿が遅れまして、申し訳ありませんでした。

それでは、十二話どうぞ!

小生の一日は、こうして幕を閉じたわけである。

なにぶん今日はいろいろあったわけだが、それはもう振り返ってきたとおりである。

アシュナリ-さんと、19時頃までいろいろお話しして、その間に夕食や身支度を調えつつ、いろいろな雑談部屋にお邪魔してあいさつしているうちに、あっという間に時間は過ぎていった。

布団に入り、ゆっくり眠りにつこうとした。目覚まし付きの置き時計は0時を指している。


ガタガタ、ゴトゴトという物を運ぶ音がおよそ二時間前から止まらない。

こんな深夜に何事かと思う。深夜になると、近くを走るNRの電車が通過する音が聞こえてくることがある。それにしては、明らかににぎやかである。そしてその音源はとても近いように思われる。同じアパートには誰も住んでいないはずなのに・・・。幽霊の類いは大家さんの臼井さんよれば、問題ないと言っていたのだが、学校であった件といい、少し神経質になってしまうのは仕方のない。

小生は明日から学校が始まるというのに・・・。もはや“騒音”とも呼べるレベル。

小生はとりあえずこういう隣人の騒音のために買っておいた耳栓をして、眠りについた。


翌日。カーテンの隙間から太陽の光が漏れる。

五時四十五分になんとなく目が覚めたので、小生は布団でごろごろうとうとしながら、ウハキャスを開いて適当にサーフィンしていた。

六時の目覚ましが鳴って、小生は朝食の用意を始める。今日の朝食はシリアルである。

ドライフルーツなどの入った栄養価の高いシリアルに牛乳をかけて、大きめの金属スプーンで豪快にガッツリいただく。腹八分目まで食べたいところだが、節約のため軽く食事を済ます。

早々に食事を終えて、身支度を調える。洗面台に向かって鏡を覗く。特に顔色が悪いとかもない。寝癖もなし!

昨日着た制服はハンガーに掛けてしわにならないように整えてあるし、教科書なども昨日のうちにリュックに入れて準備を終えている。

制服の紫一色のネクタイを改めてキュッと締めて、ふうっと一息ついて小生はリュックを背負う。なかなか重量感のある登山用のリュックであるけれど、中にはいろいろと入れているので割と重い。しかし、昨日に比べる肩は軽いのは、生徒会長の会話のおかげかもしれない。

部屋のカギをして、アパートの廊下にでて・・・昨日と逆の流れで登校しよう。

と、思ったときだった。


「あれぇ~?小畠くん?どうしてぇ~??」


その声を聞いて、背筋が伸びる。

ここはアパートの廊下だ。学校じゃない。宝南駅でもない。なんなら駅前大通でもない。なんで彼女の声がここでするんだ、まさか・・・昨日の物音って・・・。

「小畠くん、おはよ!」

背筋が伸びた小生の前には、空室の部屋から出てくる九条凛の姿があった。

彼女の容姿は昨日と相変わらず。可愛いと言われれば可愛い。いや、可愛い。

「お、おう。どういうことなんですか、九条凛さん?」

「どうしたんよ、小畠くん。なんで敬語?(小生には聞こえない声で)ひょっとして小畠くんの下宿しているアパート間違えた?」

「いや、うん。昨日の今日で突然だなってね。」

「え、言ってなかったっけ。私、ここに下宿するんだ!」

「聞いておりませんし、発言の事実につき、記憶にございません。」

つい敬語になってしまう小生。

「もぉ~小畠くんったら・・・もういいや。とりあえずよろしくね!ご近所同士!」

「おう。う、うん。」

まったく理解が追いついていない。昨日の騒音が引っ越しの荷物運びの音だったとなれば納得いくけれど、彼女がこのアパートに引っ越してきた理由はわけわかめである。そもそも、このアパートに誰も住んでいない現状もおかしいはずであったのだが、最初の同居人、(いや言い方を変えなければならない)入居者が九条凛であることは恐怖を覚え気味で驚きである。

「さ、そろそろ行かないと、電車に乗り遅れるよ!」

彼女に引っ張られる形で、小生は九条凛と登校を始めた。

というか、始めざるを得なかった。彼女が後ろをついてくるから。


新宝南駅の前には敷地にしてバスケットボールコート2つ分くらいのオープンスペースがある。俊と小生は昨日もここで待ち合わせをしてから、通勤・通学で人があふれる電車に乗り込んだ。

