過去を知る者
「ようし、今日も人助け頑張るぞー!」
「真朝、無茶はしちゃ駄目だからね」
「はい、これお弁当」
「ありがとう!行ってくるね、刹那お母さん、愛梨お母さん!」
真朝は意気揚々と家を出た。
彼女の名は希望真朝、かつて戦場で保護された少女は希望神人を父にそして正式に神人の妻となった希望刹那と希望愛梨の2人を母として一人前に成長した。
真朝の暮らすこの世界は一見平和に見えるが各地で局所的に悪事を働く者達がいた。真朝は両親の許可をもらってそんな悪人を討伐して回っていた。
「おら、積荷を寄越せー!」
「ひぃっ!」
「また盗賊かな、全く懲りないなぁ」
真朝は現場へと近付いていく。
「やめてくれー!」
「めんどくせぇなぁ殺しちまうか」
盗賊は剣を振り上げる。
ガキィン!
その瞬間盗賊の剣が弾き飛ばされる。
「な、なんだぁ!?」
「お金が欲しいならまともに働きなよ」
「小娘ぇ!てめぇの仕業かぁ!野郎共相手はたった一人だやっちまえ!」
盗賊が真朝を取り囲む。そして一斉に襲いかかる。
「しょうがないなぁ」
刀を構えた真朝は一撃を放つ。
「希望一刀流・周円斬!」
くるっと回転した真朝の技が盗賊を薙ぎ払う。
「ぎゃああああ!」
「な、何だこいつつえぇ!」
「逃げろ、逃げろぉ!」
盗賊達は一目散に逃げ出していった。
「もう悪さしないでね!次は命の保証ないから!」
何度もお礼を言う商人を見送り真朝は歩きだした。
「次はどこに行こうかな」
だがそんか真朝の行く手を阻む影があった。
「ん?何?」
真朝の眼前に少年がいた。
「・・・ようやく見つけたぜ真朝」
「!?」
目の前の少年は真朝の名前を呼んだ。
「えっ?あなた誰なの?」
「はっ、やっぱり記憶を失ってやがったか」
不審な少年に真朝はじりじりと後ずさる。
「俺の名は瑪瑙!迎えに来たぞ真朝!」
「迎え・・・?」
「俺とおまえは同じ施設で生まれた」
瑪瑙のその言葉に真朝は動揺する。
「同じ・・・施設・・・?」
「おまえは自分が人間だと思っているのか?だがそうではない、俺達は人ならざる存在、人造人間エレクトロンフェアリィだ!」
「エレクトロン・・・フェアリィ・・・?」
真朝は更に混乱する。
「さぁ帰ろう、妹達も待っているぞ」
瑪瑙は真朝に手を差しのべる。




