仮面の刀使い
「そっか家族が欲しかったんだね・・・」
「ごめんなさい、ごめんなさい・・・」
「だったら家族になればいいんだよ」
「えっ?」
「私に成り代わる必要なんてない、神梨自身が希望家の子供になればいい」
神那の言葉に神梨は目を丸くする。
「そんな事・・・」
「希望家は誰でもウェルカムだぞ!」
「行きましょう、みんなあなたを温かく迎え入れてくれますよ」
しおんとはづきも神梨に手を差し伸べる。
「ありがとう、ありがとう・・・」
神梨の心の氷を溶かし一堂は家路につこうとした。
だがその時・・・。
突如として四姉妹が強烈な斬撃に薙ぎ払われた。
「きゃあああああああっっっっ!!!」
地面に叩きつけられる四姉妹達。
「なっ、何が・・・?」
神那が顔を向けると顔を仮面に隠した刀使いがこちらに歩み寄ってくる姿が見えた。
「だっ、誰なの!?なぜこんな!」
仮面の刀使いに神那は抗議する。
「あっ、あぁぁ・・・」
だがそんな神那の横で神梨が顔面蒼白で悲痛な声をあげる。
「神梨・・・?」
「ふん・・・同じ顔がふたつ、片方は我が何者であるかを悟っているようだな」
仮面の刀使いが冷酷な声を響かせる。
「誰だと聞いている!!!!」
神那は刀を抜き仮面の刀使いに挑みかかるが易々と受け止められる。
「ふむ、この太刀筋やはり希望一刀流・・・だがまだまだ未熟」
「希望一刀流を知っている・・・?」
神那は目を見開く。
「だめっ、神那・・・その人は、その人は・・・!」
後ろで神梨が力なく叫ぶ。
「・・・希望一刀流・重閃撃」
「きゃあっ!!!!」
仮面の刀使いの一撃に神那と神梨は弾き飛ばされる。
「ぐ、ぐぅぅぅっ・・・」
地面に叩きつけられた神那は苦悶の表情で仮面の刀使いを見上げる。
「そ、そんな希望一刀流・・・この技の使い手はこの世に私と真朝お姉ちゃんしか・・・いないはず・・・」
「いいえ、いる・・・この世界にはもう一人希望一刀流の使い手が・・・」
神梨が顔を上げながら呟く。
「そ、それは・・・?」
「希望神人・・・、あなたのお父さんよ」
神那は再び目を見開く。
「お、お父さん・・・?この人が・・・?」
神那は混乱する、これまで写真でしか見た事がなかった父の姿、産まれてから今日まで出会う事のなかった父の姿・・・あの仮面の下に写真と同じ父の顔があるのか・・・?
「待って、待ってよ・・・この人がお父さんなら何で襲いかかってくるの?」
「そんなの私にだってわからないわよ・・・」
混乱する二人をよそに仮面の刀使いは歩み寄ってくる・・・。




