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14浪生転生記~異世界にいる今、自由を求める~  作者: フィッシュスター
第十ニ章:世界という波

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第238話:操り人形

「.....さて、あなたがなんでここにいるんでしょうね?エールさん。」


 刹那、その男は臨戦体制に入る。


 こちらの質問に対して誤魔化しも、屈指もせず、即座に攻撃へ移ったのだ。


「ガル.....」


 《フローズンエリア》


 攻撃の行動に移り、技を放つ前に凍らせる。


「.....おい。勘違いすんじゃねぇぞ。」


 全身が凍てつき、身動きの取れないエールを威圧しながらミアの様子も見る。


 俯き、そして何かに絶望しているかのような顔だ。


「主導権はこっちが握ってんだ。全て、話せ。ミア。お前からもだ。」



 ーーー



「それで、捕まえたと.....」


 俺と話しているのは、サナとモルガンだ。


 目の前には、捕えたミアとエールがいる。


 あの後、店に迷惑をかけるわけにもいかないため、金を払い、そして連れ帰った。


 Sari…..何か気付いたことは?


『マスターの記憶を精査した結果、一つの可能性を検知。エールは、ブユレ村にいた、エミールと同一人物の可能性があります。』


 顔は一致していないが.....


 まさかとは思うが.....


 《リセット》


 その瞬間、エールの顔が変わる。


「お、お前.....!!」


 モルガンも反応した。間違いないようだ。


「いつから、俺たちを狙っていたんですか?エミールさん。」

「.....」


 エミールは無表情で何も答えない。


 俺は視線を変え、ミアを見た。


「.....私が、メイドとして雇われた時からです。」


 転生してすぐの頃、俺はミアからの侮蔑の目線を感じていた。


 あれは、俺が変な行動をしていたからでは無い。


「ミア。お前は、生前から何者かに狙われていた俺のことを怪しんでいた。そうか?」

「.....はい。」


 転生前、周囲の目線を気にして生きていた俺は気づかぬ内に、そういうことに敏感になっていたのだろう。


 今、それを感じないのは俺が変わったということなのだろうか。


「.....とりあえず一番、気になるのはお前たちの裏に何がいるのかだな。」

「それは、じゃ.....」

「言うな!!!」


 エール.....いや、エミールが叫んだ。


「言ったら許さんぞ。貴様らの.....うぐっ!」


 説教垂れるような態度のエミールの首根っこを掴んだのは俺では無い。


 モルガンだ。


「おい。おまえ。もう喋るな。二度と。喋るな。」


 ここまで、ブチ切れているモルガンを俺は見たことがない。


 ミアというメイド、エミールという村人に裏切られた。


 己の子供が狙われていた。それだけで、感情が抑えられなくなることは当然だろう。


 そして、その分、俺とサナは冷静になってしまう。


「とにかく。ミアさん。喋ってください。」


 サナがそう促す。


「おい.....しゃ.....」

「誰が発言をお前に許した。」


 そうやって、尚も抵抗しようとするエミールをモルガンは殺す勢いで黙らせた。


 そして、ミアが口を開く。


「私たちの背後にいるのは.....ジャック王国です。」


 ジャック王国。ルインド王国を攻めた国だ。


 そして、その国の背後にはおそらく.....


 サナもそれを感じ取って、俺と目を合わせた。


「創造神。」


 そう短く、サナが小声で俺にだけ告げた。


 全てを裏で操っているのは、創造神だ。

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