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人ならざる者の英雄譚  作者: 白夜@紅羽
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1.初めての......。

何にも思いつきませんが、なんとか書いてみました笑

……苦しい

………暗い

なんだろう、この妙な圧迫感は?


…………うわっ、痛い痛い!


急に頭に痛みが響き、引っ張られる感覚に陥った。頭に痛みを受けていたのは、ほんの少しの間だろうか。気付くと、体全体にあった圧迫感すら消えてしまっている。先程まで暗いという感覚だったが、今はほんのりと明るい。

また急に痛みが訪れた、次は背中を何回も叩かれる鈍い痛みと、頭が何度も揺れる不快感が襲ってくる。

余りの痛さに、声が漏れだし、目を開けてしまった。


「グギャッ」


え…?


あれ……?


……。


少し頭の機能が停止していたようだ、今目の前には、信じられない奇妙な光景が広がっていた。

緑一色の物体や、緑の中に茶色が混じった物体が、1つの部屋?だろうかに所狭しと並んでいる。

それだけなら、少し驚く程度だろう。

問題なのは、その物体が動物だと言うこと。いや、動物では無く 【モンスター】と形容するのが相応しいのでは無いだろうか。所謂、 【ゴブリン】と呼ばれる存在なのだから。


「グッギャッ」

「グギャグギャ」


上から不快な声が届く。顔をあげようにも、今は吊るされているのだろうか。顔が上がらない。

と、思っていると。次の瞬間にはもう、身体が浮遊感を帯び、一瞬で全身に激痛が走った。投げられたのだと理解した。

僕は痛みに身を委ねるようにして、また、意識を手放した。

意識が飛ぶ瞬間、最後に見たのは、笑っているように見えるゴブリンと、僕を投げただろうゴブリン、そして僕が出てきたと思われる血の交じる肌色の物体だった。


―――――――――――――――――――


2度目に意識を取り戻した時に、現状を理解する事が出来た。因みに今は僕が意識を取り戻してから、4日経過している。


今分かっている事を簡潔にまとめようと思う。

・周りにいるのは全てゴブリン

・人間を見ていない、正確には生きた人間を見ていない

・自分もゴブリンである。最も直視したくない現実ではあるが、認めざるを得ない

・森の中だと思う。周囲が多くの木々に囲まれているからだ。

・僕と同時に生まれた個体は23体。もっといるかもしれないが、目に見える範囲(部屋の中)には、これだけしかいない


などと考えていたら、また意識が朦朧としてきた、では、おやすみ


―――――――――――――――――――


おはよう!昨日ぶりだね!

ゴブリンは成長が速いようで、視界には既に立っている個体すら見られる。

え、僕?僕も多分立てるだろうな。でも嫌だよ?だって、それじゃあ、自分はゴブリンだと認める事になってしまうではないか!


「ゴギャ」「ゲギュッ」

「ゴギャゴギャッ、ガギョグギュ」


変な不快な声を上げながら、大人ゴブリンがやって来た。コイツらはいつ見ても醜悪だ。まだ、3回しか見てないけど......。

ヨダレを撒き散らし、目は血走っている。

大人ゴブリンは3体いるようだ。生まれた時に見た、2体のゴブリンの他に、ガタイのいい、緑一色のゴブリンが先頭を歩いている。そのまま3体は僕達の前で止まった。


「グギャッ」「ググギャッ」

「ググ、グギャッ、ゲギャ」


なにを言っているのかわからない、でもそれは僕だけのようだ。他の個体は、大人ゴブリンの声と同時に、ムクりと起き出した。僕もそれに倣って立ち上がってみる。

目線が高くなる、大体、70cm前半ぐらいの身長ではなかろうか。


「ゴギャッ!」


先頭の緑色ゴブリンが大声を発し、来た道を戻って行く。周りの子供ゴブリンも遅れまいと付いて行く。

僕はどうしようか、と迷っていると


「グゲェッ!」


残った2体の大人ゴブリンの片一方の茶色ゴブリンが、奇声を発しながら、僕の背中を押した。

……付いていけと?