時刻七時十分。俊は小生よりも早く、昨日と同じ集合場所のオープンスペースにいた。

「うっす!おはよ~!コバ。行きますかっと。」

俊は中学までの朝練の癖がついているせいか、朝からいつものテンションだ。

小生も、軽く挨拶を済ませ二人並んで、駅の改札へと歩みを進めようとする。

「お二人さん、ちょっと待ちましょうか。」

当然、九条凛のことを見て見ぬ振りをする俊に納得いかない彼女。

「はいはい、九条さんもおはようございますー」

明らかに小生の時の挨拶とは勢いが違う。まさしく棒読み。

「ちょっとぉ~太森くん、小畠くんとの差がひどいよ!」

「ったりまえだろ!!」

「ひどいよ!ぷんぷん!」

「あぁ~?じゃあ、なんで昨日九条さんは俺らのことをつけてたんだ?」

「そ、それは・・・」

「だいたいよ、その時点で、俺的には怪しいって思ってんだぞ?」

俊が九条さんに対してこういう感情を抱くのは、別段おかしいことではない。

彼女が小生たちをつけていた理由を知っているのは、小生だけであり、俊は知らないからだ。警戒まではしなくても、怪しいと思って距離を取るのはむしろ普通だ。

そんな会話をしていたら、七時十五分発三河田原行き普通電車の出発のベルが鳴る。

「うわ!やべ!いそげぇ~~」

俊の号令とともに、小生も走り出す。続けて九条さんも瞬発的に走り出す。

新宝南駅の改札からホームまでは一直線になっているため、階段の上り下りはない。そのため、さながら五十メートル走のように、学生、社会人がダッシュする。

「まもなく扉が閉まります。駆け込み乗車はご遠慮願います~」

とアナウンスされる直前に最後尾の車両に三人ともなんとか滑り込んだ。

というか、駅員はこの五十メートル走をみこした上で、早めにアナウンスして時間を調整しているのだ。


「待ってぇ~」


ダッシュする群れの中に、ひときわ輝く聞き心地のよい声がする。

小生の耳はこの音声をすぐさま聴神経を通して、脳に伝達する。

そして小生のスペシャル脳内音声データサーバーから波形を分析して、声の持ち主の特定を行なう。

この声は、昨日助けてくれたみっちゃんこと、佐々木由梨乃だ。五十メートル走の後のなぜか小生たちの息の上がり方よりも、少しつらそうに見える。

そんなみっちゃんも無事に最後尾の車両に飛び乗った。

「佐々木さん、みっちゃん、おはよう!」

小生は保険をかけつつ、彼女の名前を二つ呼ぶ。

「あ。小畠くん!コバくん!おはよ~さん!」

彼女も小生のように二通りの呼び方で呼ぶ。

「へぇ~、九条さんも太森くんも、三人とも電車通学なんだ。それじゃあこれからもよろしくだね~」

その声、もう最高。

「あ、みっちゃんさん、だっけか!おはよう!こちらこそよろしくな」

「佐々木さんも、よろしくね。」

俊と九条さんもみっちゃんにあいさつする。


「出発進行!乗降良し!」


駅員さんの確認のかけ声とともに、電車が動き出す。

小生は発車した瞬間に少し、体勢を崩す。作用・反作用の法則と呼ばれるやつだと思う。

体勢を崩した目線の先に、彼女はいた。

そう、昨日、入学式のあとに小生に現実についてひとこと言ってきた彼女。

隣の席の黒髪読書少女。

彼女は一人で、電車の乗降口にもたれかかりながら、イヤホンをして、

ガラス越しに見える曇がまばらに浮かぶ空を、遠い目で見ながら電車の揺れに身を任せていた。


小生も電車の揺れに身体を持って行かれそうになりながら、必死で足を踏ん張る。

奇しくも、数ヶ月後、ここにいる人たちとともに、学校を巻き込むけんかを始めるとは知らずに。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

重ねて、読者の皆様には、投稿が遅れましたこと心からお詫びします。ごめんなさい。

新学期が始まって、いろいろなことが動き出す中であまりに目まぐるしく周りがぐらついていたので、精神的にいい作品を作れる状況にありませんでした。(詳しくはTwitterのほうを。)

さて、不定期になってしまいましたが、できる限り、5日に一話か最低でも週1で投稿できるようにがんばります。

最後に、事務連絡。

十二話まで来まして、小生としても成長しつつあるかなとか思ってみたり見なかったり。

ですので、そろそろ主人公小畠逸太の過去編か、新しい作品の執筆を検討しています。

あまり中身を詰めてませんのでここまでしか言えませんが、そのように考えております。

そんな小生のリア充応援計画をこれからもよろしくお願いします。


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