壊される平穏
そこは人々が平和に暮らす街、街は祭りの真っ最中であった。
色とりどりの明かりに囲まれたくさんの出店が置かれ楽しむ者達の声が飛び交っていた。
「いらっしゃいいらっしゃい!」
「おいしいものいっぱいあるよ~」
しかしそんな人々の喜びを壊そうとする者達がいた。
「けっけっけ、人間共が楽しそうにしてやがんな~」
「不愉快ですね、とっとと壊してやりましょうよ」
「ガンガンぶっ殺していいんだよなぁ大将様よぉ」
「ふっ、思う存分好きなようにやるがよい」
祭りの会場の上空に浮かぶ者達、人間のような容姿をしてはいるが彼らは人間ではなかった。
「ひゃっはー!」
一人が奇声をあげて上空から群衆の中に飛び込む、その瞬間多量の血飛沫があがる。
「きゃー!」「わー!」
一瞬で祭りの会場は阿鼻叫喚となる。
人々は逃げ惑うが次々と餌食とされていく。
そう彼らは魔物の軍勢、人類の敵。
「わー!!!」
バクッ、グチャグチャ・・・。
女性の姿の魔物は器官を大きく広げ人間を食らっていく。
「かーっ!」
「ギャー!!!」
男の魔物は口から火炎を吐き人々を焼き殺していく。
リーダー格と思われる男は地上に降り立ちその様子を満足げに見守るがやがて街を守る騎士達に取り囲まれる。
「この魔物め、許さんぞ!」
騎士達はリーダーの魔物に一斉にかかるがその刹那全身をズタズタにされる。
「あ、あぁ・・・」
生き残った者が恐怖におののく。
「つまらんな人間とはこうも脆いものか」
リーダーの魔物は容赦なく生き残りの騎士に剣を振り下ろす。
・・・しかしそれは何者かに阻まれる。
「何っ?」
リーダーの魔物が見ると年端も行かない少女が刀で攻撃を受け止めているではないか。
「こんな子供が?どういう事だ?」
「早く逃げて!」
少女は騎士に逃げるように促す。
「ひ、ひぃぃっ!」
騎士は慌てて逃げ出す。
「小娘、何者だ?」
「希望神那、フェザーセイヴァーよ!」
神那の名乗りと同時に他の魔物達の前にもそれぞれフェザーセイヴァーが立ちはだかっていた。
「フェザーセイヴァー・・・そうか聞いた事がある、我ら魔物の宿敵、英雄の戦士か」
睨み合う神那と魔物。
「ふっはっは、我が名はギスティル、あまりにも他の連中が不甲斐なく退屈すると思っていたところだ!楽しませてもらおうか!」
ギスティルは神那と対峙しながら不適に笑う。
「これ以上の殺戮は許さない!」
神那は静かに怒りを滾らせる。




