五月二十一日 事件の真相と公園の女の子の名前は?
五月二十一日 くもり 放課後、僕はまた公園に来てしまった。帰ろうと思えば帰れたはずなのに、なぜか足がここへ向かっていた。
公園は相変わらず静かだった。ブランコがゆっくり揺れている。
「キイ……キイ……」そして、そこにはやっぱり白い服の女の人 が座っていた。
僕が近づくと、その人は静かに言った。
「来てくれたんだね、高橋くん」
僕は思いきって聞いた。それは、自分にも、感情的に、ゾクゾクしてしまうことだった。
「……あなたは誰なんですか」
少し沈黙があった。風が木の葉を揺らす。「ザワ……」そして女の人は、ゆっくり話し始めた。
「私の名前は……涼子」
「十年前、この公園でいなくなった女の子」
僕の背中がぞくっとした。昼休みに聞いた話と同じだ。それが何か、ドキドキしてしまった。
「でも……どうして僕の名前を?」
僕が聞くと、涼子は小さく笑った。それはとてもニコニコした声だった。
「だって、高橋くん」
「あなた、小さい頃ここで私に会ってるから」
僕は首を振った。
「そんなはず……」
でも、そのとき。頭の奥に、ぼんやりした記憶 が浮かんだ。
夕方の公園。ブランコ。そして――白いワンピースの女の子。
涼子はゆっくり立ち上がった。足音は、まったく聞こえない。
そして僕に近づき、静かに言った。とても静かな声。嬉しそうな顔。
「思い出して」
「私が消えた日、高橋くんもここにいた」
胸の奥が強く脈打った。もし、それが本当なら。あの日、この公園でいったい何が起きたんだろう。
それを考える。あまりにも、涼子の話が熱烈すぎた。そのせいで不思議と、夜眠れない日が続いた。
「僕がいたとはどういうことなんだろう?」
それをずっと考えているとまた、幽霊涼子のことを思ってしまう。どうしてかはなんとなく分かるが……。」
「僕って、涼子のこと……好き?」
と、悩む事となりました。結構好きになった様子。でも優しさが理由で好きになった訳ではありませんでした。
「でもどう、話す?」
難しく考えてしまう高橋くんだった。しかしこれで、終わりでは、ありません。でも、どこか苦い思いが重なっています。




