復活の経緯
ディストールの名を聞いた神人は薄ら笑いを浮かべた。
かと思えば体を仰け反らせて高笑いを始めた。
「ふははははは!!!」
「・・・」
真朝は再び身構える。
「その結論に至るとはな!さすが我の娘よ!」
「ふざけないで!あなたに娘なんて呼ばれる筋合いはない!」
真朝は怒りに打ち震える。
「どうして!どうしてお父さんの中にあなたがいるの!?」
「いいだろう教えてやる」
真朝に問われたディストールは語り始める。
「時間の経過しない次元の牢獄、そこで過ごす事は人間には耐えられない苦痛だった、そしてそれは希望神人であろうと例外ではなかった、虚無の日々の中で奴はやがて思考する事をやめた、憎々しいとは言え唯一の話し相手だった奴が反応しなくなった時は我も嘆いたものだよ」
「・・・」
真朝達は黙ってディストールの話を聞き続ける。
「我も永遠にこのままかと思ったがある時次元の牢獄に声が響き渡った」
「魔物の王ディストールよ・・・」
「だ、誰だ!?」
「我が名は次元魔人バイアス、ディストールよそこから出たいか?」
「も、もちろんだ出たいに決まっている!」
ディストールはバイアスと名乗る声にすがる。
「よかろう、だが条件がある」
「な、何だ条件とは?」
「貴様を完全に解放するのは残念ながら不可能でな、自身の肉体を捨て、その人間に魂を宿らせるのだ、さすれば貴様を次元の牢獄から出す事ができる」
「ぬ、肉体を捨てるだと・・・?」
ディストールは逡巡するが心を決める。
「わ、わかった出られるに越した事はない、頼む」
「心得た」
バイアスが力を注ぐとディストールの魂は自身の肉体から抜け出し神人の体へと移る、それと同時にディストールの肉体は崩壊する。
「・・・これが希望神人の肉体、魔物の王としての力は低下するが代わりに希望神人の力を奮う事ができるか」
「さぁ行くがよいディストール、そして世界に新たな恐怖を・・・」
こうしてディストールは神人の肉体を得て現世に復活を遂げた。
「ふはははは!人間共に恐怖を!地獄の苦しみを!それが魔物の性なり!」
「させない・・・お父さんの体でそんな事絶対にさせるもんかぁ!!!」
真朝は猛る。
「くく・・・希望真朝よこのまま戦うのも一興ではあるがせっかくだ更なる絶望を味わわせてやるとしよう!」