はぁ、そのまま付いていくことにしよう。


―――――――――――――――――――


今目の前には血肉がゴロゴロと転がり、鼻には酸っぱい変な匂いが感じられる。

そして目の前には1人の人間。

あまり特徴の無い白人男性。20代後半だろうか?右手には、少し錆び付いている両刃の長い剣を持っている。

違う!今はこんな事を悠長に考えている暇はない。と、考えを改めた時


「ハァッ!!!」


人間の男が、先程と同じように、気迫の篭った声を上げ、剣を振りかぶったと同時に、血肉が増えた。

否、また、子供ゴブリンが、血肉と化した。残りは3体。

……どうしてこんな事になったんだろうか。


―――――――――――――――――――


時は遡り、緑色ゴブリンを先頭とした、ゴブリン軍団は木々を掻き分け、山の中を進んでいた。

今の所、12体の子兎を仕留めている、緑色ゴブリン。


「ッググゲェ」


緑色ゴブリンの停止の合図が見えた。

これで13回目だ。また、兎かな?と、呑気なことを考えていると、前方の茂みから、どんよりとした銀色の毛を携えた、1匹の狼が現れた。


「グギョッ!」


緑色ゴブリンは喜んでいるようだ。

声を上げたと思ったら、緑色ゴブリンは攻撃体制に入っていた。右手には鉈の様な武器を持っている、左手には……。

左手には、僕と同じ子供ゴブリンの頭を握っていた。

左手に持つ子供ゴブリンを上に投げる緑色ゴブリン。

目線を上にずらすと、子供ゴブリンを丸々飲み込もうと、口を最大限まで開く、狼の姿が映った。……喰われた!そう思った瞬間、狼の左側に構えていた、緑色ゴブリンの右手が上から下へと、振り下ろされた。


ゴロッ、ゴロゴロ、ボトッ


1体のゴブリンを犠牲とし、目の前には、首から先が繋がっていない狼の体が横たわっている。


ベチャベチャ、ベチャベチャ、と足音を立てながら、緑色ゴブリンが死体へと近づく。それがいけなかったのかもしれない。

でも、そんな事は知らない。

生物として、ゴブリンとして、本能に忠実な行動をした緑色ゴブリンは、目の前の食事に全ての意識を向けていた。

あと、少しで喰える!久し振りの上物!

喰らい付こうと手を伸ばす


シュパッ、ブシャッ


何が起こったのか理解出来無かった。

1つ分かることは、右手首の先から血が吹き出していることぐらいだろう


「ゲェ...?」


言葉と同時に、緑色ゴブリンの意識と頭が、身体から切り離された


緑色ゴブリンが地に伏せるまで、3秒も掛かってはいないだろう、そう感じ、視線を右へと向けた僕の視界に入ったのは、2体目のゴブリンを切り刻む人間の姿だった。





……怖い

……逃げたい

そうは思っても、腰の抜けた、この身体が言う事を聞く訳がない。

残るゴブリンは僕を含めて残り3体。いや、血肉の中に蹲る1体のゴブリンがいる。人間はそれに気付かなかったのだろう、憎悪に染まった目を僕に浴びせながらコチラに歩いて来ると、躓いた、転んだのだ。蹲るゴブリンに足を掴まれたのだ。

本能的に、この瞬間が生き残る為のチャンスだと思った。


僕は一心不乱に駆け出した。

求めるのは、緑色ゴブリンの右手に握られた鉈の様な武器。…………掴んだ!

後ろを振り返ると、人間の足に絡み付いたゴブリンと、もたつく人間の姿だ。

ゆっくりと、でも力強く、僕は人間の元へと歩き出す。そして......。


「グガァァァッ」




目の前には、当たりを埋め尽くす、血の海と血肉の数々、腰を抜かした2体のゴブリンと蹲る1体のゴブリン。

そして、喉を何度も抉られた様な、傷を負った、1つの死体がある


――――ピロン♪


『レベルアップしました』


脳内に響く、女性の声

戦闘シーンにリアリティが足りないのと、複雑な描写が無い。というのを改善したいですね

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